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【FOX Sports Presents】木曜午前9時から、マイア×シールズ

UFN29 Maia vs Shields

【写真】UFC屈指のレスリング+柔術を融合させたファイター同士の対戦が、今大会のメインだ(C)MMAPLANET

9日(水・現地時間)、UFC Fight Night 29「Maia vs Shields」がブラジル、サンパウロ州バルエリのジナーシオ・ジョゼ・コヘイアで行われる。3カ月連続のブラジル大会、当然のようにイベントの中軸はMMA王国の住民、ブラジル人ファイターが担っている。

全10試合、メインカードは全てブラジル人×海外勢というマッチアップが用意され、メインではウェルター級王座を虎視眈々と狙うデミアン・マイアが、ジェイク・シールズとのグラップラー対決に臨む。サンパウロ出身のご当地ファイターであるマイアは、現代MMAにおいて最も成功を収めたワールドクラスの柔術家といえる。柔術ワールドカップで優勝2回、グラップリングの頂点ADCC世界選手権でも優勝しているマイアだが、MMA6連勝でUFC初出場を決めた時点では、打撃に対応できるか不安視されていた。

確かにマイアの打撃は、現時点でも課題が多い。オクタゴン初陣の時は稚拙と表現されても致し方ないクォリティだった。それでもオクタゴンのなかで絶妙の距離の取り方と、世界最高のガードワークを披露し、5試合連続一本勝ちという目覚ましい活躍をやってのける。その後、ネイト・。マーコート、アンデウソン・シウバ、マーク・ムニョス、クリス・ワイドマンというところに敗れた彼は、ウェルター級転向を決意。以後、3連勝中だ。

マイアが再び連勝街道に乗った要因は、打撃への慣れもあるが、テイクダウン能力が上ったことが一番の要因だろう。ジョン・フィッチを相手にダブルレッグダイブと、シングルレッグダイブを決め続け、グラウンドに有利な形で持ちこんだ結果が、強豪をリリースに追い込んだ大勝劇となった。リック・ストーリー戦でもバックを制し、戦慄の首折りRNCを極めているマイアにとって、シールズは戦い易い相手でもあり、戦い難い相手でもある。

プロ修斗の76キロで頂点に立つと、ハワイのROTRでは岡見勇信、アンデウソン・シウバ、カーロス・コンディットら錚々たるメンバーが揃ったウェルター級(※78キロ)GPを制したシールズ。その後もエリートXC世界ウェルター級、ストライクフォースでは階級を上げて世界ミドル級王者となり、あのダン・ヘンダーソンをも下している。

UFCでも一度はGSPの持つ世界ウェルター級王座に挑戦、王座奪取に失敗した後は、ミドル級転向などを経て、今回のマイア戦へ。この試合をタイトル戦線に戻るファイトとして位置付けている。シールズの持ち味はレスリングと柔術の融合、自らアメリカン柔術と呼ぶスタイルだ。彼もマイアと同じように優れたストライカーではない。その部分は、マイアとしても組し易い。ただし、テイクダウンディフェンス&柔術的な防御能力も高く、ここは組し難い。

地元開催は、マイアの力になるだろうが、テイクダウンやバックを取れたとしても、シールズのそこから先の防御能力、そして態勢を入れ替える力は相当なものだ。ある意味、自らの土俵に立っても、侮ってはならない強さをシールズは持っているといって良い。セミもウェルター級戦で、アジア勢最多勝利(=8勝)のキム・ドンヒョンが、潜在能力ナンバーワンといっても過言でないエリック・シウバと対戦する。

この試合は初回、そして最初の壁際の攻防がその後の試合展開に大きく関係してくる。ドンヒョンのテイクダウンか、シウバの防御に続く打撃か。組み力が試されるセミとメイン、同大会の模様は、10日(木)、午前8時よりFOX bs238でライブ中継される。

■UFN29「Maia vs Shields」対戦カード

<ウェルター級/5分5R>
デミアン・マイア(ブラジル/4位)
ジェイク・シールズ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
エリック・シウバ(ブラジル)
キム・ドンヒョン(韓国)

<ライトヘビー級/5分3R>
チアゴ・シウバ(ブラジル)
マット・ハミル(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ファビオ・マルドナード(ブラジル)
ジョーイ・ベルトラン(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ホジマール・トキーニョ・パリャレス(ブラジル)
マイク・ピアース(米国)

<バンタム級/5分3R>
ハファエル・アスンソン(ブラジル/5位)
TJ・ディラショー(米国/9位)

<ウェルター級/5分3R>
イルデマウ・アルカンタラ(ブラジル)
イゴール・アラウージョ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ヤン・カブラル(ブラジル)
デビッド・ミッチェル(米国)

<フライ級/5分3R>
イリアーディ・サントス(ブラジル)
クリス・カリアソ(米国/8位)

<ライト級/5分3R>
アラン・パトリック(ブラジル)
ギャレット・ホワイトリー(米国)

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