【ROAD FC】躍進、韓流MMAで一番の注目は芸能人!?
10月23日(土・現地時間)、日本勢が惨敗に終わったROAD FC旗揚げ戦。今大会で最も注目を浴びたのは韓国の人気コメディアン、イ・スンヨンの参戦だった。そのイの対戦相手=バック・ゾンウもこの日がMMAデビュー戦。確かに話題集めの一戦ではあるが、最低限の格闘技的モラルは守られているといっても良い試合だ。
【写真】チーム・フォースの練習で、ギル・ヨンボックと集中的にレスリング対策をこなしたイ・スンヨン。練習期間2カ月にも関わらず、芸能人とは思えない鋼の気持ちを持ち続け、流血戦を必死に戦った。日本の芸能人ファイトとは一味違うファイトだ (C) MOOZINE
とはいえ本格的にMMAのトレーニングを行うようになって2カ月のイと、プロになるために2年間鍛錬してきたバックでは、自力に差はあって当然。しかし、イは試合前の1Rで決着がつくという大方の予想を覆し、執拗にテイクダウンを狙い続け初回を戦い終えることに成功した。
それでも、バッグのアウトボックスから放たれるパンチで鼻が大きく腫れ上がり、流血に追い込まれたイ。2Rに入ると、いよいよパンチを集中され、ついにレフェリーが試合をストップ。最後まで戦う姿勢を見せつけたイの頑張りに、興味本位、冷やかし半分で注目していた観客から大きな拍手がわきおこった。
この他、韓国人同士の対戦は、オープニングファイトにパンクラス・コリア主催の2010ネオブラッド・トーナメントでライト級を制したユ・ゼフンが出場。打撃戦で試合をリードしたユだったが、打たれ強いサムエルにテイクダウンを許すと、試合の主導権を奪われ判定負けを喫した。
【写真】韓国サッカー界の有望株が、KリーグでなくJリーグでプロデビューを果たすケースが増えているが、キム・スチョルのプロMMAデビューは日本のRISING ONだ (C) MOOZINE
第2試合でキム・ヒョリョンをギロチンで破ったキム・スチョルは、8月に大阪府高石で行われたRISING ONでプロMMAを果たしたファイター。しかも、その一戦でいきなりRISING ONフェザー級王者の金山康宏(ピュアブレッド京都)を下し、ベルトを獲得している。この試合でも、レスリングで強さを見せつけたキム・スチョルは、ケージ際でダブルレッグでキム・ヒョリョンからテイクダウンを奪うと、立ち上がろうとしたところにギロチンを極め、速攻で一本勝ちを手にした。
【写真】ROAD FC主流派のチーム・フォースでもまれるギル・ヨンボックは、DEEPCAGEで金網を経験済みのファイター。今後の有望株だ(C) MOOZINE
第3試合は、韓日戦以外で唯一の国際戦が組まれ、ホアン・ジュカォン・カルネイロの指導を受けるATTアトランタに所属するジャレル・ボーマンと、ギル・ヨンボックが対戦。レスリングの韓国国家代表の経験もあるギルは、テイクダウンで試合をリードすると、2Rにボーマンからマウントを奪うと、そのままパンチの連打から肩固めを極め、試合直前に亡くなった父に勝利を捧げた。
■ROAD FC試合結果
<70.5キロ契約/5分3R>
ナム・イチョル(韓国/チーム・バッシ)
Def.1R4分30秒/TKO
岡澤弘太(日本/ノヴァウニオンジャパン)
<70.5キロ契約/5分3 R>
ソ・ドウウォン(韓国)
Def.2分07秒/TKO
原昭仁(日本/坂口道場)
<70.5キロ契約/5分3R>
花澤大介13(日本)
Def.1R2分54秒/リアネイキドチョーク
ハン・スーファン(韓国/チーム・フォース)
<65.5キロ契約/5分3R>
バック・ソンウ(韓国/PCKジム)
Def.1R4分30秒/TKO
イ・スンユン(韓国/ロードFC)
<84.5キロ契約/5分3 R>
ウィ・スンベ(韓国/チーム・パッシ)
Def.1R2分21秒/TKO
森川修次(日本/チーム・クラウド)
<65.5キロ契約/5分3R>
ザン・ドックヨン(韓国/柔術ワールド)
Def.1R1分37秒/腕十字
山澤勇紀(日本/チームSTAND)
<70.5キロ契約/5分3R>
ユ・ウソン(韓国/チーム・パッシ)
Def.1R1分56秒/ギロチンチョーク
平山敬悟(日本/パラエストラ八王子)
<64.5キロ契約/5分3 R>
ギル・ヨンボック(韓国/チーム・フォース)
Def.2R4分06秒/肩固め
ジャレル・ボーマン(米国/ATTアトランタ)
<62.5キロ契約/5分3R>
キム・スチョル(韓国/チーム・フォース)
Def.1R3分50秒/ギロチンチョーク
キム・ヒュリョン(韓国/グミMMA)
<70.5キロ契約/5分3R>
サムエル(韓国/チーム・パッシ)
Def.3R終了/判定3-0
ユ・ゼフン(韓国/パンクラス・コリア、ゾンブックMMA)