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【Shooto 30th Anniv.T07】フェザー級王者・斎藤裕戦。髙谷裕之「僕の戦い……古いスタイルのMMA」

Hiroyuki Takaya【写真】12年振りの公式戦が、惜別の修斗出場となるのか──髙谷裕之 (C)MMAPLANET

明日22日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto 30th ANNIVERSARY TOUR07に髙谷裕之が修斗世界フェザー級チャンピオン斎藤裕と対戦する。

修斗からHERO’S、WEC、DREAM、Strikeforce、Pancrase、そしてVTJ出場こそあったが、ロ修斗公式戦は実に2007年11月以来、11年11カ月振りとなる髙谷。なぜ、このタイミングで修斗なのか、そして対戦相手が世界王者なのか──を計量終了後の喧嘩番長に尋ねると、『最後』という言葉が何度も聞かれた。


──計量を終えたばかりの髙谷選手です。お疲れ様です。

「お疲れ様です」

──まず髙谷選手に伺いたかったのは、なぜこのタイミングで修斗だったのかということです。

「本当にもう残り何試合かだと思うんです。修斗が30周年というのもあって、最後に修斗……最後ではないですが、修斗にもう1度出て恩返しをして、そこから締め括りたいと思いました。修斗なんですよね、デビューしたのも修斗ですし、最初に格闘技を習いに行ったのも修斗の道場でした。それここ数年間、坂本(一弘)さんに見てもらっているのもあります」

──42歳になり、黒豹ミットは相当厳しくないですか。

「厳しいです(笑)。最初は週3でやっていたのですが、ベテランになったので数を減らして……それでも週に1度は相手をしてもらっています」

──めちゃくちゃ追い込みますよね。

「ハイ、えげつないです(笑)」

──しかも、ミット打ちなのに予期せぬ攻撃とか入りませんか? 『ハイ、両足タックル』って自分で言っておきながら、ヒザ蹴りをだしてきて『危ないでぇ』とかって(笑)。

「アハハハ。あります、あります(笑)。そこは今も変わらないです。でも、それが良い練習になるんですよ。あのミットを持てる体力、体調を整えているのが坂本さんの凄いところです」

──試合をしていない間にファイトファームに続き、EX FIGHTもオープンしました。

「まぁ練習量は年齢とともに調整するようにはなりましたが、ジムが忙しいから自分の練習ができないとかはないです。どちらのジムも良いスタッフがいるので。本当に良い環境で集中できるようになりました」

──では明日の試合ですが、修斗に出るとしても国際戦などでなはくフェザー級チャンピオンの斎藤選手と戦う。そこに関しては、何か拘りがあってのことでしょうか。

「最初に言ったことと同じですが、あとチョットしかできないので一番強い選手とやりたいと思ったんです。本当に強い選手とできなくなってくると思うので、最後にチャンピオンとやってみたいって」

──最後と言う言葉、どうしても気になってしまいます。

「まぁ、もう終わり……締め括りに掛からないといけないと思っています。自分の好きなことをずっとやって──好きな格闘技をやらせてもらったので、そろそろ裏方に回るというか。格闘技で生きてきたので、これからも格闘技にたずさわっていきますが、そろそろかなと……」

──そのような心境でチャンピオンと戦う。ケージのなかで何を成し遂げたいのでしょうか。

「まぁ、僕の戦い……古いスタイルのMMAだと思います。それで今のチャンピオンとどれだけできるのか、そこを試したいです。もちろん、勝ちますし倒します」

──そうなると、また色々とやりたくなってくるのでは?

「そうなるかもしれないですけど(笑)、そこはもう……いつまでというのを決めてやっていきます」

──さきほど裏方に回るという発言がありましたが、EX FIGHTを立ち上げたときに盟友の岡見選手共々、今後は選手の育成に必要なことをしていきたいと髙谷選手も言われていました。

「ハイ。ジムの方で興行もやっていくので、そっちの方で力を注いで行った方が、僕が試合をするより格闘技のためになると思うので、徐々にシフトを変えていかないといけないと思っています。だからこそ、期限を決めてやらないと。試合をしながらなんてできないことだと思っているので。そういう意味でも明日も僕らしい試合で……全然まだ強いと思っているので、強い髙谷裕之を見せます」

──喧嘩番長が、ちょい悪でも優しくダンディーになってきたように感じます(笑)。

「アハハハハ。もう、そういう色々な切り替えはできるようになりました。つまり……試合になれば、いつもの髙谷裕之を見せるということです」

■ Shooto 30th Anniv.T07計量結果

<環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 岡田遼:61.2キロ
[挑戦者] 安藤達也:61.2キロ

<フェザー級/5分3R>
斎藤裕:65.8キロ
髙谷裕之:65.8キロ

<バンタム級/5分3R>
魚井フルスイング:61.2キロ
田丸匠:61.1キロ

<バンタム級/5分3R>
藤井伸樹:61.1キロ
齋藤翼:61.25キロ→61.2キロ

<ストロー級/5分3R>
猿丸ジュンジ:52.2キロ
中川マイケル:52.05キロ

<ストロー級/5分3R>
本田良介:53.7キロ→
黒澤亮平:52.2キロ

<Woman’s SHOOTO 50キロ・インフィニティリーグ2019/5分2R>
杉本恵:49.9キロ
北野きゅう:49.9キロ
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<Woman’s SHOOTO 50キロ・ インフィニティリーグ2019/5分2R>
原田よき:49.3キロ
廣瀬里美:49.5キロ

<フェザー級/5分2R>
久保村ヨシTERU:65.7キロ
木下タケアキ:65.7キロ

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