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【FOX Sports Presents】日曜午前10時から、ヴィトー×ダン・ヘン

2013.11.08

Belfort vs Hendrson

【写真】ヴィトー・ベウフォート×ダン・ヘンダーソン。7歳違いのレジェンド対決、勢いはヴィトーにあるが――、5R制、そしてライトヘビー級での戦いはどのように影響を与えるか(C)GONGKAKUTOGI

9日(土・現地時間)、ブラジル・ゴイアス州ゴイアニアのゴイアニア・アリーナで開催されるUFC Fight Night32「Belfort vs Henderson」。3試合連続、ブラジル大会のメインを務めるのはヴィトー・ベウフォート。対するはダン・ヘンダーソンだ。

過去2戦、マイケル・ビスピンとルーク・ロックホールドを衝撃的なノックアウトで倒してきたヴィトーだが、今回の試合は世界王座奪取へ照準を絞るミドル級ではなく、ライトヘビー級契約で行われる。UFC12ヘビー級トーナメント・ウィナー&元UFC世界ライトヘビー級王者のヴィトーと、UFC17ミドル級トーナメント・ウィナーに加え元PRIDEウェルター級&ミドル級王者のヘンダーソンの一戦は、まさにMMAレジェンド対決といえる。

この両雄、2006年10月のPRIDEラスベガス大会で拳を交えており、ヘンダーソンが判定勝ちを収めている。あれから7年1カ月が過ぎ、ヘンダーソンは43歳を迎え、ヴィトーも36歳になっている。2人のレジェンド、ヴィトーが19歳でMMAキャリアをスタートさせたため、いかにも同世代のように感じられるが、実際は7歳も年下ということにある。そして43歳と36歳の違いが、オクタゴンのなかで現実問題として表れているのも確かだ。

2年前にストライクフォースからUFCに復帰したヘンダーソンは、その後3試合で1勝2敗と負け越している。敗北した2試合ともスプリット判定負けだが、あの独特なタイミングを打ち込まれる豪腕は不発に終わったままだ。その一方でファイト・オブ・ザ・ナイトに輝いたマウリシオ・ショーグンとの一戦では、判定勝ちを収めたものの、どちらが倒れるか分からないという戦いで、かなりパンチを被弾してしまっていた。

つまりヘンダーソンは自分のパンチが当たる距離で戦うと、自らも相手の攻撃を受けている場合が多い。ストライクフォース時代に勝利したハファエル・カバウカンチ戦、エメリヤーエンコ・ヒョードル戦でも、その傾向通り、まずはパンチを効かされて逆転KO勝ちを手にしている。対して、ここ2試合――リョート・マチダとラシャド・エヴァンズに敗れたファイトでは、2人がレンジの外から、攻撃を組み立ててくることもあり、KO負けの危険こそなかったが、攻撃が効果的だった場面も、ほとんど見られなかった。そして手数や精度の遅れを取り、微妙は判定で敗れている。

勝った試合でも、負けた試合でもヘンダーソンに見られる変化は、反応とスピードの劣化であることを認めないわけにはいかない。一発の威力は衰えていなくても、自らを危険地帯に置かなければ、そのパンチも無力化してしまうことになる。対照的にヴィトーには、勢いがある。左のミドルやハイキックを身に付けたことで、攻撃のバリエーションが広がり、結果的に左ストレートの精度も上がるなど、相乗効果を得られている。そんな新ヴィトーの圧力に押されて右に回ったロックホールドを後ろ回し蹴りで仕留めるなど、まさに円熟味、いや今がピークかという動きを見せている。

ただし、その積極的な動きはヘンダーソンにとって都合が良いかもしれない。ヘンダーソンは距離を取られると、追い足を持っていない。これは体力の衰えよりも、彼のスタイルがそうさせていると考えた方が良い。そこで蹴り技を身に付けたことで、より積極的になっているヴィトーは、必ず彼のレンジに入ってくる。つまりヘンダーソンの右が届く距離で戦うことができるわけだ。もちろん、そのために左からの蹴りに気をつけ、かつ伸びる左ストレートを受けないディフェンスが必要になる――メインイベントだ。

そんなレジェンドの再戦とは対照的なTUFブラジル出身のフレッシュなファイターが、6人も揃うなどブラジルの勢いを感じさせる当大会の模様は日曜午前10時よりライブ中継、同日午後6時より録画中継が、FOX bs238で放送される。

■ UFN32 「Belfort vs Henderson」対戦カード

<ライトヘビー級/5分5R>
ヴィトー・ベウフォート(ブラジル/2位※)
ダン・ヘンダーソン(米国/6位)

<ミドル級/5分3R>
セザー・フェレイラ(ブラジル)
ダニエル・サラフィアン(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
ハファエル・フェイジャォン(ブラジル)
イゴール・ポクライェク(クロアチア)

<ウェルター級/5分3R>
パウロ・チアゴ(ブラジル)
ブランドン・ザッチ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
サンチアゴ・ポンジニービオ(アルゼンチン)
ライアン・ラフレアー(米国)

<フェザー級/5分3R>
ホニー・ジェイソン(ブラジル)
ジェレミー・スティーブンス(米国)

<フェザー級/5分3R>
ゴドフレイド・ペペイ(ブラジル)
サム・シシリア(米国)

<ミドル級/5分3R>
チアゴ・ペルペチュオ(ブラジル)
オマリ・アクメドフ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
チアゴ・タバレス(ブラジル)
ジャスティン・サラス(米国)

<ライト級/5分3R>
アドリアーノ・マルチンス(ブラジル)
ダロン・クルックシャンク(米国)

<フライ級/5分3R>
ジョゼ・マリア(ブラジル)
ダスティン・オーティズ(米国)

※ミドル級

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