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【Interview】「自分の夢に嘘はつけない」――ミノワマン

2012.04.09

Minowa7日(金・現地時間)にマハラジャMMA=SFL02でアレキサンダー・シュレメンコに1RTKO負けを喫したミノワマン。病院送りにされた試合を通じて、彼はMMAファイターとして、一つの決心を固めようとしている。

【写真】デリーのインディラ・ガンジー空港で。右手を吊っている状態だが、とりあえず経過は良好のようだ(C)MMAPLANET

――インド、SFLでのアレキサンダー・シュレメンコ戦は1RTKO負けという結果に終りました。試合以外でも、このインドという文化も習慣も違う国で大変な経験をした遠征でした。

「大会自体、日本だと段取りだとか、試合会場の雰囲気、イメージなど予想がつきます。会場入りすると、控え室があってステージがあって、試合場がある。だから、大会当日に、会場に着いて、試合が屋外で行われることを知って、とても驚きました。まさか野外だったとは……と。

ただ屋外でも控え室とリングがあって、それは変わりなくやることは一緒なんで、言い訳はできないです。SFLのスタッフの方も頑張って良いイベントを開いて、選手の待遇も良かったので、色々と戸惑うことも多かったですが、インドらしくもある良いイベントでした」


――SFLでは入場ソングも統一、ミノワマンは特別扱いでコスチュームは赤パン着用が許されましたが、他のファイターは赤と青コーナーで指定されたSFLが用意したコスチュームで戦っていました。

「自分が使っている曲が使用できないのは、大きかったです。やはり自分のタイミング、気持ちの入れ方というものがあるので。いつものリングに上がるテンションに持っていけるか、コントロールする必要がありました。

ただし、他の選手もそうやって戦っているので。自分の方でもコスチュームの件も含め、そういう実際に戦うスキル以外の部分は、特に拘る必要はなく、向こうの提示したもので戦うのも有りかなとも思います」

――オフィシャルのフォトセッションでは、黒いハーフパンツを着て、なかなか似あっていました。

「ハーフパンツも良いかなって思いましたね(笑)。でも、外国人も、自分には赤パンツというイメージがついているので、やはりいつも通りで戦う方が良いかとか、少し考えてしまいましたね。

たまにはハーフパンツも良いですよね。いずれにせよ、リングに上がればコスチュームも入場曲も、体育館か野外かとかも、誰もが同じ条件なんで。デリーから車で5時間かけて移動するのも、ホテルの食事も同じ。同じ条件で戦って、負けたということです。

残念な結果だったのですが、今後の自分……変えていかないといけない部分が見えました。う~ん、本当はもう分かっていたことなんですけど、そこは本当に変えていかないといけない部分です」

――それは具体的にいうと、どのような部分なのでしょうか。

「心もそうですし、生活や環境ですね」

――IGFでのプロレス、グラジエイターでの地方でのMMAやプロレス、そして海外MMAでの活動。ミノワマンというファイターの実績があり、このような海外での貴重な経験を積めるのですが、余りにも調整不足が目立った試合だと感じました。

「このようなチャンスを手にできない選手もいるなかで、試合が実現した裏には、多くの人の協力がありました。色々とサポートしてくれた人たち、オファーをくれたSFL、そしてSFLのスタッフ、ファンに対しても、しっかりとしたコンディションを作って試合に出ないといけないですね。

そういう意味で、やはりこの試合に関係した人たち、ファンの皆さんに申し訳ないという気持ちです」

――大会後ホテルで、マッチメイカーのケン・パビアから『スーパーハルクを用意するから』という言葉を掛けられたとき、『ミドルでやっていきたい』と即答していました。

「ミドル級で戦う、それが海外に出ることを決めた理由です。スーパーハルクは、スーパーハルクの戦いがあり、ミドルはミドルの戦いがある。スーパーハルクは、あの時点で目指していたものであって、シュレメンコと戦うことで、これが世界のトップクラスの力なのかと実感しましたし、今はミドルで戦うことしか考えていないです。ここで終れないです」

Minowaman【写真】1月はハワイのプロエリートで、TUFウィナーのケンドール・グローブと。そして今回はBFCミドル級トーナメントを2度制しているシュレメンコと対戦。世界を肌で知ることができる環境を生かすためにも、今後はMMAファイターとしてより一層の態勢強化が必要不可欠なミノワマンだ (C) MMAPLANET

――これから帰国の途につく、飛行機に乗る直前なのですがケガの具合はいかがですか。

「昨日よりは、だいぶ良くなっています。ケガを治して、今度はもう……、しっかりとした態勢で……。今回の試合前にも言っていたのですが、自分の夢に嘘をつかないように生きたいです。

まだ、夢に本気になれていない、嘘をついているなっていうのが、ところどころ行動に表れているので、自分の夢に嘘をつかず次は勝負したいです」

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