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【UFC98】“新王者”リョートが誕生、吉田はUFC2勝目

【写真】リョート・マチダが、ラシャド・エヴァンスをTKOで下し、世界の頂点に立った。空手衣の上からベルトを巻く (C) ZUFFA

5月23日(土・現地時間)ラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナで開催されたUFC98『Evans vs Machida』。メインイベントは、MMAキャリア19戦18勝1分の王者ラシャド・エヴァンズと、14戦14勝の挑戦者リョート・マチダによる、まさに無敗同士のタイトルショット=UFC世界ライトヘビー級選手権試合が行われた。

レスリング&ボクシングと身体能力の高さが武器の王者に対し、タイミングと切れが信条の挑戦者による世界最高峰のMMAマッチ――。試合は、異様に緊張感の高い立ち上がりとなり、常に状態を揺らしているエヴァンスに、直立不動のリョートという対照的な構図で幕を開けた。


1Rから初期動作が極めて少ない左ミドルを中心に、ラウンド中盤では早くもエヴァンスからダウンを奪ったリョート。2Rに入ると、その勢いは加速した。エヴァンスとの打ち合いのなかでも、そのパンチを的確に当て、最後は左右の連打から左フックを放ったところで“あの”エヴァンスが後方に崩れ落ち、完全KO。ここに新UFC世界ライトヘビー級王者リョート・マチダが誕生した。

さらに、07年12月に一度は対戦が決まっていながらも、セラの負傷により流れた因縁の一戦=マット・セラ×マット・ヒューズ戦では、試合は拮抗した展開となりながらも、テイクダウン&ポジショニングで優勢に進めたヒューズの勝利を挙げ、同じく判定ながら、ライト級に新風を巻き起こすフランク・エドガーは、元UFC王者ショーン・シャークを破るビッグウィンを手にした。

また、同大会では、吉田善行がブランドン・ウォルフと対戦するウェルター級戦も行われた。今年に入ってから郷野聡寛と長南亮という日本を代表するウェルター級戦士二人がリリースされ、一人神の階級に挑む格好となった吉田のUFC勝ち越しを懸けた一戦は、吉田がギロチンでウォルフを一蹴。その戦績を2勝1敗とし、同級トップ入りを目指す仕切り直しの一戦から新たな一歩を踏み出した。

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