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【2014WCCJ】奇人? 怪物?? ロがミドル級制し世界2階級制覇

2014.06.12

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【写真】準決勝でヴィクトー・エスティマからもパスを奪う7-2で勝利しているレアンドロ・ロが、オターヴィオ・ソウザとの決勝へ。×グレイシー・バッハ2連戦で気合が入りまくるロだが、周囲はやや引けてしまうほどのテンションの高さは奇人風にも映り、また魅力を増幅させている(C)MMAPLANET

5月29日(木・現地時間)から1日(日・同)にかけて、カリフォルニア州立大学ロングビーチ校のピラミッドにて開催されたワールド柔術チャンピオンシップ。黒帯階級別レポート第5弾はミドル級決勝戦の模様をお送りしたい。

ミドル級は、大方の予想通り去年のライト級王者レアンドロ・ロと、ミドル級王者のオターヴィオ・ソウザの二人が勝ち上がった。この2人は3月のパン大会の決勝戦でも戦っており、その時は両者ポイントは許さず、十八番のニースライド・パスなどで攻めたロがアドバンテージ5-2で勝利している。ソウザとしてはぜひとも雪辱したいところ。片やロの方も前日の無差別級において、キーナン・コーネリアスの新兵器ワームガードに捕獲されまんまと判定負けを喫してしまっただけに、この階級別に賭ける意気込みは大きいはずだ。

01<ミドル級決勝/10分1R>
レアンドロ・ロ(シセロ・コスタ)
Def. P9-6 A1-4
オターヴィオ・ソウザ(グレイシー・バッハ)

試合開始と同時に引き込んだロは、得意のオープンガード。ソウザの方は立ってそれに対処する。ロは右のスネをソウザの膝裏にあてるとそのまま後転してスイープ、見事に2点先制してみせた。

02【写真】オモプラッタから腕への極めででアドバンテージを獲得したソウザは、すぐに起き上がってダブルレッグでリバーサルが完成、同点に追いつく(C)MMAPLANET

と、次の瞬間ソウザは得意のオモプラッタからロの左腕を伸ばす。あわやの場面だったがロは腕を引き抜いた。これでアドバンテージを取ったソウザは、すぐにシットアップしてロの裾を引き出す。そのまま股間を通して掴むと、立ち上がりそのままダブルレッグに移行。豪快にロを倒してあっという間に2-2、アドバンテージ1-0で逆転してみせた。開始僅か1分30秒で目まぐるしく、得点が入る。前回の対戦ではお互いを殺し合いポイント無しだった両者だが、今回はお互い持ち味全開で攻撃し合う見応えたっぷりの攻防だ。

03その後も激しく動き続けた両者。ロがまたしてもスネを使ったスイープで返すと、ソウザが即座にオモプラッタ十字を仕掛け、さらにシッティングからのダブルレッグで倒すというまったく同じシークエンスがもう一度繰り返され、ポイントは4-4に。直後にロはXガードから片足を掴んで立ち上がって場外まで押していき、アドバンテージでも並んでみせた。

【写真】Xガードからリバーサル狙い、起き上がった時点でAも同点としたロ(C)MMAPLANET

再開後ロが引き込むと、そこにテイクダウンの動きを合わせたソウザにテイクダウンのポイントが与えられる。かなり微妙なタイミングだったが、ポイントゲットはポイントゲット。6-4でリードされたロは、すぐにスネをソウザの膝裏に当てた上体から後ろに倒して6-6の同点に。目まぐるしいポイント獲得合戦が続く。ソウザはまたしても裾を引き出してのシッティングを狙うが、ここでロはバランスを取って十八番のニースライド・パスの体勢へ。

04【写真】逆転されても、すぐさま追いついたロはパスの態勢に入ったが、ソウザがここでもオモプラッタで極めに掛かる(C)MMAPLANET

襟を取ってパスを仕掛けるロに対し、ソウザはまたもやオモプラッタから腕を伸ばしにかかり、アドバンテージで一つリードする。しかし、それを防いだロは右膝を使ったニースライドに入ると、その右足を開いて大きくステップオーバーするような形でパスに成功。ソウザも抵抗するが完全に抑え込み、9-6で逆転してみせた。

05残り2分を切って後のないソウザは、盛んに下からのオモプラッタを仕掛け腕を伸ばしに掛かるが、ロはことごとくそれを引き抜いては、逆にニースライド・パスを仕掛けてゆく。残り時間僅かのところでソウザは下から膝十字へ。しかしロは冷静にポイントをずらしてやり過ごし、試合終了。世界最高峰のアスリート二人が10分間全力で動き続け攻め合った試合の末、ロが昨年のライト級に次いで2階級制覇を達成。

【写真】オモプラッタでアドバンテージで1つのリードを許したロは、ここから怒涛のニースライド・パスを仕掛け、残り試合タイム1分54秒でパスガードを完成。ポイントを9-6、A1-2とする。上を取る争いが続くなかで、3Pを獲得できるパスガードの効果は大きい。そしてこの時間帯、ソウザの気持ちが捨身の足技による一本狙いになるのも致し方ない(C)MMAPLANET

06【写真】常に一本を狙われるプレッシャーと戦い、特にの鬼パス=ニースライド・パスでワールド柔術2階級制覇と達成したレアンドロ・ロ。その疲弊度が伝わってくるウィナー・コールのワンシーンだ(C)MMAPLANET

階級差を超えて凄まじいペースで試合をこなし、恐るべき勝率で進化を続けている怪物ロ。この決勝ではソウザ十八番のシッティングから裾を捕らえてのテイクダウンで二度倒されながら、3度目は見事に対応。自らの十八番のニースライドの形を作って、さらにそこからステップするという圧巻の動きで世界を制した。いったいロは今後どこまで強くなるのか。さらに上の階級でも世界を取ってしまうのか。そして前日に苦杯を舐めさせられたキーナン・コーネリアスのワームガードにどう対応してゆくのか。興味は尽きない。同様にこの日何度もロの腕を伸ばし掛け、最後まで極めを狙い続けロを追い詰めたソウザの巻き返しにも、もちろん注目だ。

Podium【ミドル級】
優勝 レアンドロ・ロ(シセロ・コスタ)
準優勝 オターヴィオ・ソウザ(グレイシー・バッハ)
3位 ヴィクトー・エスティマ(グレイシー・バッハ)
アラン・ナシメント(チェッキマット)

 

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