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【BFC82】精神戦を制したコレシュコフが、ウェルター級T優勝

2012.12.01

<ウェルター級T決勝/5分3R>
アンドレイ・コレシュコフ(ロシア)
Def.3-0:29-28,29-28,29-28
ライモン・グッド(米国)

シーズン7ウェルター級トーナメント決勝戦、キャリア12連勝中のコレシュコフがロシア勢の先陣を切って、元BFC世界ウェルター級王者グッドと対峙した。左を伸ばし距離を詰めたグッドに対し、コレシュコフは首相撲の態勢に入るも距離を取りなおす。

右アッパー、左ミドルを繰り出すコレシュコフ、グッドはヒザ蹴りをステップバックでかわし、しっかりと攻撃を見切っていく。右アッパーから左ストレート、左ハイを見せたコレシュコフ。グッドは最後の蹴りが見えていなかったか?

左ジャブから接近戦のパンチでは優位に立つグッド、コレシュコフは首相撲から距離を取る。右から左を空振りしたコレシュコフ、グッドが左から前に出るも逆に右アッパーを受けてヒザから崩れ落ちる。すぐに立ち上がったグッドだが、以降パンチがやや雑になる。対照的にコレシュコフは、左右のコンビネーションからアッパー、後回し蹴りと滑らかな動きを見せるように。

距離を取りながらカウンターを入れ、打撃の精度も高いコレシュコフは、飛びヒザをキャッチされるもテイクダウンを許さない。初回はコレシュコフが距離を制した。

2R、コレシュコフの右にプレッシャーを感じてか、踏み込みが甘いグッド。前に出ても空振りしバランスを崩してしまうシーンも見られる。

と、右ストレートから組みついたグッドが、バックに回り込んでリアネイキドチョークを仕掛ける。しっかりと背中を伸ばしたグッド、懸命に起き上がろうとするコレシュコフだが、立ち上がることはできない。コレシュコフはグッドの右手首を掴んでディフェンスに徹するが、側頭部にエルボーを受ける。なんとかケージにグッドを押し付け立ち上がったコレシュコフ。2R残り時間90秒に。

息が荒くなったコレシュコフは、グッドの左フックを受ける。コレシュコフはグッドのローをキャッチし、右ストレートを打ち込みペースを取り戻そうとする。グッドもややスタミナが切れたか、動きが落ちる。コレシュコフはラウンド前後にダブルレッグで組みつき、そのまま離さないという行為を見せた。

最終回、コレシュコフの左がまずはヒット。グッドはダブルレッグを切られ、ヒザをボディに入れる。左フックが大振りになりつつあるコレシュコフだが、右ストレートがしっかりと伸びる。前に出るのはコレシュコフ。右を打って距離を取りなおす。グッドも左を見せるが、コレシュコフは左ボディフックを返す。右アッパーから前に出たコレシュコフ、グッドは再びテイクダウン狙いを失敗する。

スタミナ&精神戦の様相を呈してきた一戦は、コレシュコフの後ろ回し蹴りにグッドがテイクダウンを合わせる。背中を譲りながら立ち上がったコレシュコフが、首相撲からヒザ蹴りへ。距離を取ったグッドだが、ここで痛恨のテイクダウンを許してしまう。グッドはケージを蹴りながら腕十字を狙うも、しっかりと正対を続けるコレシュコフ。

残り1分を切り、トップキープからパウンドを落とすコレシュコフに対し、グッドはクローズドガードを強いられたままだ。ボディ&顔面に左のパウンドを続けたコレシュコフは、最後までトップをキープし、重い右を落としてタイムアップを迎えた。ファイナルに相応しい熱戦を見せた両者、ジャッジの裁定は3者とも29-28でコレシュコフを支持しシーズン7ウェルター級トーナメントを制した。

「ロシアン・スプリットで勝てた。コーチ、チーム、マネージャーに感謝している」とコレシュコフが息を整えながら語り、10万ドルの小切手と、ベン・アスクレンとカール・アモゾー戦の勝者への挑戦権を手にした。

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