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【ADWP2017】Respect & Love。レジェンドマッチは涙モノのメンバー。シャオリンはケンフロの挑戦受ける

Shaolin vs Kenflo【写真】柔術のみならず、柔術が原点にあったMMAへの尊敬と愛を感じずに入らないシャオリン×ケンフロなど、涙モノの5試合が行われる (C)MMAPLANET

18日(現地時間・火)から22日(同・土)にかけて、アラブ首長国連邦アブダビのザイード・スポーツシティ内のIPICアリーナにて、アブダビ・ワールド・プロフェッショナル柔術チャンピオンシップ2017が開催されている。


高額の賞金を狙って各階級にて世界のトップクラスが競い合うこの大会だが、もう一つの目玉はこのスポーツのレジェンド達が顔を合わせるスーパーファイト。今年も往年の強豪たちによる5試合が組まれることとなった。

マッケンジー父、メガトンは生涯現役(C))MMAPLANET

マッケンジー父、メガトンは生涯現役(C))MMAPLANET

<65キロ以下級王座決定戦>
エリオ・ソネッカ・モレイラ(ブラジル)
ウェリントン・メガトン・ディアス(米国)

ソネッカことモレイラは、69年生まれの47歳。カリーニョスことカーロス・グレイシー・ジュニアの黒帯にして、1996年の第一回世界柔術選手権のライトフェザー(当時はプルーマと呼ばれていた)級の優勝者。垂れ目で腫れぼったい目をしていることにより、いつも眠そうだと、白雪姫と七人の小人たち──の小人の一人スリーピーのポルトガル語名、ソネッカがその愛称となった。

そのソネッカが21年前に戦った決勝の相手こそ、他ならぬメガトンことディアスだった。69年生まれ(現在49歳)にして、ホイラー・グレイシーの黒帯として名高いディアスは、その後2011年まで実に16今日までムンジアルに連続出場を果たした鉄人としても名を馳せ、今や女子世界王者マッケンジー・ダーンの父親としての方が有名だ。実に21年の時を経て、第1回ムンジアル決勝がここに蘇る。

バレットは普通に試合に出て続けており、コンディションは抜群なはずだ(C)MMAPLANET

バレットは普通に試合に出て続けており、コンディションは抜群なはずだ(C)MMAPLANET

<73キロ以下級タイトルマッチ>
アレッシャンドリ・ソッカ・フレイタス(ブラジル)
バレット・ヨシダ(米国)

ソッカことフレイタスは、1972年生まれで現在44歳。90年代後半から00年代前半にかけてホイラー・グレイシーの最大のライバルの一人として、世界選手権やADCCの舞台で決勝を争った選手だ。03年には来日してプロ柔術GI2の舞台で中井祐樹に勝利してもいる。キーラ・グレイシーを育てた彼は、昨年の本大会でホビーニョことホブソン・モウラを倒しこのレジェンド部門の王者となった。

そのソッカやホイラーと当時ADCC等でシノギを削っていたのが、今回の挑戦者。75年生まれで現在41歳となるバレット・ヨシダだ。イーゲン井上の黒帯にして、目にも留まらぬガードからの極め技で名を馳せたヨシダは、20年近く第一線で戦い続けており、エディ・カミングスをはじめとする現役トップ選手とサブミッション・オンリーの舞台で渡り合う鉄人ぶりを発揮している。また、門脇英基の映像を見て門脇チョークを新しい必殺技にするなど、常に進化を続ける姿も素晴らしい。

<82キロ以下級タイトルマッチ>
ヴィトー・シャオリン・ヒベイロ(ブラジル)
ケニー・フロリアン(米国)

シャオリンの名でおなじみのヒベイロは、79年生まれの38歳。1999年から01年まで世界選手権を3連覇し、レオ・ヴィエイラ、マーシオ・フェイトーザ、レオ・サントスらとともに黄金時代を築いた選手だ。03年にはヨアキム・ハンセンを倒して修斗ウェルター級王座にも輝いており、昨年の本大会のレジェンドマッチでダニエル・モラエスを倒して王座に就いた。

対する挑戦者のフロリアン(※76年生まれの40歳)は、UFCライト級の名選手として知られているが、もともとはホベルト・マイアの元で黒帯を取得した柔術家。MMAに転身する以前はショーン・ウィリアムスらと並んで東海岸の有望若手中量級グラップラーとして知られていたケンフロ。柔術&グラップリングの実績ではシャオリンには及ぶべくもないが、そのファイトIQの高さはMMAで存分に証明済み。どんな戦いを見せてくれるか注目だ。

自らの名を冠したMMA大会もプロモートしてきたアマウリ。すでに立派なおじさん(C)MMAPLANET

自らの名を冠したMMA大会もプロモートしてきたアマウリ。すでに立派なおじさん(C)MMAPLANET

<中重量級>
アマウリ・ビテッチ(ブラジル)
ホベルト・トラヴェン(米国)

カーウソン・クレイシー軍のトップファイター、ビテッチは96から97年にかけて、第一回と第二回の世界柔術無差別級を連覇している。初期のNHBでも活躍し、UFCにおいてレスリングとボクシングを使いこなすドン・フライに敗れた試合は、この新しい競技における柔術家の時代に終わりを告げたものとしても人々の記憶に残っている。

対する68年生まれのトラヴェンは、長い手足を武器にスパイダーの異名を取り、90年代末期に世界柔術の重量級やADCC無差別級を制した選手。UFCやリングスにも参戦経験を持つ。ブラジル生まれだが早々に米国に移住しそのまま拠点をアトランタに置いているため、米国代表としての参戦となる。

2003年ムンジアル無差別級決勝はホジャーとバッハ・ガチ対決で勝利。3位はカフェとヴェウドゥム!!(C)MMAPLANET

2003年ムンジアル無差別級決勝はホジャーとバッハ・ガチ対決で勝利。3位はカフェとヴェウドゥム!!(C)MMAPLANET

<重量級>
マーシオ・ペジパーノ・クルーズ(ブラジル)
ガブリエル・ナパォン・ゴンザーガ(ブラジル)

ペジパーノことクルーズは、68年生まれの38歳。重量級ながら回転系のスイープを使いこなし、02年から03年にかけて世界柔術とADCC世界大会の無差別級を制覇。当時史上最強の柔術家として君臨した選手だ。その後UFCにも登場し、フランク・ミアから上のポジションを奪ってパウントと肘で葬った鮮烈な試合を覚えている方もいるだろう。

対するゴンザーガは、79年生まれの37歳。昨年までUFCヘビー級の第一線で活躍していたので(9月に引退を表明)、レジェンド枠に入ることに違和感を持つ向きもあるだろう。05年のADCC世界大会準優勝、06年の世界柔術最重量級を制覇しており、UFCではミルコ・クロコップをハイキック一発でKOしたシーンが何より印象的だ。パワフルなテイクダウンからのトップゲームを誇り、ペジパーノの独特のガードワークにどう対処するか、楽しみなところだ。

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