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【Bellator206】DAZN配信大会でゴールデンルーキー=アーロン・ピコがレアンドロ・イーゴと対戦!!

Bellator206【写真】果たしてピコは一気に時代を引き寄せることができるか (C)BELLATOR

29日(土・現地時間)にカリフォルニア州サンノゼのSAPセンターでBellator206「Mousasi vs MacDonald」が開催される。メインはイベント名にある通り、ベラトール世界ミドル級王者ゲガール・ムサシに、同世界ウェルター級王者ローリー・マクドナルドが挑戦するチャンピオン対決だ。


同大会は米国においてもパラマウントネットワークでの中継でなく、DAZNで配信されるなどベラトールの新機軸となるイベントだ。米国以外にカナダ、ドイツ、オーストリア、スイス、イタリアという欧州各国と日本で配信という新たな契約の第1戦でもある。

メイン以外にランペイジ・ジャクソン✖ヴァンダレイ・シウバ、4度目の顔合わせとなるヘビー級マッチも組まれている。この辺り、配信というプラットフォームがコアファン対象でなくジェネラル層もターゲットとなっていることでケーブルTV=一般、ネット配信=コアというひな型が既に米国ではスポーツにおいても崩れていることの表れだろう。

そんなサンノゼ大会のメインカード5試合で上記2試合やウェルター級ワールドGP初戦ドゥグラス・リマ×アンドレイ・コレシュコフ(この他のカードはポール・デイリー×マイケル・ペイジ、エド・ルース×ネイマン・グレイシー、そしてマクドナルド×ジョン・フィッチ、補欠戦=ロレンツ・ラーキン×ヤロスラフ・アマゾフ)と共にアーロン・ピコとレアンドロ・イーゴのフェザー級戦が組まれていることに注目したい。

ピコは1996年9月生まれで、まだ21歳になったばかり。今回の試合がキャリア5戦目のグリーンボーイだ。しかし、このキャリア2年目の新人ファイターはカデットとジュニア時代にフォーク、グレコローマン、フリーと3つのレスリングで全米王者に輝き、幼少期からボクシングで打撃、その後はパンクレーションでMMAと関節技を経験、両競技でカリフォルニア州王者にも君臨してきた。

そして2014年11月、18歳の時にベラトールが長期契約を交わし、AKAでトレーニングを積んだピコのプロ初陣はなんと、昨年6月にMSGにおけるPPVマッチであった。しかも、このゴールデンボーイは完全にかませ犬のザック・フリーマンのアッパーを被弾し、ギロチンでタップアウト負けという秒殺KOよりも、衝撃的な秒殺一本負けデビューとなった。ある意味、これぞ誰も真似のできないスター性とも思えるスタートとなったピコのプロMMAファイター人生だが、その後は全て1RKOでキャリア3勝1敗としている。

そのピコが今大会で戦うのは18勝4敗のレコードを持ち、RFAとLFAでバンタム級王座を獲得し代役ながら昨年4月に世界バンタム級タイトル戦のチャレンジャーとして、ベラトールと契約を果たしたイーゴだ。ここでイーゴは体重を落とせず、ノンタイトル戦でドゥドゥ・ダンタスにスプリット判定で敗れると、ジョー・タイマングロ戦の勝利を経て、今年の3月にダリオン・コールドウェルへの挑戦権も得ている。

世界戦ではギロチンにより一本負けを喫したとはいえ、イーゴとピコでは戦ってきた相手があまりにも違い過ぎる。彼はその後UFCにステップアップを果たすスティーブン・ピーターソンやテリオン・ウェア、ヴァグネウ・カンポスらに勝利している。今回からフェザー級で戦うこととなったイーゴ。計量失敗もそうだが、バンタム級では体重を落とし過ぎており試合当日のパフォーマンスもフェザー級の方が良いという判断があったかもしれない。

いずれにせよ、この試合はピコがイーゴとのキャリアの差を跳ね返す可能があるからこそ組まれたカード。AJ・マッキーに続き、ベラトールに純粋培養されたピコがフェザー級タイトル戦線に名乗りを挙げることができるのか。それがなれば、まさにベラトールMMAは中継から配信時代のファイターがより存在感を増すことになる。

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