【Challengers】端貴代、北米メジャー王座に挑戦
26日(金・現地時間)、お膝元サンノゼのシビックオーデトリアムで行なわれるStrikeforce Challengers 。メインイベントのストライクフォース女子世界バンタム級選手権試合には、日本から端貴代が出場、サラ・カウフマンと対戦する。
【写真】スピード、出入り、ロー、長丁場の勝負。端貴代の日本人初の北米メジャーイベントで王座戴冠を期待したい (C) MMAPLANET
デビュー以来10連勝中のカウフマン、145ポンド(女子ライト級)でも戦えそうなフィジカルの持ち主は、これまで8試合でTKO勝ちを収めている。
オーソドックスの構えから、あまり踏み込むことのないパンチだが、体幹が強いのか打ち負けるシーンをほとんど見せたことがない。その伸びないパンチゆえ、打ち負けた対戦相手が仕掛けるシングルやダブルレッグに対し、腰を落とし、脇を締めて正面から受け止めることができる。
TKO勝ちの殆どが、トップからパウンドの連打というカウフマンの肝は、倒れない→ポジションを返させない戦い方といえる。カウフマンのフィジカルの強さは、この下にならない戦い方でも明らかで、端もトレーナーとともにコンディション・トレーニングを積むなど、体力の違いを埋める道を探ってきた。
とはいえ、フィジカルなど短期間で飛躍的に強くなるものではない。よって、端に期待されるのはスピードを生かした出入りの激しい試合だ。上記にあるようにカウフマンは打ち負けた経験がほとんどない。ただし、彼女の対戦相手は端のように足技を使えるファイターではなかった。
端は、カウフマンの左を警戒しつつ、左足にローを入れダメージを蓄積、5Rというラウンド数を頭に入れて後半勝負に出たい。基本ストレートが基調の端のパンチ、北米女子ファイターは一部を除きフックのクロスが主流。踏み込んでこないカウフマンだけに、端のストレートはより有効になる。
下馬評ではそのフィジカル面、TKO勝ちの多さでカウフマン有利という声が高いが、近距離ではヒジを使うこともできる端に十分勝機はある。カウフマンがパワーで勝るのは覚悟のうえ、国内ではフィジカルに劣る対戦相手との試合が多かった端だけに、ガラリとスタイルチェンジしてカウフマンを翻弄してほしいところだ。
今大会はSHOWTIME中継枠で端×カウフマン以外に4試合が予定されているが、AKAのミドル級コンビ=ルーク・ロックホールド&トレバー・プラングレー、そのプラングレーの対戦相手カール・アモゾウ以外は、ほぼ無名のファイターばかりだ。アンダーカードの7試合中6試合はアマチュアMMAというイベントだけに、端が出場する女子世界戦は一際高い注目を集めている。
宇野薫、桜井マッハ速人、前田吉朗、三浦広光、水垣偉弥、石田光洋、男女通して、北米メジャーイベントで王座に挑戦し、ベルトをその腰に巻いた日本人ファイターは未だない。サンノゼからの朗報が届くか。明日はいよいよ大会前日、公開計量が現地のヒルトン・サンノゼで行なわれる。