【TPF】軽量級の登竜門タチパレス、9日は中量級NIGHT
9日(木・現地時間)に、カリフォルニア州セントラルバレーのリムーアはタチパレス・ホテル&カジノでTPFが開催される。軽量級の登竜門といわれるTPFだが、今回はミドル級にスポットが当たる大会となる。
【写真】かつてWECでは頂点に立ったダグ・マーシャル、再びメジャーの舞台に立つために負けられないケイシー・ウスコラ戦となる(C) MMAPLANET
メインに登場するのは、TPF初出場となるダグ・マーシャル。元WEC世界ライトヘビー級王者は、同プロモーションこそ初出場となるが、旧WECとPFC時代を合わせると、キャリア16戦目で9度のタチパレスでのファイトとなる。
タチパレスで行なわれていた時代にWEC世界ライトヘビー級王座に就くと、ズッファ体制下で2度の王座防衛に成功。しかし、ブライアン・スタンに敗れ王座を失い、即リリースの憂き目にあった。
その後、PFC時代にタチパレスに戻ったマーシャルは、PFC2戦目からミドル級に階級を落とし、最後のライトヘビー級戦を含めると現在5連勝中、2年間負け知らずだ。そんなマーシャルと対戦するケイシー・ウスコラは、TUFシーズン11でティト・オーティズの目に止まり、セレクションでは2順目に指名を受けホーム入りを果たした。
しかし、サバイバル戦では初戦で敗れ、その後、準決勝進出を掛けたワイルドカード、復活のチャンスを得るもここでクリス・マッコリーに敗れ、念願のUFCデビューは成らなかった。
KOTCで小路晃、ボードッグで竹内出に勝利しているウスコラは、チェール・ソネンやゲガール・ムサシら世界のトップとも対戦経験がある。ここで、ウスコラを相手に圧倒的な力の差を見せつければ、ミドル級ファイターとしてメジャー復帰、そんな青写真をマーシャルが描いてもおかしくない。
マーシャル×ウスコラにメインを譲ったのが、TPFミドル級王座決定戦=アンソニー・ルイス×レオポルド・セラォン戦だ。
ストライクフォース世界ライトヘビー級王者時代のボビー・サウスワースとノンタイトルで戦い、勝利したことで一躍注目を浴びるようになったルイスだが、タイトルを賭けた一戦では判定負けを喫し、ブレイク前のストライクフォースで一花咲かせるまでには至らなかった。
【写真】プロ修斗に来日経験もあるレオポルド・セラォン、米国ではIFLにも出場したことがあった (C) MMAPLANET
対戦相手のセラォンは、ルタリーブリ出身のテクニシャン。ガードワークからの足関節を得意とするが、スタンドの打撃やパウンド攻撃は今も得意でなく、ルイスのガチャガチャとした展開のなかで放たれるヒザ蹴りなどには苦労することになりそうだ。
この他、ライト級王座を目指すロブ・マックローが7月大会に続いて出場、コーリー・ヒルと対戦。WECを離れ、再びハングリーになったというマックローがどのような試合をみせるか。TPFライト級王者ゲイブ・ルーディガーはUFCに転戦したため、早々の王座獲りを目指し、キャリア4勝3敗のヒルを相手に躓いてはいられない。
TPFの特色が軽量級の人材発掘にあることを考えると、ミドル級戦線よりもUFCやBFC出場経験のあるディエゴ・サライバと、DREAMやアストラで来日経験のあるミカ・ミラーのフェザー級の一戦の方が、今後を踏まえて楽しみな一戦といえるかもしれない。
■TPF 主な対戦カード
<ミドル級/5分3R>
ダグ・マーシャル(米国)
ケイシー・ウスコラ(米国)
<TPF世界ミドル級王座決定戦/5分5R>
アンソニー・ルイス(米国)
レオポルド・セラォン(ブラジル)
<ライト級/5分3R>
ロブ・マックロー(米国)
コーリー・ヒル(米国)
<フェザー級/5分3R>
ディエゴ・サライバ(米国)
ミカ・ミラー(米国)
<女子フライ級/5分3R>
パウリナ・ラミレス(米国)
ステファニー・フラウスト(米国)