この星の格闘技を追いかける

【特集アジア】明日グラジエイター出場、韓国MMA生字引

2012.04.07

Lim Jae Suk韓国MMA界の創世記から活躍し、スピリットMC王者としてエリートXC参戦経験もあるイム・ジェソク。

【写真】韓国MMA界の重鎮といはいえ戦績は15勝5敗で、まだ32歳。グラジエイターを足掛かり、どこまで復活&ステップアップを果たすことができるか(C)MMAPLANET

先月、愛弟子イ・ギュミョンがHEATウェルター級王者に輝いたのに続き明日8日、東京・ディファ有明で行われるグラジエイターで黒木慈仁と対戦する。3年10カ月ぶりの実戦に挑む韓国MMA界の生き字引は、現在のコリアンMMAワールドにどのような感情を抱いているのか。

特集アジア、第3弾は元SMCミドル級王者イム・ジェソクのインタビューをお届けします。

――韓国MMA界の創世記から活躍されてきたイム・ジェソク選手ですが、最近の韓国の格闘技の現状をどのように捉えていますか。

「昔はMMAへの理解を高めるために、懸命に情報を集めていましたが、全てにおいて中途半端な状態でした。その後、韓国人選手が自らの足でブラジルや米国、日本を訪ねたことで交流が活発になり、情報も簡単に入ってくるようになり、韓国人選手の技術は凄く上がったと思います。

今の韓国人選手なら、もっとUFCで活躍できるはずです。ただ、選手の技量が上がっても、韓国のMMAを巡る状況は決して楽観視できるものではありません」

――それはどういうことでしょうか?


「一般への浸透もある程度は上がったのですが、如何せんプロとして活躍できる場が圧倒的に少ないのが問題です。このジムを作ったのは4年前になりますが、見ての通りの状況です」

――平日の夜の9時に20人近い練習生が集まって、とても盛況のように見えます。

「もともと所属していた浄心館の支部として、4年前からジムの活動を始め、2年前にエクストリーム・フィットネスと名称を変えました。

つまり格闘技、格闘技しているチョムシンカンという名前より、一般の人に分かりやすい名称にしたんです。するとジムの練習生の数は、倍近くに増え150人ほどになりました。格闘技と武術専門でなく、ケトルベルなどフィットネスにも力を入れた結果です」

――つまり、格闘技だけでは厳しかったと……。

「格闘家の肉体を見て、フィットネスに興味を持つ人も少なくなく、相乗効果はありました。だから、一概にフィットネスだけでジム生が増えたわけじゃないとは判断しています。

実際に格闘技をやっている者と、フィットネスのジム生の数は半々ぐらい、いや格闘技の方が少し多いですかね(笑)」

――しかし、ロゴマークにケトルベルがイメージされているジムは世界広しとはいえ、ここだけではないでしょうか。

「ケトルベルはブラジルや、ハワイのBJ・ペンのところで教わりました」

――イム・ジェソク選手も、海外での練習を数多く積んだということですね。

「ブラジルはグレイシーバッハで3カ月、米国ではATTで2カ月、BJ・ペンのところは2週間ほど滞在しましたね。ブラジルはもう8年前、ATTは5年ほど前の話になります。

ATTではアンドレ・ベンケイに凄くお世話になり、本当にコンディショングの面でたくさんのことを学びました。その後、エリートXCで戦ったときも、セコンドについてくれたのがベンケイだったんです。

僕がATTにいた時、コンディショニングの合同トレーニングの日が水曜日だったので、ここでも水曜日にコンディショングのメニューを組んでいます」

――そうやって練習生を増やし、プロも育ってきたなかで、やはり母国での試合の機会が増えてほしいところですね。

「本当に深刻な問題です。大会数が少ないと、試合に出られる選手が限定されてきて、チャンスが与えられない選手は練習を続けられないです。結果、MMAの底辺が萎んでしまいます。プロモーションの数が増えてほしいですね」

――プロモーションが生き残るも大変ですし、試合経験を積むための場であれば、MMAだけで食べいける状況という環境は創りにくいですね。

「そうですね……、若い選手には我慢が必要ですが、トップ選手はそれ相応の待遇を与えてほしいという気持ちはあります。そうでないと、やはりモチベーションを保てないですからね。それに練習生にも、夢を与えることができないです」

――では、ジムのオーナーや指導者としてではなく、ファイターとしてイム・ジェソク選手は今後、どのようなキャリアを積もうと考えていますか。

「中学生で格闘技を始めたとき、プロの試合など殆どのない頃で、目標はジムを持つことでした。その夢は叶ったのですが、やはりここ数年は大変でした。

チームを大きくしたいという想いと同時に、32歳になった今、ファイターとして、また結果を残したいという気持ちが大きくなってきました。韓国ではなく、日本や他の国で試合をしていきたいです。ランディ・クートゥアーの歳まで、戦いたいと思います(笑)」

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