【ONE111 A New Breed II】計量結果 古式ムエタイからMMAへ=ニャムタノム。NEXTヨッカイカーは誰だ!
【写真】左端がニャムタノム、右が藤沢。中央はヨーキーMMAのシンガポール人コーチ=ニコラス・リーだ (C)AKIHIRO FUJISAWA
11 日(金)中継のONE111 A New Breedシリーズ第2回目の最終計量及びハイドレーション結果が発表された。
ONEでは水抜き禁止、北米MMAより実質1階級の体重が上限となり、ハイドレーション・テストが試合の2日前と前日に行われている。体重はリミット+500グラム、ハイドレーションは1.0250以下という規定が設けられており、1日でもパスできないと試合当日の朝に再計量が必要になっている。
全6試合でMMAは3試合、タイ人選手は2選手で他はここまでの流れ通りタイ在住の外国人選手が登用されている。ここまでのシリーズで活躍を見せたヨッカイカー・フェアテックスやファブリシオ・アンドラジのような掘り出し物が立て来るのかが最大の見ものだ。
なかでも期待したいのはタイガームエタイ所属のアブ・ムスリム・アリカノフだ。他の選手はプロMMAキャリアがまだないなかで、アリカノフはこれまで2勝している。名前からも想像がつくようにダゲスタン人のアリカノフは御多分にもれず、フリースタイルがベースでロシアの五輪レスラー養成所、五輪村でトレーニングを積んでいた時期もあり、スポーツ・マスターの称号も得ている。
肩の負傷でプレートをはめ込む手術などを経験したアリカノフは、そのブランクの影響もあり、年齢的に五輪を諦めてMMAファイターを目指した。デビューは昨年5月で、既に30歳のアリカノフは、当初は「33歳でUFCと契約、36歳でUFC王者になる」と語っていたが、ここでONEと契約となった。
打撃も柔術も当然のようにタイガームエタイで修得中であり、まさにヨッカイカーやアンドラジに続く、再開後のONE本戦でも活躍が期待される、戦闘民族からのアリカノフの出場だ。
また成長が楽しくも怖いタイ勢だが、第1試合出場のウッチャヤコン・ニャムタノム、第3試合のプラッチ・ブアバは、揃ってバンコク在住日本人MMAファイター藤沢彰博が所属するヨーキーMMAジムの選手だ。
ニャムタノムは古式ムエタイことムエボランの出身で、ブアバはムエタイからMMAに転向しアマMMAのIMMAFなどで戦ってきた。藤沢によると、「ニャムダノはとにかくフィジカルが強く、格闘技以外に興味のないタイプ」で、ブアバは「寝技は穴がありますが、テイクダウンディフェンスは巧い。首相撲と打撃、やはりフィジカルに優れている」とのこと。
タイ代表=ヨーキー勢としては、タイガームエタイやヴェノム・トレーニング・キャンプ所属の海外勢以上にインパクトを残したいところだが、果たして──。
■ONE111「A New Breed II」計量結果
<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ポンシリP.K.センチャイムエタイジム:65.8キロ/1.0222
ジョーン・クランシー:65.3キロ/1.0172
<キックボクシング・フライ級/3分3R>
スーパーレック・ギアットムー9:60.9キロ/1.0095
ファディ・カレッド:60.8キロ/1.0176
<ムエタイ53.7キロ契約/3分3R>
スーパーガール・ジャルーンサックムエタイ:53.9キロ/1.0241
ミラグロス・ロペス:51.5キロ/1.0140
<67.5キロ/5分3R>
プラッチ・ブアバ:66.9キロ/1.0183
ブローガン・スチュアート・ウン:52.2キロ/1.0095
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
アブ・ムスリム・アリカノフ:75.9キロ/1.0244
パスカル・ジャスキウィス:74.9キロ/1.0066
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ウッチャヤコン・ニャムタノム:76.25キロ/1.0199
ハリッド・ブリギニ:76.35キロ/1.0087