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【Pancrase287】ハファエル・シウバとの防衛戦に臨む石渡伸太郎─02─「当たったモン勝ちじゃない」

Shintaro Ishiwatari【写真】新井トレーナーのミットに小気味よくパンチを入れる石渡 (C)MMAPLANET

28日(日)、東京都台東区ディファ有明で行われPancrase287のメインで、バンタム級KOP王座5度目の防衛戦をハファエル・シウバ相手に戦う石渡伸太郎インタビュー第2弾。

Ameba TVが制作する格闘家の1日を追うドキュメンタリー番組=ONE DAYの撮影が行われた5月10日、石渡をCAVEに訪ねハファエル・シウバ戦について話を聞いた。

最強の挑戦者との試合を前にタイでムエタイの練習をしてきた石渡の真意と、そこから見えてくるシウバ対策とは。

<石渡伸太郎インタビューPart.01はコチラから>


【ぶん殴って倒しますよ】

──その反面、組みという部分での完成度は飛躍的に向上しています。

「う~ん、組みで打撃を補おうと思えば、補えると思います。ゴリゴリの勝負になっても、ボコボコにされることはない。でも……ぶん殴って倒しますよ。

倒れると思います。倒れなかったら、自分に失望です。ただ……打撃に拘っているんじゃないんですよ、別に。如何に自分の体をコントールできるのか。そこなんです」

──ゴリゴリの勝負で凌いで、疲弊させてからぶん殴って倒すということでも良いのでは?

「それをすると1、2、3を取られてしまいますよ。1と2を取られてからの逆転は容易じゃない。結局、どこかで勝負に出ないといけなくなる……いや、試合前に喋り過ぎました(苦笑)。

もしかしたらテイクダウン合戦でも負けないかもしれないです。やってみないと分からないですけど」

──とはいっても、3月にはタイで練習をしてきましたね。

「海外へ行くのは、自分の感覚が煮詰まっている時に新しいモノを取り入れに行くんです」

──防衛戦が決まっていて、このタイミングというのは珍しくないですか。

「帰国してから調整できる時間がありましたし。ずっと自分の箱の中を突っついているとおかしなモノを練り上げていく修正があるんですよね。もっと自分を客観視できるようにしたいので、タイに行きました。そんな感じです」

──豪快キャラな石渡選手ですが、実際は神経質と気分屋の間のようなところがあります。

「両方、ありますね(笑)。メチャクチャ神経質だけど、メチャクチャ大雑把になる。でも、こないだのタイはそんなに深く考えないで行ったような気がします」

──実際に練習したのはどこのジムですか。

「サシプラハー・ジムです」

──ではMMAではなくて、ムエタイの練習に行っていたということですか。

「ハイ。ムエタイです。でも何かを教わったわけじゃないです。タイ人と一緒に走って、サンドバッグをひたすら蹴って。ミットを持ってもらっても、外国人には凄く適当だし(笑)。蹴っても受けてくれなくてかわすとか……。何回も日本に帰ろうって思いましたよ(笑)」

──その練習で何か掴めるモノはあったのでしょうか。

「そこを考えて、タイではひたすら苦しんでいました。ホントに意味があるのなかって自問自答し、早く帰国しないと間に合わないんじゃないかっていう気持ちがあって。

後輩の林大陽と一緒に行ったんですけど、アイツが一度食あたりになって病院に連れて行ったんです。その時、病院の近くにあったスポーツジムでビジターで自分の好きなように動いてみました」

──ハイ。

「そうしたら、凄く動けるって感じたんです。タイではやりたくない動きをひたすらしていたなかで、やりたい動きがメチャクチャ研ぎ澄まされていた……。なぜなのか、理由は分らなかったのですが、これは伸びている。確実に行けるなって確証を持てました。

そこからはタイ人たちを見習って、どんな風に足を使っているのかとか観察し、何かを得ようと思えるように変わったんです」

──それは日本に持って帰って来て、これまで新井(誠介)トレーナーと積んできた打撃に落とし込むことができるモノなのですか。

「帰って来て、打撃のスパーをして自分が強くなっていることに驚きました。だから、タイでやってきたことは生きています」

──ハファエル・シウバのテイクダウンがあっても? 彼のサウスポーを相手にした時の前足を触りに行って、反応されると奥足を取れるダブルレッグの威力は絶大です。

「正直、最初は勝てるというイメージは全くなかったです。これでは確実にテイクダウンされるって。ただ、その時点でも倒されてもしょうがないという考えをもって練習していました。

それが最近になって、切れるんじゃないかっていう風に意識できています。打撃を今回の試合用にアレンジして」

【技が上回っているから当たる】

──最強の石渡伸太郎とハファエル・シウバに対して強い石渡伸太郎は違う?

