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【ONE55】ゲイリー・トノンとの組み技戦、直前の青木真也─01─「この試合って壮大なロマンなんです」

Shinya Aoki【写真】今回の取材はネット電話を使用し、現地の青木とコンタクトを取った (C)KAZUYA MATSUBARA

26日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE55「Dynasty of Heroes」でゲイリー・トノンとグラップリングマッチで対戦する青木真也。
Special thanks to Mr.Kazuya Matsubara

今月の初めからシンガポール入りし、この一戦に備えてきた。MMA大会におけるグラップリングマッチは、その存在を軽視されがちだが、青木というMMAファイターにとっては、トノン戦は存在証明が掛かった勝負論100パーセントの戦いだ。

シンガポールにいる青木に電話インタビューを試みた。決戦2日前の青木の心境とは。


──今回の試合に向けて、シンガポール入りをしたのはいつになりますか。

「5月2日ですね。もう3週間以上、こっちにいます」

──グラップリングのためにイヴォルブMMAではどのような練習をしてきたのでしょうか。

「前にクロン・グレイシーとやった時も来ているんですけど、基本はそんなにMMAの時と変わらないです。打撃の練習時間を柔術の選手とグラップリングにあてがっているだけで、MMAの練習もしていますし。

打撃だけのスパーはやっていないですが、ミット打ちは週に1度は自分が好きだからやっています(笑)」

──首相撲の練習は?

「首相撲はやっていないですね。でも、デェダムロン(ソーアミュアイシルチョーク)とサゲッダーオ(ペットパヤータイ)がいるので、首相撲だけっていう練習をしていなくても、彼らとやっているといくらでも首相撲の攻防になっています。ただ、この試合はMMAではないので、首相撲を使える局面はないと思います」

──なるほど。今回の相手ゲイリー・トノンは、いわゆる青木選手世代のブラジリアン柔術の選手ではないです。イヴォルブに仮想ゲイリー・トノンになりえる柔術家はいるのでしょうか。

「いないですよね、それは。今成(正和)さんや北岡(悟)さんと練習しているのでトノンの足関節に関しては、青木は大丈夫という話を聞くんですけど、正直そういうモノではないですよ。

そこは僕も分かっています。まぁ、厳しい戦いになると思います」

──トノンの足関節は逃げられると終わりというのではなくて、極めることもできるし、技と技の繋ぎにもなる。そういう意味で、新しい足関節です。

「もう格が違います。う~ん、強い方が勝つ。そうしか言えないですね。彼のそういう部分か、僕のコントロールする術──どちらが強いのかという話ですよね」

──噛み合ったらトノンが有利だと思います。

「ハイ。そこも分かっています。だから、嚙合わせる必要もない。そして、もう一つはバスターです。バスター有りという部分がどう左右してくるのか」

──バスターという言葉が出てくるということは、青木選手はトノンの組み技に付き合うということですね。

「グラップリングマッチですからね(笑)」

──確かに(笑)。トノンは青木選手の立ち技や立ち関節を警戒しているようなことを言っていました。どこまで本気かは分からないですが、その彼がスッと引き込んで来たらどうしますか。

「歓迎します。苦も無くトップを取れますから」

──離れて立って来いよ、とはならないのですね。

「それをやっちゃうと、ブレンダン・シャウブになっちゃいますからね」

──Metamoris02のホベウト・サイボーグ戦ですね。

「ハイ。全く寝技に付き合わない。それじゃグラップリングじゃない。僕にとってこの試合って壮大なロマンなんです。勝負してみたいんですよ。

それは別にサブミッションの取り合いをするだとか、足関合戦をするってことじゃないです。そういうことではなくて、自分の考える組み技がどこまでやれるのか、トノンに触ってみたいんです」

──考え方としてグラップリングには付き合うけど、トノンの柔術には付き合わない?

「そうですね。分かり易く言うと、ずっとコントロールし続けてやりたいってことです。15分間、コントロールし続ける。ハイ」

──引き込まずに立ち技でレスリングを仕掛けて来た場合、ケージに押し込むという手段も考えられます。もちろん、お客さんやプロモーターの期待は裏切るかもしれないですが。

「チャトリ(シットヨートン※イヴォルブMMAオーナーにして、ONEチェアマンでありインベスター)はケージに押し込めって言っていました。ガードを取らせて、ケージに詰めて。座らせてバックを取れって」

──おぉ、そこまで。それってプロモーター目線ではないですね。

「いや、勝てってことですよ。チャトリもそうだし、マット・ヒュームもプロモーターのチャンネルとファイターのチャンネルを持っているんですよね」

<この項、続く>

■ ONE55対戦カード

<ONE世界女子アトム級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]アンジェラ・リー(シンガポール)
[挑戦者]イステラ・ヌネス(ブラジル)

<ONE世界ウェルター級(※83.9キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]ベン・アスクレン(米国)
[挑戦者]アギラン・タニ(マレーシア)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ゼバスチャン・カデスタム(スウェーデン)
ルイス・サッポ(ブラジル)

<グラップリング・ライト級(※77.1キロ)/15分1R>
ゲイリー・トノン(米国)
青木真也(日本)

<ストロー級(※56・7キロ)/5分3R>
デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク(タイ)
エイドリアン・マタイス(インドネシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
アナトポン・プンラド(タイ)
ゲヘ・エウスタキーオ(フィリピン)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
アミール・カーン(シンガポール)
ラジンダ・シン・ミーナ(インド)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
レベッカ・ハインツマン(米国)
ティファニー・テオ(シンガポール)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
リカ・イシゲ(タイ)
ジョマリー・トーレス(フィリピン)

<69キロ契約/5分3R>
チャン・レイ(中国)
ジェレミー・メシアズ(インドネシア)

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