【UFC123】打撃に格段の進化、ムニョスが判定勝ち
■第5試合 ミドル級/5分3R
マーク・ムニョス(米国)
Def.3R終了/判定
アーロン・シンプソン(米国)
右ボディ、右ローからシングルレッグの態勢で組みついたシンプソンだが、ムニョスはケージを背にして倒れない。距離を取った両者、ムニョスはテイクダウン狙いのフェイントを織り交ぜ、思い切り左フックを振るいながら距離を詰める。シンプソンの腿にヒザを入れるムニョスだが、逆に首相撲からヒザ蹴りを顔面に受ける。
ムニョスのシングルを切って、がぶりからパンチを落したシンプソンはバックに回るが、すぐに距離を取り直す。そのままパンチで距離を詰めたシンプソンが、腰をコントロールしてテイクダウンに成功する。バックに飛び乗ったシンプソンが、前方に振り落されると、試合の流れがムニョスに。
アッパーをヒットさせ、シンプソンのテイクダウン狙いを切ると、ムニョスはダーティボクシングでアッパー、離れて左右のフックを打ち込む。残り30秒となり、シンプソンは再び首相撲からニーを見せると、ムニョスはハイを繰り出すが、これは空振りに。シンプソンのフライングニーが空を切り、両者が距離を取ったところで初回が終了した。
2R、ムニョスをオクタゴンの中央に右へ回りながらパンチを繰り出すシンプソン。ムニョスの右ローをキャッチしてテイクダウンへ。バックへ回るが、腕を切って立ち上がったムニョスがバックハンドブローを見せる。パンチでシンプソンの動きを止めたムニョスが、この試合で初めてテイクダウンを奪う。
スタンドに戻ったシンプソンのヒザが急所に入り、試合がストップ。即再開すると、ムニョスの右ハイがシンプソンの顔面を霞める。シンプソンは動きがやや遅くなるが、ダブルレッグでテイクダウンを奪う。ローから組みついたムニョスが、目には目を歯には歯を――とばかりにヒザを急所に突き上げる。
少し間を取って、再び向き合った両者、ムニョスはハファエル・コルデイロの指導を受け、ローを多用するが、時折掴まれてテイクダウンを奪われる。それでも、ノーダメージでスタンドに戻ると、ローからパンチで距離を詰めるなど、テイクダウンを奪われる可能性が広がったのを差し引いても打撃が格段に上達し、攻撃の幅が広がっている。
最終回、すぐにテイクダウンを奪ったムニョスがシングルから一瞬の潜りのような動きを見せ、バックを奪う。スクランブルから両者が立ち上がり、ムニョスの左フックがシンプソンを捉える。これが目を直撃したと、シンプソンがインターバルを要求すると、レフェリーが了承、拳が完全にヒットしており、不可解なインターバルとなる。再開後、首相撲の態勢になったシンプソンに対し、ムニョスは腿に鉄槌を落し、ヒザを太ももに蹴り込む。
勢いは完全にムニョスとなり、左右のフックを打ち込むと、シンプソンはシングルレッグへ。突き放したムニョスはローを蹴り、それでも前に出てくるシンプソンを受け止めるが、残り1分となりバランスを崩して、両膝をついてしまう。
シンプソンの右足にしがみつくムニョス。グラウンド・ウェービングというべき頭を左右に振りながら立ち上がると、両者足を止めての打ち合いに。シンプソンのパンチが当たると、ムニョスは一瞬、動きを止めながらも逆にパンチを打ち返す。ここで試合はタイムアップとなり、ジャッジは3者とも29-28でムニョスを勝者に選んだ。