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【Special】月刊、青木真也のこの一番:1月─その壱─クリスチャン・リー✖エドワード・ケリー

Christian Lee【写真】テイクダウンでなくても、アナコンダから引き込んでトップ奪取という手段も──クリスチャンのフォーマットか (C)MMAPLAET

過去1カ月に行われたMMAの試合から青木真也が気になった試合をピックアップして語る当企画。

背景、技術、格闘技観──青木のMMA論で深く、そして広くMMAを愉しみたい。そんな青木が選んだ2019年1月の一番、第一弾は19日に行われたONE86からクリスチャン・リー✖エドワード・ケリーの一戦を語らおう。


──2019年1月度の青木真也が選ぶ、この一番。まず1試合目はどの試合になるでしょうか。

「クリスチャン・リーとエドワード・ケリーの試合です」

──クリスチャンが9月にテイクダウンをスラムと判断され、反則負けになった試合の再戦で圧勝した試合でした。

「クリスチャンは地力が普通に強かった。クレイジーだと思ったのが、同じ日に姉婿のブルーノ・プッチのセコンドに就いていたことなんですよね。バックステージのそでで見るとかそういうモンだと思うんですけど。アレ、やっちゃうんだなって。

相手がどうこうとか、試合がどうこうっていうのでなく強さが伝わって来る。そんな戦いでした」

──これほどまで強さを見せることができるファイターになるとは正直、思っていなかったです。

「そうですよね。僕は最初、疑っていました。相手も弱いし、プロテクトされている。マーチン・ヌグエンだってイージーだと思われていたら、強かった枠の選手だったことがクリスチャンに勝ったから分かって。ちょっと、謎ですよね」

──Evolveで練習していたのは、いつ頃ですか。

「もう3年以上とか前で、クリスチャンが16歳とか17歳だったと思います。ONEと契約できる年齢になっていなかったんです。ただ勢いがあって、グラウンドは凄く強かったです。それでも最後に練習したのが1、2年前でグラウンドだけだったら捻ることはできたんですけどね」

──今回の試合でも、動きがブツ切れになることがなかった。

「ソレ、僕が最初から言ってきたことじゃないですか(笑)。あれは頭に描いているとか、そういうことでなく練習の成果だと思っています。イメージの問題ではないですよ。練習環境がパパのケンさんとアンジェラ、ブルーノというのがあって打ち込みが異様に多い。あのテンポで打ち込みのフォーマットがある」

──つまりは練習すればできるようになると?

「ということじゃないかと思うわけですよ。フォーマットがあるから」

──相手が防ぐことができると、どうなるのか。

「アレをやるには身体能力……それも鍛えたフィジカルだけでなく、勢いとか数値に表れない力も必要になってくるでしょうね。そしてある程度、型にはめている。それはあるんじゃないかと。ということをブルーノの試合を見て思ったんです。

クリンチ、ボディロック、インサイドだったら投げる、外だったらリフトして前に落とす。サイドで抑えて嫌がったら、背中に回ってチョークという型があって。ブルーノも打撃はないけど、詰めてから組んでテイダウン、コントロールから極めという打ち込みの動きで、朴さんに勝ったと思うし」

──これしかないという勝ち方をしたブッチに対し、クリスチャンはバリエーションが豊富なのかと。

「独創性はありますね。それは……無限に打ち込みがある。色々なパターンをはめ込むことができているんじゃないですか」

──計量後の食事をとる場で取材をさせてもらったことがあるのですが、クリスチャンの食欲は尋常でなかったです。ブルーノとは大違いで。

「いや、アイツとアンジェラは本当に良く食べますね(笑)。クリスチャンはきっと普段は僕より体重があるはずです。それでも、あの計量方法だとリカバリーは少しだと思いますけどね」

──フェザー級で青木選手より普段は重いですか!!

「体自体、以前より大きくなっていますよね」

──そのONEフェザー級戦線でいえば、クリスチャンも松嶋こよみ選手を意識した発言をしています。

「う~ん、松嶋さんは強いけどこの間のアップセットが高評価を得すぎているので怖さはあります」

──それだけの勝利でしたからね。

「それはね、商売として正しいです。それに僕は北岡さんほど松嶋さんに対して、辛口ではないので(笑)」

──ハハハハ。クリスチャンに関してはヌグエンとの2戦目で、その良さが見られなかったのはどういうことでしょうか。

「あれはお互いが見る展開になっていましたね」

──ヌグエンの右のカウンターをクリスチャンは意識しすぎて、ヌグエンは右のカウンターを狙い過ぎていた。

「結果、どっちでも良い試合になりスプリットでヌグエンの勝ち。もう1回、すぐに見たいですね。あの後のクリスチャンの試合を見ていたら、次がクリスチャンの世界挑戦になっても良いはず。また接戦になるのか、クリスチャンが跳ねるのか。伸びしろがクリスチャンにはあって、ヌグエンは体重変動が多かったので体調がどうなのか。そうですね、もう1度クリスチャンとヌグエンは見てみたいです」

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