【UFC109】トゥクシャー、終盤失速も逃げ切り
■第2試合 ヘビー級/5分3R
クリス・トゥクシャー(米国)
Def.3R終了/判定
ティム・ヘイグ(カナダ)
やや緩い体に似合わず、鋭い左ジェブを見せるトゥクシャー。すぐヘイグに組みつき、ケージに押しこみダブルレッグへ。ヘイグはヒザ蹴りを繰り出すが、トゥクシャーはハイクラッチに移行し、執拗にテイクダウンを狙い続ける。トゥクシャーの体を押し、距離を作ったヘイグだが、カウンター狙いなのか自ら攻撃を仕掛けることはない。
トゥクシャーのローキックを受け、思い切り右を振るったヘイグ。この右は空振りに終わったが、気を取り直し、組みついてヒザを見せる。足の付け根に入ったように見えたヒザだが、トゥクシャーが急所とアピールしたため、インターバルが取られる。試合再開後、ガードが下がり始めたトゥクシャーに鋭いローをみせたヘイグ。ショートアッパーを受け、またもケージに押し込まれてしまう。
さがりながらパンチをヒットさせたヘイグは、飛び込んできたトゥクシャーをギロチンで捉える。トゥクシャーは首を引き抜くと、ここでもテイクダウンを狙い組みつく。残り10秒、ヘイグが左フックを空振りし、トゥクシャーが組みついたところで初回が終了となった。
2R開始早々、ヘイグの右オーバーフックがヒットするも直後に、トゥクシャーがシングルレッグでテイクダウンを奪うことに成功する。ハーフからヘイグをケージに押し込み、パウンドを落とすトゥクシャー。しかし、拳を振り上げた隙を利用し、ヘイグが上半身を起こして立ち上がられてしまう。スタンドになると、ヘイグは左から右ショートをヒットさせる。
遠距離ではヘイグのパンチ、近距離ではトゥクシャーという試合展開になるが、互いにスタミナをロスしたのか、なかなか攻撃を仕掛けることができない。残り時間1分を切り、トゥクシャーはシングルレッグを見せたが、これを切ったヘイグが右フックをヒットし、単調な動きの2Rが終わった。
最終ラウンド、スタミナで勝るヘイグの左右のフックがヒットし、ケージに後退するトゥクシャーは首相撲に捉えるも足は上がらず、テイクダウンをすかされ自ら転倒。すかさずヘイグはサイドからマウントを奪うも、すぐヘイグに挽回を許し、ポジションを戻される。ヘイグは続くトゥクシャーのテイクダウン狙いを潰しトップを奪取すると、やや腰高の抑え込みから、左エルボーを落とす。ハーフの状態から、一度は立ち上がったトゥクシャーだったが、動きは完全に落ち、テイクダウンを狙うたびにポジションを許してしまう。
残り90秒、バックを制したヘイグが乗り過ぎ、前方に振り落とされる。直後に立ち上がり、ヒザ蹴りをトゥクシャーのボディに見舞ったヘイグはサイドを奪取。腕絡み狙いのフェイントからマウントを奪ったところで、試合終了のホーンが鳴り響いた。
結果、終盤はスタミナをロスし精彩を欠いたトゥクシャーだったが、手数を評価されたのか29-28、29-28、29-29で判定勝ちを収めた。