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【ERG02】防御力が評価されるポイント柔術の素晴らしさ。アウヴェスがミカを下し$1万獲得!!

【写真】1つのポイントを守り抜く。その防御力が評価されるのが、ポイント柔術の素晴らしさだ(C)EUG

12日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのラスベガス・ハーレーダビッドソンにてEUG(Evolve Ur Game)プロモーションの第2回大会が行われた。

レビュー後編は、スーパーティーンネイジャー=ミカエル・ガルヴァオンを相手にATOSの22歳、ジョナタ・アウヴェスが見せた──防御が評価されるポイント制を持つ唯一といって過言でないコンバットスポーツ=ポイント柔術の重厚さを見せつけた170ポンドT決勝の模様をお届けしたい。


<170ポンドT決勝/7分1R>
ジョナタ・アウヴェス(ブラジル)
Def. by 2-0
ミカ・ガルヴァオン(ブラジル)

恐るべき能力を見せてダウプラとの激戦を制したミカの決勝の相手は、AOJにおけるダウプラの兄弟子ジョナタ・アウヴェス。「同点の場合は最後に得点した方が勝利」、「50/50で上になっても足の絡みを解かない限りポイントは与えられない」というこの大会のルールを最大限に利用したアウヴェスは、1回戦のマイケル・リエラ・ジュニア戦、準決勝のジョナタス・グレイシー戦ともにスイープを返して同点にした後、50/50を作りラペルも絡めて強固なグリップを作って相手を固め、完全膠着に持ち込んでの勝利。

弟弟子のダウプラが師匠メンデス兄弟の全盛期の圧倒的な強さを彷彿させるなら、アウヴェスはモダン柔術ポイントゲームの始祖としてのメンデス兄弟の戦いを受け継ぐような試合ぶりで決勝進出を果たしている。常に「ブラザー」と呼ぶ後輩の仇討ちもかけて、ミカとの決戦を迎えた。

開始早々アウヴェスが引き込むと、即座に反応して右のニースライスを合わせるミカ。が、勢いが良すぎて前のめりになったところで、アウヴェスが後転して上に。2点を先制した。

下になったミカは、アウヴェスの右足にシングルレッグエックスで絡む。やがてアウヴェスを後ろに崩したミカは、アウヴェスのズボンに両手を届かせることに成功する。尻を出させながらバックを狙ってゆくが、アウヴェスは距離を取り、50/50を作ることに成功した。

2点リードしているアウヴェスとしては、一回戦や準決勝と同様にこのまま足を抜かせず延々と膠着させ続ければ勝利が転がり込むこととなる。

果たしてそのまま50/50をキープしたいアウヴェスと、足を抜きたいミカの攻防が続く。なかなか絡みを取れなかったミカだが、残り3分のところで、シットアップしながらアウヴェスの右足を押し上げて解除に成功する。

そのまま回転してベリンボロへつなぐ。防御のためにアウヴェスがマットに背中を付けたところでマウントを狙うが、ここでアウヴェスはスクランブルして上に。ミカはフルガードを取った。

右のオーバーフックを作ったミカに対し、アウヴェスは前傾姿勢で体重をかけて守る。なんとか距離を作りたいミカがオーバーフックを解除して手首を掴むと、ここでレフェリーがブレイク。なぜか露骨に守りに入っていたアウヴェスとミカの両者にペナルティが与えられ、試合はスタンドから再開された。

すぐさま引き込んだミカは、左にスイープを仕掛けてアウヴェスを崩すと、左腕にオモプラッタを仕掛け、さらに三角絞めに移行するという猛攻へ。

しかし残り1分を守り切れば勝利のアウヴェスは、低く体重を預けて絞めを防御する。極められないと見たミカは、さらにオモプラッタからのスイープを狙うが、ここもアウヴェスは重心を落として守りに専念する。

残り10秒。ミカは最後の望みを賭けて再びオモプラッタからのスイープ狙いへ。が、アウヴェスはマットに腹這いになるように低く低くスプロールする。それでもその体を浮かしかけたミカだったが、ここで時間切れに。

コーチのギィ・メンデスが満面の笑顔で喜びを爆発させるなか、最初に挙げた2点を守り切ったアウヴェスが勝利した。

一方的に攻撃を仕掛け続けたミカに対して、ひたすら防御と膠着に徹したアウヴェスが勝利。ノーポイント&サブオンリーの判定基準なら、間違いなくミカの圧勝と判断される内容だったが、これはれっきとしたポイントが明示された試合だ。

先制点を奪ったアウヴェスが、ルールに則して勝利を得るために最善の戦いを貫くという──素晴らしい技量を優勝を手にした。

とはいえ、この大会で誰より目立っていたのが、ミカエル・ガルバォンの恐るべき可能性だったことに異論を唱える者はいまい。道着着用の柔術とノーギグラップリングを横断して驚異的なパフォーマンスを見せる17歳に対して送られる「ゴードン・ライアン以来の逸材」という賛辞は、大袈裟ではないところか、もしかししたら過小評価とすら言えるかもしれない。

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