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【Special】キックボクシング・ルネッサンス Glory vs K-1対談(03)

2012.05.26

Glory vs K-1

いよいよ明日26日(土・現地時間)にGlory World Series 2012が、スウェーデンのストックホルムで行われ、翌27日(日・同)にはスペインのマドリッドでK-1RISING 2012が開催される。MMAPLANETがお送りする、両イベントの70キロトーナメント展望。最終回をお届けします。

対談第1弾はコチラ
対談第2弾はコチラ

高島 Gloryに出場するキー・ホーレンバックのように、これまでのK-1 MAXやIt’s Showtimeなどで名前が知られていなかったファイターのなかで、中村さんが注目されている選手はいますか?

中村 Gloryに出るマックス・ヴォロフスキーとかも、そこそこ評判の良い選手みたいですが、僕の注目はK-1MAXに出場するシュー・イェンですね。

高島 城戸康裕選手と初戦で戦う中国人選手のシュー・イェン、どこに注目されているのでしょうか。

中村 これは日本人×中国人という見方でなく、グローバルな視点で見ても、シュー・イェンという選手には考えさせられるところが多いです。以前、MAXのスーパーファイトには出ているのですが、長島☆自演乙選手を一発で倒しています。その後のK-1があまり外国人選手を呼べないという状況に陥り、日本人選手は、日本人同士の対戦が増えて海外遠征もあまりない状況が続いてきました。

Xu【写真】ある意味、日本のキックボクシング界が足踏みをしている間に、駆け足で実力をつけてきたシュー・イェン(C) Good Loser

対照的にシュー・イェンは中国では英雄伝説というKrushと交流しているプロモーションで国際戦を戦い、それ以外にもFightCodeに出場するなど、どんどん海外で試合経験を積んでいます。トップどころとの対戦が多くて、勝ち負けでいえば苦戦を強いられていますが、この1年半ほどで、世界のトップと戦い、結果的に山本優弥をKOするほど成長しました。

日本ができなかったことを中国では可能になり、日本のトップを喰う選手が生まれてきた。立ち技、70キロという階級の日本の立ち位置をシュー・イェン×城戸戦で考え直さないといけなくなるかもしれない。そんな一番になりそうです。

高島 中村さんから見て、両トーナメントの日本人選手の勝算はどれぐらいだと考えていますか。

中村 この組み合わせだと、3人揃って1回戦を突破する可能性もあります。トーナメント優勝できるかという部分になると……、そうですね、佐藤嘉洋選手は準々決勝以降の組み合わせで、かなり上位にいけると思います。対してMAXの両者は、厳しいかなと……。

MMAの日本人選手にも当てはまるのですが、外国人と戦ってきた経験値を持った選手が出場するから、勝算も出て来ると思うんです。城戸選手もMAXで外国勢とやりあってきました。佐藤、城戸という二人が抜けて、他の日本人選手がこれらのトーナメントに出た場合、海外に出て日本でやっている試合ができるのか疑問は残ります。

選手個人の技量云々ではなく、国際戦の経験のない選手が、外国人と戦ってどうなるのという話は憶測でしかなくなりますし。名城選手はクラウスに勝っていて、勢いがあるから良いものの、こういうトーナメントに佐藤選手、城戸選手、名城選手が出られなくなった時、誰がこの枠に入って勝ち残る姿をイメージさせることができるのだろうかと。そこが怖いです。

高島 日本でビッグイベントが開催されなくなった事実が、そういう部分ですぐに反映されるわけですね。より厳しい実力社会に身を置くようになったと。ところで、1回戦でこの試合はおススメという試合はありますか。

僕のなかではGloryのロスマーレンとアスケロフの試合が、要注目なんです。中村さんが言われたように、この試合はいかにもK-1的な試合です。K-1 MAXの方でいうなら、シャヒットとマイク・サンビディスの一戦と同じ。そんな殴り合いが、首相撲5秒ルールでいかに変わるのか。首相撲が許されているのに、近距離で殴り合いを見せるのか。そういう部分でも興味深いんです。

Chahid vs Askerov【写真】昨年のRumble of the Kingsでは、首相撲無しルールでシャビットと殴り合いを演じたシャバル・アスケロフ。果たしてGloryの採用した首相撲5秒ルールでは、どのような戦い方を見せるか(C)ROTK

中村 あぁ、確かに……。

高島 フック系の選手だし、一方が首相撲を狙うと、スッと入られてしまうのではないかと。あるいは首相撲を無視して殴り合うのか。首相撲が5秒許されると、殴り合いで強かった選手が、殴り合いを実践できるのかなど、内容が興味深いですね。

