【BFC57】第五季もヤマ場、ウェルター級決勝の行方は?
ベラトールFCシーズン5も残すところ3大会となり、12日(土・現地時間)にカナダのオンタリオ州カジノ・ラマで開催されるBFC57では、ウェルター級とミドル級、2階級のトーナメント決勝戦が行われる。
【写真】フィジカルで一歩リードするベン・サンダース。TUFシーズン6に出演し、UFCでも通算成績4勝3敗と勝ち越していた(C) KIETH MILLS
バンタム級と並び熱戦が繰り広げられてきたウェルター級トーナメントは、ドゥグラス・リマとベン・サンダースの間で雌雄が決する。初戦のスティーブ・カール戦では距離をコントロールし、手数と精度で判定勝ちをしたリマは、続く準決勝でクリス・ロザーノを真っ向からの打撃戦で粉砕、TKO勝ちしている。
一方、サンダースは初戦をニーでTKO勝ち、準決勝はルイス・サッポを相手にラバーガードの妙技を見せつけ、最後はアメリカーナ・アームロックで一本勝ちをしている。打撃のラッシュとともに、ガードワークの強さを見せつけたサンダースに対し、ATTアトランタ所属のリマは、まだ打撃の展開が多く組み技という部分で隠し玉があるかもしれない。
【写真】真っ向からも、間合いを図りながらも打撃戦を展開できるドゥグラス・リマ。いずれの距離でも、戦わされるのでなく、自分で距離を作って戦うことが大切になる(C) KEITH MILLS
その隠し玉もスタンドの打撃戦で有利に進めば、有効な手段として活用できるが、打撃で押された状態で苦し紛れに組み技、もしくは寝技で打開を図っても、サンダースの地力を考えると、形勢を逆転することは難しいだろう。如何に打撃でプレッシャーを与えることができるか。あるいは如何に打撃の間合いを外すことができるかが、勝負の分かれ目となりそうだ。
今大会はBFCにとって2度目のカナダでのイベント開催となるが、メインカードに出場する同国人ファイターはライトヘビー級のロジャー・ホレットのみ。決勝戦2試合のどちらにも見られるブラジル人ファイターが、メインカードのワンマッチにも出場する。
【写真】ブラジルの新鋭アレッシャンドリ・ベセーラ。UFCもそうだが、BFCでも若いブラジリアンが次から次へと存在感を増してきている (C) KEITH MILLS
それがアレッシャンドリ・ベセーラだ。フィラデルフィア在住のブラジリアン、ウィルソン・ヘイスの茶帯柔術家ベセーラは、これまでMMA戦績11勝1敗で、その1敗はUFCファイターのシャーウス・オリベイラに喫したもの。勝利数10のうち、判定勝ちは僅か1試合というフィニッシャーでBFCでも3戦3勝、2つの一本勝ちと一つのTKO勝利を挙げている。
やや強引にも感じられるアグレッシブさが持ち味で、ケージ中央でシングルレッグ、金網際でダブルレッグと、テイクダウンにも強味を発揮している。対戦相手のダグ・エヴァンズは13勝9敗という負け星も多いファイターで、勝ち方もギロチンやヒールなど、ポジションを取らない形でのサブミッションが目立つ。
しっかりとした柔術的な寝技の持ち主であるベセーラにとって、組みしやすい相手といえるが、打撃の接近戦の際、下を向く傾向がある点は気がかり。エヴァンズが一発のKOパワーを持つファイターだけに、組み際も含めしっかりと視線を上げておきたいポポ・ベセーラだ。
■BFC57主な対戦カード
<ウェルター級トーナメント決勝/5分3R>
ドゥグラス・リマ(ブラジル)
ベン・サンダース(米国)
<ミドル級トーナメント決勝/5分3R>
アレキサンダー・シュレメンコ(ロシア)
ヴィトー・ヴィアナ(ブラジル)
<ライトヘビー級/5分3R>
ロジャー・ホレット(カナダ)
ジョン・ホーク(米国)
<ライト級/5分3R>
アレッシャンドリ・ベセーラ(ブラジル)
ダグ・エヴァンズ(米国)
<ライト級/5分3R>
クリス・ホロデッキー(カナダ)
マイク・コーリー(米国)