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【RFC42】What is Point Kickboxing? MMAデビュー戦へ、リトル・ハム・ソヒ=パク・シウ

Park Si-Woo【写真】ポイントキック譲りの蹴り技が見てみたいパク・シウ(C)ROAD FC

23日(土)、韓国チュンジュ市のセゲムスルコンウォン(世界武術公園)で行われるROAD FC42。

ミノワマンと増田裕介が日本から出場する同大会で、パク・シウがMMAデビュー戦でパク・ジョンウンと戦う。韓国で注目度が一気に跳ね上がっている女子MMA。その一翼を担っているのがロードFC女子アトム級王者ハム・ソヒだ。

ポイントキックという、あまり日本では聞きなれないキックボクシングのアジア王者から、一旦は格闘技を引退しチームMADでMMAファイターとして再出発を切るパク・シウは、そのハム・ソヒに大きな影響を受けていた。


──MMAデビュー戦が迫ってきました。今の気持ちを教えてください。

「試合の準備を始めてから、ずっと良いモチベーションを保てています。風邪を引いてしまって体調を崩してしまったこともありましたけど、今はコンディション的にもとても良い状態です」

──パク・シウ選手はWAKOアジア選手権で金メダルを獲得するなど、立ち技で結果を残してきました。これまでキック以外の格闘技歴があれば教えてください。

「中学3年の時から大学1年までテコンドーをやっていました。ただ学校に所属する選手ではなく、4、5回ほど大会で入賞した記憶があるんですけど、大会名を正確に覚えていません。

元々、釜山の生まれなのですが、20歳の時にソウルへ行き、テコンドーの師範をしました。その後、テコンドーの師範を辞めたあとに、近くにキックボクシングのジムがあり、そこでキックボクシングと出会いました。

その当時はキックボクシングについて何も知らなかったのですが、WAKOに8つほど種目があって、リングでの試合に3回ほど出ました。テコンドーをしていたので、ポイントゲームの種目に相性が合うようだというアドバイスもあり、22歳の時からポイントファイティングカップに出場しました」

──そのようなルールのキックがあるのですね。

「ハイ。仁川アジアンゲーム、インドでのアジアンゲームとトルコでの世界大会にも出場できました。世界大会では初戦ですぐ負けてしまいましたが、とても良い経験になりました。仁川とインドでは金メダルを取りました。

それ以外ではほぼ1ヶ月1回のペースで小さい大会に出ましたが、あまりにも出過ぎて、戦績は覚えていません(笑)本当に試合に多く出ました」

──ではMMAを戦おうと思ったのは?

「25歳になる前に釜山に帰ってきたのですが、その頃はほぼ社会人生活の状態で、格闘技は趣味の範囲でやっている程度でした。ただ、心のどこかでもっとしっかいと格闘技をやりという気持ちがありました。ソウルのキックのジムでも、選手は私だけだったので、ちゃんとした練習ができなかたので。

その後、チームMADのチョ・ナムジン選手が大学の先輩だったので、一度遊びに行きました。そのときジムにいた選手達の必死な姿を見て、MMAを始めたいと思ったのです。当時、MMAのことは全く知らなかったのに。チームMADは皆が一生懸命練習していて、格闘技を好きな人達が集まって練習していることが、凄くに素敵に見えました。

そしてチームMADで練習をするようになって、私も皆と同じようにMMAの選手になりたいとおもうようになったんです」

──チームMADは打撃だけでなく、レスリング&スクランブルにも強いチームです。その辺りの練習では、どのような感じでチームMADの猛者と練習しているのでしょうか。

「選手が多いのでドリルとスパーリングも多いです。今ではソヒさんがよくサポートしてくれます。

男子の選手とはスパーリングはあまりやりませんが、他の部分で色々なことを教えてくれますし、分からないことを尋ねると理解して、しっかり体得できるまで教えてくれます」

──パク・シウ選手にとってハム・ソヒ選手はどのような存在ですか。

「ソウルにいた頃からハム・ソヒ選手の名前は知っていました。アジアで一番凄い選手だと聞いていましたが、私はMMAに関係がなかたので、あまり大きく気にしていたことはなかったんです。

ただチームMADに入って、一緒に練習してみて、『ソヒさんは違うな』と肌で感じました。そして今までソヒ選手より強い人を見たことがありません。全ての面で見習いたいです。技術はもちろん全ての部分を学び取ろうとしています」

──ハム・ソヒ選手から、デビュー戦に向けて何かアドバイスはありましたか。

「私は勝ちを意識するあまりに結果は良くても、試合内容が良くなかったことがよくありました。サッカー、テコンドー、キックボクシングなど色々なスポーツをしてきましたが、MMAは違いました。ソヒさんからは、『勝ち負けよりも、デビュー戦なんだから楽しみなさい』とアドバイスを受けています。そして、私が負けることはないとも。

ソヒさんは、今回の試合に関して、物凄くサポートしてくれました。もちろん勝つという考えはあります。ただ勝つことに拘りすぎないようにしています。何より、これまで練習してきたことをケージの中でしっかり出し切り、しっかり楽しんで、悔いが残らないように戦いたいです」

──リトル・ハムソヒと呼ばれることに対して、どのような気持ちですか。

「ニックネームに関して、特にこれといった気持ちはないですけど、ただ『何でもないのにハム・ソヒの名を貰った』とは言われないようにしたいです」

──デビュー戦で戦うパク・ジョンウン選手は、若き実力者です。

「デビュー戦の私が相手の実力に関して何か言うのは失礼なのかと思いますが、パク・ジョンウン選手の方が私より上回っているのは実戦経験だと思います。ただ敵わない相手ではないと思っています」

──そんなパク・ジョンウン選手を相手にどのような試合をしたいのか、教えてください。

「お互いこの試合に向けて一生懸命準備してきているので、5分2ラウンドの間、後悔が残らない試合、そして練習してきたことを全て出し切りたいです。面白い試合になると思います。打撃を重点的に準備してきたので、2人のうち強いほうが勝ちます」

──最後にROAD FCで、そしてMMAでの目標は何でしょうか。

「まだ初めての試合なので具体的な目標はありません。ただたくさん試合に出たいです。そうやって私自身を成長させていくことが目標です」

■Road FC42対戦カード

<無差別級選手権試合/5分3R>
アオルコロ(中国)
増田裕介(日本)

<ミドル級/5分3R>
ミノワマン(日本)
ユン・ドンシク(韓国)

<86キロ契約/5分3R>
キム・ウンス(韓国)
キム・デソン(韓国)

<無差別級/5分3R>
キム・チャンヒ(韓国)
シム・ゴンオ(韓国)

<女子アトム級/5分2R>
パク・ジョンウン(韓国)
パク・シウ(韓国)

<ライト級/5分2R>
シン・ドングク(韓国)
SHUNYA(日本)

<バンタム契約/5分2R>
シン・スンミン(韓国)
ホー・ジアンウェイ(中国)

<フライ級/5分2R>
キム・ソンジェ(韓国)
パク・スワン(韓国)

<ウェルター級/5分2R>
イム・ビョンファ(韓国)
キム・ドクス(韓国)

<ライト級/5分2R>
チョ・ヨンジュン(韓国)
ジン・テホ(韓国)

<バンタム級/5分2R>
バク・ジン(韓国)
バク・ソンジュン(韓国)

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