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【LFA104】ドノヴァン・フリローと対戦、堀内佑馬─01─「少しずつ上手くできるようになっている」

【写真】今週末、LFAで戦う堀内佑馬。フライ級に下げ、飛躍を誓う (C)MMAPLANET

16日(金・現地時間)にオクラホマ州ショーニーのグランドカジノ・ホテル&リゾートで開催されるLFA104「Mckenzie vs Phillips」に堀内佑馬が出場する。

12日(月・現地時間)の時点ではコンテンダーシリーズでホナウド・カンジド戦を含めキャリア7勝0敗のカーロス・キャンデラリオと対戦予定だったが、その数時間後にドノヴァン・フリローに相手が代わってしまった。

コンテンダーシリーズで現UFCファイターのリッキー・シモン、WSOFでは現ACAバンタム級王者マゴメド・ビブラトフらとの対戦経験もあるフリローもまた堀内にとってキャリア最強の相手といっても良いだろう。

急な対戦相手の変更にも、「キャンデラリオと同じようにコンテンダーシリーズに出ている選手ですし、モチベーションが下がることは一切ないです。しっかりと勝って、上にいきたいです」と言い切った堀内。

キャンデラリオと戦うつもりだった時点で行ったインタビューであるが──今回の試合、そして米国での現状と、LFAからUFCを目指す気持ちに一片の揺るぎもない──堀内、単身渡米から5年目を迎える23歳の言葉を紹介したい。


──いよいよLFAでの2戦目が今週末に迫ってきました。一度はコロナ・パンデミックにより帰国を余儀なくされた堀内選手ですが、再び渡米し米国の様子は変化していますか。

「そうですね、10月にアーバインに戻ってきて……今は特にワクチン接種も始まっているので、普通の生活に戻ってきている雰囲気はあります。一応、マスクはしているのですが、ソーシャルディスタンスを保つとかはなくなってきていますし。

ジムも一般の人も練習に戻ってきています。陽性になったチームメイトもいて、でも無症状だったり軽症だったから去年の今頃のような恐怖感は持っていないという感じです。結果、僕もしっかりと練習はできています。練習前に熱を測って、消毒は絶対なのはコロナ前とは違いますけど」

──日常が戻っているということですね。

「そうですね、色々なクラスも再開されていますし。僕自身もチーム・オーヤマ以外の出稽古もできています」

──おお、そうなのですか。出稽古はどこで?

「ジヴァ・サンタナのワン柔術ですね。ワン柔術に来ている選手は、組み技が本当に強いです」

(C)DAVE MANDEL

──コンバット柔術バンタム級世界王リチャード・アラルコンもワン柔術所属ですね。

「レッドですね。レッドは以前、チーム・オーヤマで練習していたようでISAOさんや(佐藤)将光さんがオーヤマに来た時に一緒にやっていたみたいです。将光さんも日本でお会いした時とか『レットとやっている?』って尋ねられました。それぐらい印象に残る強い選手で、今もちょっとスバ抜けています」

──ジヴァはアーム・コレクターの異名をとって腕十字をMMAでも取りまくっていたのですが、チーム・オーヤマで指導している時に来日した際、オーヤマ・コーチと一緒にファイト&ライフでパウンドの打ち方という技術モノをしてもらったことがあります。

「そうなんですか!! ジヴァさんのテクニックとか、間近で見ることができて本当に良い経験になっています。ドリルとかで技をかけてもらうと、指に道着ダコみたいなモノができていて……只者じゃないですね」