中村 アスケロフは首相撲の経験もありますし、ロスマーレンの方がK-1ルールに順応してきた選手だと思います。意外にアスケロフが、首相撲を使ったりすれば面白いことになるかもしれないですね。

僕の注目はハルートとグローエンハートですね。ハルートって、日本でK-1 MAXが開かれていれば受けなかったスタイルだと思うんです。でも、こういう派手でなくても打ち合うスタイルの選手がMAXに出場できるという点に注目したいです。この試合がヨーロッパでは受けるのかという部分でも。

高島 MMAでいえば、UFCがイベントを開く力を無くしてしまっていたのが、昨年のキックボクシング界でした。そこに2つのビッグイベントが開かれるということで、出場選手のモチベーションは半端ないものになるでしょうね。

中村 トーナメント形式で世界を争うのに、相応しい舞台。それがこの2日間で行われる70キロの戦いだと思います。

■Glory World Series主な対戦カード

<Glory世界ヘビー選手権試合/3分3R>
セーム・シュルト(オランダ)
エロール・ジマーマン(オランダ)

<ヘビー級/3分3R>
グーカン・サキ(オランダ)
カーター・ウィリアムス(米国)

<75キロ/3分3R>
ニキー・ホルツケン(オランダ)
アレックス・ハリス(スウェーデン)

<GWS70キロトーナメント 1回戦/3分3R>
ジョルジオ・ペトロシアン(イタリア)
ファビオ・ピンカ(フランス)

<GWS70キロトーナメント1回戦/3分3R>
アルバート・クラウス(オランダ)
モハメド・エルミール(デンマーク)

<GWS70キロトーナメント1回戦/3分3R>
マックス・ヴォロフスキー(エストニア)
サニー・ダルベック(スェーデン)

<GWS70キロトーナメント1回戦/3分3R>
キー・ホーレンバック(米国)
マイケル・コーリー(米国)

<GWS70キロトーナメント1回戦/3分3R>
ケム・シッソーピノーン(タイ)
ダビッド・キリア(グルジア)

<GWS70キロトーナメント1回戦/3分3R>
ロビン・ファン・ロスマーレン(オランダ)
ジャバル・アスケロフ(ロシア)

<GWS70キロトーナメント1回戦/3分3R>
デニス・シュナイドミラー(ドイツ)
ティム・トーマス(英国)

<GWS70キロトーナメント1回戦/3分3R>
佐藤嘉洋(日本)
シェムシ・ベキリ(スイス)

<MMAライトヘビー級/5分3R>
イリル・ラティフィ(スウェーデン)
トニー・ロペス(メキシコ)

<MMAライトヘビー級/3分3R>
ジェイソン・ジョーンズ(オランダ)
ドリタン・バルヤマイ(オースト

■K-1 Rising 2012主な対戦カード

<ヘビー級/3分3R>
バダ・ハリ(オランダ)
アンデーソン・シウバ(ブラジル)

<ヘビー級/3分3R>
ミルコ・クロコップ(クロアチア)
ローレン・ハビエル・ホルヘ(スペイン)

<ヘビー級/3分3R>
ダニエル・ギタ(ルーマニア)
ポール・スロウィンスキー(豪州)

<K-1 World Max 1回戦/3分3R>
ロンガーン・スーパープロ・サムイ(タイ)
クリス・ンギンビ(オランダ)

<K-1 World Max 1回戦/3分3R>
ハルート・グリゴリアン(ベルギー)
マルセル・グローエンハート(オランダ)

<K-1 World Max 1回戦/3分3R>
名城裕司(日本)
リース・マカリスター(英国)

<K-1 World Max 1回戦/3分3R>
ガーゴ・ドラゴ(オランダ)
アンディ・リスティ(オランダ)

<K-1 World Max 1回戦/3分3R>
シュー・イェン(中国)
城戸康裕(ロシア)

<K-1 World Max 1回戦/3分3R>
アルトゥール・キシェンコ(ウクライナ)
イ・スーファン(韓国)

<K-1 World Max 1回戦/3分3R>
アンディ・サワー(オランダ)
アブラハム・ロクエニ(スペイン)

<K-1 World Max 1回戦/3分3R>
マイク・ザンビディス(ギリシャ)
シャヒッド・エルハジ(オランダ)

<63キロ/3分3R>
モサブ・アムラーニ(オランダ)
セベン・ディアス(スペイン)

<ヘビー級/3分3R>
リコ・ヴァーホーベン(オランダ)
セルゲイ・レシェンコ(ウクライナ)

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