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【UFC FOX11】組& 打ともに圧倒、ヴェウドゥムが挑戦権獲得

2014.04.20

<ヘビー級/5分5R>
ファブリシオ・ヴェウドゥム(ブラジル/2位)
Def.3-0:50-45, 50-45, 49-46
トラヴィス・ブラウン(米国/3位)

左から右を伸ばしたヴェウドゥム。ブラウンは同時に右ローを蹴り込んでいる。ブラウンは右ハイ、ヴェウドゥムはワンツーから首相撲の応酬、離れて右ハイを繰り出していく。ブラウンの振りの大きなパンチをかわしてバックに回ったように見えたヴェウドゥムだが、頭を気にして触る。この隙に詰め寄ってパンチのラッシュを掛けようとしたブラウンから、ヴェウドゥムがテイクダウンに成功する。ハーフから足を抜かれる際に立ち上がろうとしたブラウン。一度はバックに回りかけたヴェウドゥムだが、ブラウンは素早く立ち上がってスタンドに戻った。

打撃の間合いになると、空振りながら迫力に満ちた右アッパーをブラウンが見せる。切れのある左ボディを蹴り込んだヴェウドゥムに対し、ブラウンが腹を叩いて効かないというポーズを見せるとヴェウドゥムが距離を詰めてフックを打ち込む。ブラウンの後回し蹴りに対し、ヴェウドゥムが右アッパーから後ろ回し蹴り、右ストレートを2度、さらに左右のストレートをクリーンヒットさせる。テイクダウンだけでなく、打撃でもヴェウドゥムがブラウンをリードしたラウンドとなった。

2R、スイッチするブラウン。ヴェウドゥムは左ミドルからロー、ブラウンのハイに対して、左ミドルを蹴り込む。直後にヴェウドゥムがテイクダウンからバックへ。足を一本入れて、体重を掛けてワキをすくってフェイスロックへ。これを逃れるために体を捩じったブラウンの動きに乗じて、ヴェウドゥムがしっかりと背中をつかせる。

ハーフのブラウン、脇差しパスを決めたヴェウドゥムが、右のパンチを落す。ヴェウドゥムがボディにヒザを入れ、パンチを連打。隙あらば腕関節を伺うような動きも見せるヴェウドゥム。体を起こそうとしたブラウンの頭をステップオーバー、腕を取っておりキムラ、腕十字どちらも狙えるポジションに。

しかし、キムラがすっぽ抜けてしまうと、ブラウンがすぐにスタンドへ戻る。右ストレートを体ごと放ち、空振りに終わると、ブラウンはスクリーンを確認したような視線を送る。ヴェウドゥムの左ヒザをキャッチしたブラウンだが、後回し蹴りを受けそうになり、憮然とした表情でラウンド終了を迎えた。

インターバル中、ブラウンを落ち着かせるグレッグ・ジャクソン。一方、ハファエル・コルデイロも「絶対に油断するな」とヴェウドゥムに指示を与える。3R、右ストレートから右ミドル、ワンツーに繋げたヴェウドゥム。ブラウンも左フックから、右ヒザを見せる。ヴェウドゥムがスピニングバックフィストからワンツーと、このラウンドも打撃で攻勢に。フグトルネードのような後ろ回し蹴りを見せたヴェウドゥムが、バランスを崩すとガードを取って「寝技に来い」とアピール。当然、ブラウンが応じないと、何とヘッドスプリングで起き上がる。

ブラウンの右フックを受けて一瞬、動きが止まったヴェウドゥムだがヒザからパンチの連打、もう一度ヒザで打ち込むとテイクダウン狙いへ。ここは踏みとどまったブラウンだが、右アッパーは空振りに。大きく息をするブラウンの右ストレートの直後に再度、ヴェウドゥムがスピニングバックフィストを打ち込む。残り1分、両者動きが落ちるなか、ヴェウドゥムのヒザ蹴りがブラウンの顔面を捉える。右ストレートからハイキックを見せたヴェウドゥム。続いて左ミドルと、手数&精度ともにブラウンを圧倒する。終了間際には左ハイから左ストレートを入れたヴェウドゥムが、最初の3つのRを連続でモノにした。

4R、ダブルの左ジャブを放ったヴェウドゥム。左右のローを見せ、ブラウンの右ストレートには距離を取る。両者がスタミナを消耗するなか、スピードで劣るブラウンのパンチは届かない。ここでブラウンのローキックがヴェウドゥムの急所へ。再開後、ブラウンが右ストレートを伸ばすと、ヴェウドゥムがテイクダウン狙いに失敗する。それでも際のタイミングで打撃をクリーンヒットさせるほどスタミナが残っていないブラウン。残り90秒となり、ヴェウドゥムがカウンターからワンツーを入れる。ブラウンも右オーバーハンドから左ハイ、右ハイを繰り出すもヴェウドゥムが距離を取る。ブラウンの動きに対し、左右に回るシーンが増えたこのラウンドのヴェウドゥム、5Rを戦い切るためにペースを調整したか。

5R、開始早々に組んでテイクダウンを決めたヴェウドゥム。すぐにブラウンもスタンドに戻るが、まずは先制攻撃に成功した。ヴェウドゥムは左ジャブを見せ、トラビスの前進にサークリングで距離を取る。と、自ら前に出てワンツーを打ち込むなど、完全に試合を掌握している。ブラウンもパンチは届かないが、テイクダウン狙いは切っていく。左ジャブのトリプルから、ヴェウドゥムが右ストレートを伸ばす。ヴェウドゥムがまたも左から右フックをヒット。さらにはワンツーから右ミドルと、対角線コンビネーションにも似た動きを披露する。ブラウンも右ハイを繰り出すが、その後のパンチには勢いが感じられない。

左に回りながら左ジャブ、右ストレートを正確にヒットさせるヴェウドゥムは、ブラウンの大振りの右フックをしっかりと見切っている。残り30秒、ブラウンはスクリーンが時計を気にする。足を使って、間合いを計るヴェウドゥムを掴まえられないブラウン、試合はそのままタイムアップを迎える。タイムアップとともに勝利を確信し、笑みを浮かべたヴェウドゥムが3-0の完全勝利を挙げ、UFC世界ヘビー級王者ケイン・ヴェラスケスの王座挑戦権を獲得した。

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