「それは違うと思います。でも、そこを深く考えてきたわけじゃないです。根本から変えてきた、基本から見つめ直してきたので。今も試合前ですけど、基本ばかりやっています。試合は出たとこ勝負です」

──当たったモン勝ちですか。

「当たったモン勝ちじゃないですよ!! パンチは何も振り回しているだけでなく、全部が技なので。技が上回っているから当たるんです。そういうことです。その技を持って勝負に出ていくというコトです」

──なるほど、失礼しました。

「実際、ハファエル・シウバに似たスパーリング・パートナーも探しました。でも、あんな奴はいないんで」

──ハファエル・シウバは組み技を鍛え上げて、打撃を使えるようになった選手特有の腹が弱そうという特徴があります。

「フフフ。そうなんですか? まぁ、細かい打撃のやり取りができるタイプではない。フィジカルがあって、出した先に組めば何とかなるっていう……それだけのヤツですよ」

──確かな自信が感じられます。

「初めて見た時は、継続参戦させるなって思っていましたよ(笑)。でも、再来日をしたあたりから戦うことになるって観察してきました。でも上田さんと戦った時だけでなく、ビクターと戦った時も勝つイメージは湧かなかったです。だから、このままの自分じゃマズイと思って変えてきたつもりです」

──実戦から10カ月離れていたことに関しては?

「実戦離れしているのは、不安要素ではあります。試合中に『試合ってこうだな』って思い出すような。しかも(ジョナサン)ブルッキンスとの試合が、試合をした気持ちがしなくて、マススパーみたいになってしまったので」

──嫌な言い方をすると、下手をすれば1年半振りの実戦という気持ちで臨むところもありますか。

「嫌な言い方しますね(笑)。でも、そこはベテランなんで大丈夫です」

<この項、続く>

■ Pancrase287対戦カード

<フェザー級/3分3R>
近藤孝太(日本)
平山学(日本)

<フライ級/3分3R>
廣中克至(日本)
井上皓平(日本)

<バンタム級KOPT/5分5R>
[王者]石渡伸太郎(日本)
[挑戦者]ハファエル・シウバ(ブラジル)

<ストロー級QOPT/5分5R>
朱里(日本)
キンバリー・ノヴァス(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
日冲発(日本)
田中半蔵(日本)

<女子ストロー級/5分3R>
三浦彩佳(日本)
タイアニー・ソウザ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
若松佑弥(日本)
古間木崇宏(日本)

<バンタム級/5分3R>
佐久間健太(日本)
福島秀和(日本)

<ライト級/5分3R>
石川英司(日本)
冨樫健一郎(日本)

<ストロー級/3分3R>
江泉卓哉(日本)
前山哲兵(日本)

<ネオブラッドTライト級/3分3R>
山本雄希(日本)
深谷誠(日本)

<ネオブラッドTライト級/3分3R>
太田裕稀(日本)
ブラック・コンバ(日本)

<ネオブラッドTフェザー級/3分3R>
堀江圭功(日本)
手塚勇太(日本)

<ネオブラッドTフェザー級/3分3R>
藤﨑航汰(日本)
小島勝志(日本)

<ネオブラッドTフェザー級/3分3R>
齋藤拓矢(日本)
鬼山斑猫(日本)

<ネオブラッドTフェザー級/3分3R>
木村一成(日本)
直斗(日本)

<ネオブラッドTバンタム級/3分3R>
髙城光弘(日本)
坂野周平(日本)

<ネオブラッドTバンタム級/3分3R>
山本哲也(日本)
萩原一貴(日本)

<ネオブラッドTフライ級/3分3R>
赤崎清志朗(日本)
渡辺竜也(日本)

<ネオブラッドTフライ級/3分3R>
鈴木千裕(日本)
川端康(日本)

<ネオブラッドTストロー級/3分3R>
高島俊哉(日本)
後藤琢也(日本)

<ネオブラッドTストロー級/3分3R>
御代川敏志(日本)
松村慶(日本)

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