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【ASIA OPEN 】世界へ。柔術アジア・オープンに挑むデラヒーバは黒帯コンビ=山田秀之&鍵山士門

Yamada & Kagiyama【写真】若い若いと思われた両者も26歳──、現役黒帯柔術家として結果を出さなければならない時期になっている(C)HIROYUKI KATO

日本最年少黒帯は、今年こそ世界の切符を掴めるのか。国際ブラジリアン柔術連盟(IBJJF)主催の「アジア・オープン柔術選手権」が、12/13日(土/日)の両日、東京都足立区の東京武道館にて開催される。
Text by Hiroyuki Kato

アジア・オープンはIBJJFが定めたポイント指定大会であり、階級別を制すれば「世界柔術選手権の黒帯カテゴリー出場資格」の50ポイントを得ることができる。日本人柔術家にとって、世界への切符を得るためには最も落としたくない戦い──それがアジア・オープンといえる。

そんなアジア・オープン黒帯ライトフェザー級に “最年少黒帯コンビ”の異名を取る山田秀之、鍵山士門のデラヒーバ勢が揃って出場する。同階級、同じ26歳。柔術歴でいえば山田が12年で、鍵山が7年のため、互いの関係性を訊ねれば鍵山にとって山田は「お手本のような存在で、勉強のできる同級生という感じ」とのこと。一方の山田は「オレ、バカだよ。でもカーくん(鍵山)は体調崩すほど自分を追い込めるのが凄いよね」と讃え合う。

チームメイトとして、ほぼ日課になっている朝の打ち込みを道場で行い、それぞれが支部や提携ジムで指導。指導が空いた時間には遠征費を貯める為にアルバイトをする。共に柔術で食べる難しさも実感していると話す。

鍵山「茶帯時代には週5~6日、夜勤のアルバイトをしながら、練習と試合に出ていました。黒帯になってからはデラヒーバの支部を任さて頂き、他の柔術ジムの講師も担当させてもらえているので、柔術で食べていける環境が整ってきました。そうなれば、そうなればでジムを大きくしなければというプレッシャーも出てきます。負けた選手に指導もされたくないだろうから、強くなり、勝ち続けなければいけないです」

山田「僕もお陰様で黒帯になってからは所属ジム、スポンサーのお陰もあり環境は整ってきてはいますが、将来の不安も正直あります。就職することを考えたり……。でも、練習時間が少なくなれば世界を目指すことは難しくなると思って、少し揺れていますね」

若くして黒帯を巻きアダルトカテゴリーの頂点を目指す2人だからこそ、世界の厳しさ、アジア・オープンを勝ち抜く厳しさも知っている。山田は昨年アジアで決勝に破れ、今年の全日本選手権も2回戦敗退。鍵山も黒帯を巻いて初年度という事もあり、共に壁にブチ当たっている状態だ。

鍵山「自分は柔道出身なのもあり、勢いの良さで勝ち上がってきた部分ある。黒帯は戦略部分が勝負の決め手になってくるので、まだまだ自分は試合経験が浅い。試合構成をもっと磨かなくてはならないです」

山田「黒帯選手になれば技は一通りできるレベルにはなり、あとは戦略・構成・技術の精度の差が勝敗を別けると思います。去年のアジア・オープンの加古選手、名古屋国際の小山選手には試合運びに負けたという印象があります」

2人で行う日々の打ち込み、スパー1本を丁寧に行うことを心掛け、世界との差を少しでも縮める地道な作業を重ね続ける。特に山田は今回のアジアを「最後の気持ち」と硬い決意を持って挑むという。

山田「10分間の中で、1回のスイープで勝つことだけではく、アドバンテージ1つ差でも勝つことを想定した練習をしています。残念ながら僕には才能がないから、そういった練習をして、何が何でも勝ちに行こうと思っています。決勝でカーくんと当るのが理想です」

現時点で両者が出場するライトフェザー級のエントリーは加古拓渡と含め7名。IBJJFでは4日までエントリーの受け付けを行っている。

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