──競技柔術も当然長けているのですが、彼ら世代らしいというかヴァーリトゥードを想定した柔術を身につけている。ジヴァにはそんな印象があります。

「猪木✖アリ状態で、ガードを越えてパスして抑える。そこからパウンドというドリルもあります!! ジヴァさんはMMAの動きを柔術に落とし込んだモノを教えてくれます」

──オールドスクール柔術の良さですね。

「僕は逆に新しいと思いました」

──おお、なるほど。完全に一周回っていますね。素晴らしいです。

「アレックス・ペレスもずっとワン柔術でジヴァさんの指導を受け続けていて。試合が決まってから、紹介してもらって通わさせてもらうようになったんです」

──アレックスはUFCフライ級王座挑戦こそ残念な結果に終わりましたが、彼と一緒に練習することは本当に良い環境ですね。

「そうですねぇ、良い練習ができています。今回の試合前もアレックス、ルイス・スモルカ、UFCウェルター級のクリスチャン・アギラーなんかとやってきました。

マルロン・ヴェラもオーヤマやワン柔術でたまに一緒にやります。試合前になるとリッキー・シモンもオレゴンからやってきますしね。リッキーとも3週間ぐらい、しっかりと練習してきました」

──いやぁ、本当に素晴らしいUFCファイターに囲まれています。

「彼ら以外にもレスリングが強い選手とかいて。レスリングも打撃も、寝技もついていけるようになっているので、少しずつ上手くできるようになっている──と思うようにしています!!」

──今回の相手カーロス・キャンデラリオはコンテンダーズ・シリーズでノヴァウニオン所属の修斗南米王者に勝っています。キャリア最強の相手かと(※インタビューの翌日にキャンデラリオの欠場が決まり、ドノヴァン・フリローと対戦が決まった)。

「強いと思います。でもコンテンダーシリーズやUFCを経験している選手と戦えるのが、初めてなので凄く楽しみです。僕はUFCで戦いたくてMMAを続けているので、UFCにアピールできる相手と戦うことはオイシイです。絶対に落とせないですけど。

キャンデラリオは打撃は強いですけど、テイクダウンや寝技には穴があるかと思います。サウスポーだし、一応の対策はしましたけど、ケージのなかに入って自分のフィーリングで戦おうと思います」

──昨年1月のLFA初戦、レアンドロ・ゴミス戦は勝っていてもおかしくない僅差の判定負けでした。

「前の試合に関しては、ホントに悔しかったです。ここで頑張らないといけないっていう時に行けなかった。コーチやチームメイトからも『相手も疲れているし、最後に行けば倒せたのに行かなかったんだ』と注意されました。

今回は攻め時に何があろうが攻める。アグレッシブに戦いたいと思います」

──コ・メインです。

「それを聞いた時は、凄く嬉しかったです(笑)。ここで勝って、ベルトに挑戦するか──大きなチャンスをモノにしたいです」

──LFAはコロナの影響から活動を再開した直後に集結した強烈なメンバーがUFC、Bellatorへとステップアップを果たし、少し落ち着いた感もあります。

「そうですね。僕もフライ級に階級を下げたのですが、前王者のジミー・フリックスに比べると、現王者のヴィクター・アルタミラノは一枚落ちるかと思います。

正直、『アレがチャンピオンか』って回りも言っています。あのチャンピオンより、次の対戦相手の方が強いと思います。だから、めっちゃ良い勝ち方をしてアピールしたいですね」

<この項、続く>

■視聴方法(予定)
4月17 日(土・日本時間)、
午前10時00分~UFC Fight Pass

■LFA104対戦カード

<ライト級/5分3R>
アーロン・マッケンジー(米国)
ブランドン・フィリップス(米国)

<フライ級/5分3R>
ドノヴァン・フリロー(米国)
堀内佑馬(日本)

<ミドル級/5分3R>
ジュリアン・ルブロン(カナダ)
ジョエル・バウマン(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ケヴィン・レイフォード(米国)
クリス・ブラウン(米国)

<150ポンド契約/5分3R>
ティモシー・ティーブス(米国)
ハビエル・ガルシア(米国)

<ヘビー級/5分3R>
トーマス・ピーターソン(米国)
オデル・パンティン(米国)

<ミドル級/5分3R>
オビンワ・イケブンナ(米国)
ローランド・ダンラップ(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
シドニー・トリーヨ(米国)
メリッサ・パーカー(米国)

<フェザー級/5分3R>
トリスティ・カマカ(米国)
ガナー・コロナド(米国)

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