【UFN88】決め手を欠くなか、パンチとテイクダウンで前に出たストーリーが蹴りのサフィジーヌを振り切る
<ウェルター級/5分3R>
リック・ストーリー(米国/11位)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28
タレック・サフィジーヌ(ベルギー/10位)
サウスポーのストーリーに対し、スイッチヒッターのサフィジーヌがまず右ハイを見せる。左フックを振るって前に出るストーリーに対し、サフィジーヌが右に回ってかわしていく。右ミドルをキャッチして、左フックを振るうストーリー。サフィジーヌは足を引き抜いて離れる。直後に組みついたストーリーがケージにサフィジーヌを押し込むが、離れ際に右ハイを頭部に受ける。
それでも左右のフックでプレッシャーを掛けるストーリーはクリンチから自ら後方に倒れるようにして、サフィジーヌを崩す。サフィジーヌはすかさず立ち上がるも、ケージに押し込まれた展開が続く。これを耐えきったサフィジーヌが首相撲の形に入るがストーリーが左右のボディフックを連打で打ち込んだ。
2R、サフィジーヌが蹴りを多用する中、ローでバランスを崩したストーリーがすぐに立ち上がる。クリンチの攻防に続き、組みに来たサフィジーヌにストーリーは左フックを打ち込む。そのまま組んできたサフィジーヌを逆にケージに押し込んだストーリーは、自ら離れる。ショートのボディを連打したストーリーにサフィジーヌが首相撲からヒザ蹴り、四つの組み合いの攻防になると、サフィジーヌが首相撲。ストーリーはまたも左右のショートフックの乱れ打ちを見せる。残り1分でブレイクが掛かり両者が離れると、サフィジーヌが右ハイを入れる。態勢を崩しながら、組み付いたストーリーはヒザをボディに連続で突き上げられラウンド終了となった。
最終回、右ジャブから左フックを狙ったストーリー、続くテイクダウン狙いを切ったサフィジーヌが離れる。決定打がなく、手数で微差を争う展開が続くなか、どちらがスタミナに余裕があるのか。打撃から組み、ケージ際でクリンチ合戦、初回から続く流れを維持する両者。サフィジーヌが首相撲、ストーリーがボディフックの連打という展開も変らない。
一旦離れては、またこの流れに戻る両者。ジャッジの判断が非常に難しくなる。そんななかサフィジーヌが右ハイ。重心が挙がってしまっているのか、頭部に当たってもダメージを与えることができない。残り30秒、右フックを入れたストーリーが組んでいく。USAコールの後押しにもストーリーはテイクダウンを奪えないままタイムアップに。
ジャッジの主観、好みが結果を左右するしかない試合展開の果てにストーリーが勝利を手にした。