【BFC78】ウェルター級T、コレシュコフ×ザロムスキー蹴撃手対決
【写真】上段は準決勝で対戦するアンドレイ・コレシュコフとマリウス・ザロムスキー。下は 2年半振りの実戦となるゾイラ・グージェルと、準決勝出場のライモン・グッド(C)KEITH MILLS & JEFF SHERDOG
26日(金・現地時間)、オハイオ州デイトンのナッター・センターで開催されるBFC78では、シーズン7ウェルター級トーナメント準決勝が行われる。ライト級では失速したものの、今シーズンを席巻するロシア勢、その先陣を切ってトーナメント初戦を突破したのが、アンドレイ・コレシュコフとミハイル・サレスの2人だった。
メインに登場するサレスの相手はシーズン1優勝で元BFC世界ウェルター級王者のライモン・グッド。ベン・アスクレンに王座を奪われた王座奪還を誓う彼は、シーズン4の準決勝でリック・ホーンに微妙なスプリット判定で敗れており、トーナメント戦2回連続のセミファイナル敗退は許されない。
胸を合わせた状態からの足技によるテイクダウンが巧妙なサレスだが、打撃にはそれほどキレがなく、如何に自分の戦いに持ち込むかが勝負となる。そんな相手の土俵に上がらない戦い方を軸とするグッドが、打撃で突き放しテイクダウンを切るという試合展開に持ち込みそうな一戦だ。
もう一つの準決勝はストライカー対決だ。元DREAMウェルター級王者のザロムスキーは、日本でも猛威を振るった蹴りの名手。ストライクフォース時代から、ややその距離に狂いが生じているのは、MMAを理解したことで思い切りの良さが、やや影を潜めてしまったからか。一方、コレシュコフは後ろ回し蹴りや跳びヒザなど、かつてのザロムスキーを思わせるアグレッシブな姿勢を準々決勝のジョーダン・スミス戦では見せていた。
スプロール+打撃に徹するコレシュコフ、その勢いに乗らされるようにザロムスキーがかつての切れを取り戻すか。ここで変にMMAっぽくテイクダウンでポイントメイクを計るようなら、コレシュコフの勢いに呑みこまれる可能性も決して低くない。
その他のカードで注目は、BFC女子世界ストロー級王者ゾイラ・グージェル(旧姓フラウスト)の出場だ。実に2年半振りの実戦復帰は、このところインヴィクタFCに押されるベラトール女子戦線を象徴するようなプレリミ出場となる。メインカードでは、アルヴィン・ロビンソンが2年振りの試合で、ダニエル・ストラウスと対戦する一番が要注目だ。
UFCではケン・フロ、ネイト・ディアズなど一線級を相手に1勝3敗と結果を残せなかったが、コロラド州デンバーをベースとするROFではドナルド・セラーニと並ぶ注目株だった。寝て良し、打撃良しのロビンソンが、シーズン6フェザー級Tウィナーのストラウスのテイクダウン+印象点勝ちというスタイルを如何に切り崩すか。
【写真】スプロール、がぶり、トップコントロールに長けているストラウスは、遠距離での打撃も巧妙だ。キック&柔術のロビンソンが、どのように鉄壁の守備を切り崩すか (C) KEITH MILLS
テイクダウンの強さは絶対のストラウスに対し、蹴りを含んだ攻撃でロビンソンが如何に切り崩しに掛かるか。王者パット・カーランの負傷でタイトル戦が停滞してしまっているフェザー級にあって、トーナメント覇者はかなりリスキーな試合に臨むこととなる。
■Bellator78主要対戦カード
<ウェルター級T準決勝/5分3R>
ミハイル・サレフ(ロシア)
ライモン・グッド(米国)
<ウェルター級T準決勝/5分3R>
マリウス・ザロムスキー(リトアニア)
アンドレイ・コレシュコフ(ロシア)
<ミドル級/5分3R>
ブライアン・ロジャース(米国)
ドミニク・スティール(米国)
<フェザー級/5分3R>
アルヴィン・ロビンソン(米国)
ダニエル・ストラウス(米国)
<女子ストロー級/5分3R>
ゾイラ・グージェル(米国)
ケイシー・ノランド(米国)