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【WNO08】クレイグ欠場で、ムンジアル王者&MMAトップのロバトJr×ドゥリーニョがメインに!!

【写真】重厚感溢れるグラップリングが見られそうだ (C)F2W & Zuffa/UFC

30日(金・現地時間)、テキサス州オースチンのJWマリオットで制限を設けた有観客大会として開催されるWNO 08。

純粋にプログラップリング・イベントとしてプレリミアム感を醸し出し、注目のカードが数多く見られる同大会──まずはメインのラファエル・ロバトJr✖ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ戦の見所を紹介したい。


<ノーギ/15分1R>
ラファエル・ロバトJr(米国)
ジルベウト・バーンズ(ブラジル)

クレイグ・ジョーンズの負傷欠場を受けてメインに繰り上がったのが、IBJJF柔術世界王者にしてMMAでもビッグネームとなったこの両者の対戦だ。

現在37歳のロバトJrは、2007年に世界柔術ウルトラヘビー級を制し、BJ・ペンに続き米国人で2人目の黒帯で世界王者と輝いた大ベテランだ。以降も道着着用、ノーギの両方のルールで世界の重量級のトップ戦線で活躍してきた。

2014年にはMMAデビュー。2019年6月にはゲガール・ムサシに競り勝ち、10戦全勝の戦績でBellator世界ミドル級王座に輝いた。が、海綿状血管腫によりそのベルトを防衛することなく返上、以後は組技大会に専念している。

3月のF2W166では、8歳年下のガブリエル・アウメイダからパスを奪って上四方からのキムラロックで完勝。鉄人ぶりを見せつけている。

対するドゥリーニョことジルベルト・バーンズは34歳。2011年のムンジアル・ライト級において、ルーカス・レプリ、JTトレス、クロン ・グレイシーを連破して世界王者に就いている。

翌12年にMMAデビューを果たし、18年から20年にはUFCで6連勝。今年の2月にはカマル・ウスマンの持つウェルター級タイトルに挑戦(3RTKO負け)したトップコンテンダーだ。

柔術では重量級で戦ってきたロバトJrと中量級のドゥリーニョ。体格差ゆえにこれまで実現してこなかった2人の世界王者/MMAスター同士の一戦が今回実現する。

時の流れに左右されない有効性を持つ Timeless jiu-jitsu を掲げるロバトJrのトップからの無類の圧力の強さは、前回のガブリエル・アウメイダ戦でも証明済み。体格で劣るドゥリーニョとしては、柔術になれば下から創るATOS流のモダン柔術を実施できるが、近年はMMAの影響も強くグラップリングでもスタンドレスリングの攻防から上攻めというパターンも多く、今回の試合でも現役UFCトップランカーの爆発力をここで活かしたい。

対してロバトJrは下からもキムラロック、三角絞め、オモプラッタ、足関節等多彩な仕掛けや極めを使いこなす。かつてADCC世界大会でパブロ・ポポビッチのトップからの強烈無比なプレッシャーを跳ね返し、下からの攻撃で後退させて勝利したこともある。

ロバトJrがガードゲームを駆使した時、UFC世界王座挑戦が確定しMMAに専念していながらも──ヴァグネウ・ホシャらトップグラップラーと激しい練習を連日繰り返し、7月10日にはスティーブン・トンプソン戦が決まっている──ドゥリーニョがどれだけ対応できるかも、大きな鍵となりそうだ。

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