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【UFN229】デモパウロス戦へ、村田夏南子─02─「相手の気持ちを折りに行く試合をしたい」

【写真】とにかく雰囲気の良さが伝わるMe,We (C)MMAPLANET

7日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC Apexで開催されるUFN229:UFN on ESPN+87「Dawson vs Green」で、ヴァネッサ・デモパウロスと対戦する村田夏南子のインタビュー後編。
Text by Manabu Takashima

2年4カ月振りの試合、トラウマになりかねないタイでの負傷を乗り越えて、再びオクタゴンの頂点を目指す村田は負傷前より強くなったと力強く──いや、いつものようにボソボソと語った。

<村田夏南子インタビューPart.01はコチラから>


──筋量自体が減ってしまっていた形ですか。

「筋量は測っていないので分からなかったですが、動くのが辛かったです(笑)。年が明けるとやって良い練習がどんどんと増えて行って。最初はそれでも軽いモノからだったのですが、マウスピースを創ってもらってヘッドギアをつけていたらグラップリングも打撃もマスがOKになり、そこまでガチじゃないですけど普通に練習ができるようになったのは1月の終わりぐらいですね。2月になってから、どんどん強度を上げてやってきました」

──練習を再開するうえで、理不尽なケガの仕方がトラウマになることはなかったですか。

「怖いです。やっぱり試合だったらしょうがないですけど、練習で知らない人に打ち抜かれたので。ただ自分がスパーリングをしているよりも、他の人のスパーリングを見ている方が怖くて。やっぱりヒザを合わされているところとかあるので。怖いッスね。練習はヘッドギアを必ずして、毎週のように歯医者さんに通っていました」

──そうだったのですね。

「揺れの確認や、神経が生きているのかそうじゃないのか、ずっと分かっていなかったので。先生も神経を少しでも残したいと思ってくれていたので、神経の反応を毎週のようにチェックしてくれて。時間は掛かりました」

──練習の強度を上げるイコール試合がしたいということだったのですか。

「練習がちゃんとやれるようになったら、その気持ちは強くなりました。でも長い間、試合をしていなくてスパーリングでも感覚が掴めないところあったので、感覚を戻そうとやってきました」

──そして、今日の練習のように弾けるような動きが見られるようになったと。

「でも、上手くいかないことの方が多いです」

──それは負傷前と比較して、ですか。

「いえ、新しいことを取り入れているからです」

──底上げをしているということですね。

「ラスベガスに行ってジェシカ・アンドレジとかと練習したり……、最終的にNYに行ってと一緒に練習していたんですけど、打撃が上手で。魅津希ちゃんにその打撃の部分を教えてもらって、自分はレスリングを教えて……みたいな感じで。打撃が伸びて、寝技はMe,We、IGLOOの山田海南江選手と練習をして底上げをしてきました」

──では復帰戦の相手、デモパウロスに関してどのような印象を持っていますか。

「これまで自分より背の高い人との試合が多かったのですが、同じぐらいの身長で珍しいです。タフで勝っても負けても頑張っている印象があります。だからこそ、相手に負けない強い気持ちを持たないといけない。相手の気持ちを折りに行く試合をしないといけないです」

──この間の苦労を経験したことで、より強い想いをもってオクタゴンに足を踏み入れることができるのでしょうか。

「それは思わないです。う~ん、練習をしていたら勝ちたいという気持ちが強くなります。試合は絶対に勝てるモノではなくて、練習をするのは勝率を上げるためです。練習をして確率を上げて……でも、相手もやっていて。自分も打撃の部分、寝技の部分、全ての面で底上げしてきたので。相手のパンチが見えてきたから、テイクダウンのカウンターも合わせることができます。それができるようになってきました。組んだら前以上にできます。それに気持ち的にも強くなったかと(笑)」

──トップ10、トップ5にステップアップするために、今回はどのような試合をしたいと思っていますか。

「ここで勝つのと負けるのでは、次の相手が代わってきます。上に行くために勝たないといけない相手──気持ちを折りに行く試合をしたいです」


■視聴方法(予定)
9月24日(日・日本時間)
午前5時~UFC FIGHT PASS
午前4時30分~U-NEXT

■UFN229対戦カード

<ライト級/5分5 R>
グラント・ドーソン(米国)
ボビー・グリーン(米国)

<ミドル級/5分3R>
ジョセフ・パイファー(米国)
アブドゥル・ラザク(米国)

<ウェルター級/5分3R>
アレックス・モロノ(米国)
ジョアキン・バックリー(米国)

<ライト級/5分3R>
ドリュー・ドパー(米国)
ライアン・グレン(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
フィリッピ・リンス(ブラジル)
イオン・クテレバ(モルドバ)

<フェザー級/5分3R>
ビル・アレジオ(米国)
アレキサンダー・ヘルナンデス(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
カロリーナ・コバケビッチ(ポーランド)
ディアナ・ベルビシャ(ルーマニア)

<バンタム級/5分3R>
ジョニー・ムニョスJr(米国)
アオリーチーラン(中国)

<女子ストロー級/5分3R>
村田夏南子(日本)
ヴァネッサ・デモパウロス(米国)

<フライ級/5分3R>
ネイサン・メネス(米国)
マテウス・メンドンサ(ブラジル)

<女子フライ級/5分3R>
モンタナ・デラロサ(米国)
JJ・オルドリッチ(米国)

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