【Bellator102】前時代のファイトを駆逐し、パルロがファイナルへ
<シーズン9ミドル級T準決勝/5分3R>
ミッケル・パルロ(ポーランド)
Def.3-0:30-27, 29-28, 29-28
ジェイソン・ブシェー(米国)
左フックから前蹴り、右ローをお繰り出すブシェー。パルロは落ち着いて左フックを返す。ドタバタした感のあるブシェーに右フックを打ち込んだパルロは、続く左ストレートをかわす。ショートフックを入れたパルロは、ブシェーのテイクダウンを切り、蹴り足を掴んで倒すが、そのままスタンドで待ち受ける。
一度はブシェーのダブルレッグで尻餅をついたパルロだが、すぐに立ち上がって続くシングルレッグを切る。パウロは慎重な姿勢をキープし、蹴り足を掴んでもう一度ブシェーを倒す。ロー以外は左を一発被弾したぐらいのパルロは、左を打ち込むとブシェーは尻餅をついて足をとりにいく。パルロが距離を取ると、ブシェーは立ち上がるが、すぐにバランスを崩すなど戦意をすでに削がれているようにみられる。と、残り10秒を切って前に出たブシェーのパンチが連続でパルロを捉え、ラウンドが終了した。
2R、勢いを持ち直したかのようにパンチを繰り出しながら前進するブシェー。パルロはここでも左のショートフックを入れて、テイクダウン狙いを切っていく。ブシェーもパンチを受けても、前に出る姿勢は持ち続けるが、被弾するシーンが増えてくる。パルロの左ミドルを受けたブシェーは、前に出るとアッパーでヒザをつく。ここでもラッシュを掛けないパウロだが、右ストレートを打ち込む。
ブシェーのテイクダウンは力なく、簡単にパルロが切るとアッパーから右ハイへ。残り90秒、ワンツーからスリーまで打ち込んだパウロが、左を受けながら左右のコンビ、さらにボディから顔面に拳を伸ばす。思わず引き込むようにマットに背中をつけたブシェーだが、パルロはここでもスタンドで待ち受ける。レフェリーに立ち上がるように命じられたブシェーは、2R終了間際にも連打で腰が崩れるが、ベルに救われた。
最終回、パルロの連打に引き込むように崩れるブシェーにブーイングが起こる。現代MMAにはない、VT時代の戦い方を思い起こさせるブシェーに対し、パルロは絶対的にグラウンドには付き合わない。テイクダウン狙いから引き込んでは、立たされるブシェー。立ち続けていないので、打撃戦で致命的な一発は受けないが、まず勝ち目のないファイトだ。残り2分、ボディを受けて転がるブシェーに、パルロがパウンドを入れて立ち上がる。
前時代ファイトを見せるブシェーは、左を受けて引き込むと、パルロがパウンドを連続で落してから距離を取る。残り1分を切り、ブシェーは組みながらキムラを狙うがこれも切られると、当然のように引き込みブレイクが掛かる。残り20秒、左ミドルからパンチを受けると引き込むブシェーから離れるパルロは、タイムアップと同時にガッツポーズを見せた。1Rをブシェーに入れるジャッジが2人いるのも現代MMA──という面白さを見せた一方的な試合でパルロが勝利し、11月8日のファイナルへ駒を進めた。