【TOP FC06】詳細<01> 第1試合~第4試合 ヒジで切り合ったバンタム級戦はパク・ハンビンがTKO勝ち
【写真】バンタム級のパク・ハンビンとパク・キョンホの一戦。4勝2敗と3勝4敗の選手がヒジで切り合う。その事実を受け止めたい (C)MOOZINE
5日(日・現地時間)、韓国ソウルのオリンピックホールで行われたTOP FC06「Unbreakable Dream」。韓国第二のMMAプロモーションとして活動するTOP FC、2月のプサン大会に続き、2カ月のインターバルで開催された同大会の模様は2度に分けてお届けしたい。まずは本戦オープニングとなったスーパーヘビー級の一戦から第4試合までの模様から。
<バンタム級/5分3R>
パク・ハンビン(韓国)
Def.2R3分56秒 by KO
パク・キョンホ(韓国)
KTT所属のパク・ハンビンと、パラエストラ・ソウル所属のパク・キョンホ、ミドル級中堅同士の対戦。ハンビンはPXCでクリサント・ピットピットンゲに勝利したこともあり、戦績は5勝2敗、現在3連勝中だ。一方のキョンホは前回大会の勝利で連勝中、好調同士の試合となった。
互角の展開となった初回、フックを交換するなかでキョンホのクリンチから態勢を入れ替えたハンビンがテイクダウンを奪うことに成功する。ハンビンはキョンホの起き上がり際にギロチンを仕掛けるも、防がれて下に。立とうとするハンビン、抑えるキョンホ。そんな攻防のなかでガードからハンビンがキムラを仕掛ける。腕を取られながらキョンホはバックに回り、振り切ったところで1Rが終了した。
2R、再びフックを打ち合う両者。さらにエルボーを打ち合い、2人揃って流血に見舞われる。傷が深いのはハンビンの方だ。それでも意地のエルボー合戦が続くと、ハンビンのローがキョンホの急所に当たってしまう。再開後、キョンホのエルボーを再度被弾したハンビンが突進、スラムからトップを奪取する。ワキを差して立ち上がろうとしたキョンホのバックへ。強烈なパウンドを入れると、レフェリーが試合をストップ。キョンホは即、立ち上がって不満を訴えたが、勝負は決した。
<ウェルター級/5分3R>
ソン・ソンウォン(韓国)
Def.2-1:30-28,30-29,29-30
キム・ドヒョン(韓国)
前回大会で日本の勇星をKOしたベテラン、キム・ドヒョンと190cmの優れた肉体を持つソン・ソンウォン。これまで距離をキープしリスク回避の試合を信条としていたソン・ソンウォンはチームMADに移籍し、スタイルも変わった。リーチの長さを利したストレートやハイキックの攻めの打撃、テイクダウン狙いにはヒザ蹴りをカウンターで合わせる。キム・ドヒョンのプレッシャーを崩すことに成功した、ソン・ソンウォンがスプリット判定勝ちを手にした。ヒザが急所に入り、警告を受けるシーンもあったソン・ソンウォンだが今後に期待の持てる試合内容だった。
<ミドル級/5分3R>
キム・ウンス(韓国)
Def.2R4分12秒by TKO
ブランダン・キャスラー(米国)
韓国特殊部隊出身のキム、前戦でフランスのモイゼス・ヒイボンにヒザ十字で敗れており、復帰戦。ただし、対戦相手のキャスラーは現在6連勝中で、同階級とは思えないほどの体格差もあり、苦戦が予想されていた。蓋を開けてみるとキムはキャスラーを体格差に負けじと圧していく。キャスラーもフックの3連打等で反撃に移るも、パンチを被弾してなおキムは止まらず、逆にフックを打ち込んでいく。
2R、右フックでダメージを受けたキャスラーが足首への低いテイクダウンを仕掛けると、キムはスプロールし、トップを奪取すると、ハーフからパウンドでラッシュを掛ける。自らスタンドに戻ったキムは、再びテイクダウンを潰してハーフを取るや、キャスラーの足関節を凌ぎ、再度パウンドへ。背中を向けて亀の態勢になったキャスラーにパウンドを続けたキムがTKO勝ちを決めた。
<スーパーヘビー級/5分3R>
イ・ヒョンチョル(韓国)
Def.2-1
イム・ジュンス(韓国)
3年ぶりの復帰となったイム・ジュンス。22歳でボクシングが強いヘビー級ファイターとして、期待されている。初回、序盤はローを蹴り込み、イ・ヒョンチョルのテイクダウン狙いを切り返して、投げからヘッドロックで攻め込む場面も見られた。
しかし、2Rになるとスタンドでエルボー、左右のフックをヒットさせた以外は、イ・ヒョンチョルのクリンチの前に攻撃を封じ込まれる。テイクダウンを許し、試合が寝技へ移行すると、そのまま試合は一方的な展開に。イ・ヒョンチョルもアームロックなど力任せな点もあり、なんとかこの回を乗り切ることができた。
最終回も振りの大きなオーバーハンドを振り回すイム・ジュンスだが、カウンターのフックを被弾し、そのまま組みつかれると、反撃もままならず試合はタイムアップに。寝技に課題があるものの打撃で勝利を掴むことが予想されたイム・ジュンスだったが、その課題が浮き彫りとなるスプリット判定負けとなった。