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【WJJ Expo】パウロ・ミヤオの攻撃力、ジョン・フィッチの耐久力

Jon Fitch vs Paulo Miyao

【写真】フィッチを相手にポジション、サブミッションと攻め続けたミヤオ。回転系新・柔術以外での強さを見せつけ、フィッチも極めさせない力を披露した。

9~10日(土~金・現地時間)、カリフォルニア州ロングビーチにあるロングビーチ・コンベンションセンターで開催されたワールド柔術エキスポ。Day02から、今大会の目玉として組まれた、MMA選手対強豪グラップラーのスーパーファイトから、まずはパウロ・ミヤオとジョン・フィッチの一戦をお届けしよう。
Photo by Susumu Nagao

Fitch vs Miyao<ノーギ・サブミッションオンリー/20分1R>
パウロ・ミヤオ
Draw
ジョン・フィッチ

新世代柔術家ミヤオと、MMA界の誇るグラインダー、フィッチによる注目の対決。パウロがいつものようにシッティングガードの体勢から前進すると、フィッチも座って前傾姿勢となり、ミヤオの両足首を掴んでゆく。ミヤオの得意とするベリンボロ等の回転技を、一切足に絡みつかせないことで封じる作戦だ。ならばとばかりにミヤオはフィッチの前腕を掴んで引きつけ、左足でフィッチの右肩を超えて三角絞めの体勢に。

しかし、かつてディエゴ・サンチェスに長時間三角絞めの体勢に入られながらも決して極めさせることのなかったフィッチは、今回も腕を流されないように脇を締めつつ、巧みに体重を預けることで極めさせない。

三角を諦めたミヤオは、今度はフィッチの膝裏に自分の腕を引っかけて引きつけながらスピンし、足を絡めることに成功。逃げようとしたフィッチのバックを奪取する。ここからのチョークが取れないと見るや、ミヤオは腕十字の体勢に移行。取られている腕を抱えて防御したフィッチが体を起こそうとすると、すかさずフィッチの近い方の足をかかえてそれを許さず、いわゆる「スパイダーウェブ」の形を作って極めにかかる。

体力で勝るフィッチは決して腕を伸ばさせず、やがてミヤオに向き合う方角にスピンしてエスケープに成功する。その後もミヤオはフィッチの前腕や膝裏をひっかけて引きつけては、三角、逆三角、オモプラッタ等さまざまなサブミッションを仕掛けて一方的に攻めるが、フィッチはことごとく極めさせない。時には自ら望むような形でミヤオの三角の中に捕まり、ディフェンスすることも見られたフィッチ。残り時間僅かになったところでまたしても三角の体勢に入ったミヤオは、エディ・ブラボー式に腕を流さないまま相手の頭を押し下げる三角を試みるが、これも極まらず。結局20分ドローとなった。

大きな体格差にもかかわらず、フィッチに一切のグラインディングを許さず一方的に攻め続けたミヤオ。ベリンボロ等の回転技を封じられても、それ以外にも数多くの仕掛けを持っていることを見せつける形となった。対するフィッチも、慣れないグラップリングの試合において持ち前のディフェンス力を大いに発揮し、MMAファイターの手強さを証明してみせた。

第2回メタモリスにてブレンダン・シャウブがサイボーグことホベルト・アベレル相手にひたすら下がって攻防を成立させなかったことがあったので、フィッチも同様に『シャウビング』するのではと危惧する向きもあったこの試合。フィッチが下がるのではなく、前傾で座ってミヤオの攻撃を止めに出たため、お互いの持ち味が発揮されたともいえるだろう。

Rickson Gracie【写真】ヒクソン・グレイシーも写真展を鑑賞。

ワールド柔術エキスポでは、さまざまな有名選手、師範によるセミナーやサイン会、各種展示も行われ、日本からも格闘技写真家の長尾迪氏と、ブラジルのMMAジャーナリストのマルセロ・アロンソによる写真展も開かれ好評を博した。長尾氏とアロンソの共著で “FROM VALE TUDO TO MMA, 100 YEARS OF HISTORY” (「ヴァーリ・トゥードからMMAへ。その100年史)をお買い求めの方は、UCS ONLINE STOREから。

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