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【Challengers】女子王座戦は衝撃のKO決着に

Kaufman<女子世界ウェルター級選手権試合/5分5R>
[王者]サラ・カウフマン(カナダ)
Def.3R4分45秒/TKO
[挑戦者]ロクサン・モダフェリ(米国)

【写真】地元バンクーバーからも多くのサポーターが訪れた王者カウフマンが、声援に応える間、ロクサンは動くこともできなかった(C) ESTHER LIN/STRIKEFORCE

中継スタッフに「日本語の発音で英語を話す」と紹介されたモダフェリは、いきなり飛び込んだが、カウフマンに組まれてケージに押し込まれる。態勢を入れ替えて細かいパンチ、そしてヒザを繰り出していくモダフェリに、世界王者カウフマンは、頭を低くして腿にヒザを返す。

両脇を差して、テイクダウンに成功したモダフェリは、立ち上がろうとするカフマンの脇を差し、小手をきかせると、左ヒザをすくってグラウンドへ移行することに成功する。インサイドからパンチを落とすカウフマンに、レフェリーはブレイクからスタンドへ戻ることを命じた。


左右のストレートを伸ばすカウフマン、モダフェリは左ローを見せるが、そこにカウフマンの左ストレートを顔面に受ける。そのままモダフェリをケージに押し込んだカウフマンに、モダフェリは内股を見せるが、テイクダウンには至らない。組み合いが続き、その間に互いがヒザを見せるという拮抗した展開のなか、初回が終了。テイクダウンを奪い、背中をつけさせたモダフェリが初回を制した。

カウフマンの打ち終わりに、自分もパンチを出すというコーナーの指示を受けたモダフェリ。しかし、カウフマンのパンチのスピードが1Rとは比較にならないほど速くなり、さらに回転数も上がったことで思わず打撃戦を避け、組みついていく。

ケージレスリングが続く中、モダフェリが首投げを狙うと、カウフマンはバックへ。再び向き合った両者、足を掛けて倒そうとするモダフェリに対し、上半身の捩じりだけで投げをうつカウフマン。パワーの差は明白だ。

ヒザを突き上げ、右を放っていくかカウフマンは、残り15秒になり10発以上パンチの連打を見せる。ここでもモダフェリが嫌がりテイクダウンを仕掛け、王者がその強さを発揮した2Rが終わった。

3R、右を思い切り打ち抜くカウフマン、鼻血を流すモダフェリは首相撲の態勢をとり、払い腰でテイクダウンを奪う。カウフマンはクローズドガードをとり、首にしがみついて距離を与えない。アクションというレフェリーの声がすぐに発せられるなか、モダフェリは蹴り上げに負けずパンチを狙うが、距離を作り過ぎたため、カウフマンに立ち上がられてしまった。

カウフマンのグローブを止めるテープに不備があり一旦試合が中断。再開後、スーパーウーマンパンチを打ち込んだモダフェリだったが、打ち合いではやはり王者に分がある。モダフェリをケージに押し込んで、カウフマンはダーティボクシング、そしてヒザを見せる。ラウンド残り時間が少なくなり、思い切って引き込んだモダフェリが腕十字を見せるが、腕を掴んだままのモダフェリの体を持ちあげたカウフマンが、思い切りスラムする。

背中、そして頭部をキャンバスに強打したモダフェリの動きが止まると、すぐにレフェリーが両者の間に割って入り、試合はストップ。カウフマンの左足に絡みつこうとしたところで、持ち上げられ首を抱えようとしたモダフェリは受け身を取れず、衝撃的なKO負けを喫した。勝ったカウフマンは「ロクサンは疲れていた。マルース・クーネン? 誰とだって戦うわ」と笑顔でコメントを残した。

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