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【OFC19】大石幸史×ナラントンガラグ、拳を当てるのはどっち!?

Narantungalag vs Oishi【写真】動きが大きくて読めないトンガーのパンチと、その動きが見えないことで決まる大石のパンチ。対照的な両者の対戦は、ここに絡む要素も大きく予想が非常に困難だ(C)MMAPLANET

29日(金・現地時間)、UAEはドバイのWTCで開かれるONE FC19「Reign of Champions」で、青木真也、鈴木信達と共に大石幸史が自らの持つOFC世界フェザー級王座の防衛戦を行う。青木&鈴木が初防衛なのに対し、大石にとっては今回のジャダンバ・ナラントンガラグ戦は昨年12月のホノリオ・バナリオ戦に続き、2度目のタイトルディフェンスマッチとなる。

日本人王者3人の王座防衛戦、青木の勝ち方、鈴木の戦い方が最注目される他の2試合と違い、誤解を恐れずに書き記すならば大石の防衛戦は勝敗予想が最も困難な一番となる。過去2戦ともバナリオとの戦いとなっているOFCでの大石だが、揃って素晴らしい右を決めてKO勝ちしている。

王座を奪取した昨年5月の試合では、左ジャブに合せフック気味に合わせるようなパンチ。12月の防衛戦も最後はフック気味の右だったが、その前にスッと踏み込んで真っ直ぐの右ストレートを決め、そこからフィニッシュに繋げている。最初のKOは見えないパンチ、2戦目の倒す前のパンチは気配を感じることができない、そんな見事なタイミングで放たれていた。あのパンチが当たれば、誰でも倒すことができる――そのような武器を大石は持つようになった。だからこそ、ナラントンガラグ陣営の警戒心が高まることは間違いない。

昨年4月に安藤晃司に敗れLegendライト級王座を失ったトンガーは、フェザー級に落としOFCと契約、5月に大石に2度敗れたバナリオを相手に初陣を戦い、判定で勝利している。以前より足を使い、慎重な組み立てを見せるようになったトンガーだが、フック中心の組み立ては変わりない。そして、上体が伸び頭は下がり気味で、かなり前傾でパンチを放つ。この姿勢でフックでなく、初動が見えないような形で打ち込まれる右ストレートは厄介だ。頭を下げて振りまわす左右のフックのなかに、足を組み替えることなく、スーパーマンパンチのように飛び込む独特の打ち方をいきなりしてくるので、フックとの分別がつかない。グローブが大きなボクシングであれば、ブロックキングしておけば、どちらのパンチも防ぐことができるかもしれないが、MMAグローブではそうはいかない。

よって足を使って距離を取ることになるが、フックとストレートでは距離が違う、フックの間合いに慣れてきたところにあの右ストレートがくると怖い。さらにトンガーは大石と同様にボディも冴え、アッパーや蹴りを駆使して攻撃を散らしてくる点も厄介だ。ただし、頭から突っ込んで足が後方にあるパンチは、テイクダウンを受けやすい。最近はテイクダウンの印象がなくなった大石だが、今回はトンガーの大きな動きに低い仕掛けを出すことは、例え倒し切れなくても動きを制限させるうえで有効かと思われる。いずれにせよ、ケージの中に入った大石とトンガー、両者の感覚が反応を生み、自然と攻撃を選択するはず。つまりは予想が難しいのは結果だけでなく試合展開自体、予想がつかないという戦いになる。

■ OFC19対戦カード

<OFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
青木真也(日本)
カマル・シャロルス(イラン)

<OFC世界ウェルター級選手権試合/5分5R>
鈴木信達(日本)
ベン・アスクレン(米国)

<OFC世界フェザー級選手権試合/5分5R>
大石幸史(日本)
ジャダンバ・ナラントンガラグ(モンゴル)

<ライト級/5分3R>
ロジャー・フエルタ(米国)
クリスチャン・ホリー(英国)

<フェザー級/5分3R>
エウベウ・バーンズ(ブラジル)
田中半蔵(日本)

<フライ級/5分3R>
デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク(タイ)
アリ・ヤコブ(マレーシア)

<ライトヘビー級/5分3R>
ジェイムス・マックスウィーニー(英国)
クリスチアーノ上西(ブラジル)

<キャッチウェイト/5分3R>
ヴォーン・ドネール(フィリピン)
モハメド・ワリッド(UAE)

<女子フライ級/5分3R>
アン・オスマン(マレーシア)
アナ・フラトン(米国)

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