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【ONE37】水野竜也、95キロ契約マッチでライトヘビー級のジェイク・バトラーと対戦

Tatsuya Mizuno【写真】1年2カ月振りのONE参戦となった水野。バトラーが95キロよりどれだけ戻して良いのか。この辺りの数字を明らかになる日が早々にやってくることを願う (C)MMAPLANET

29日(金・現地時間)、マレーシアの首都クアラルンプールはスタジアム・ネガラで開催されるONE37「Clash of Heroes」。同大会には山田哲也と並び、日本から水野竜也が出場する。

昨年は日本=DEEPで戦っていた水野が一昨年11月以来、1年2カ月ぶりにONEのサークルケイジに足を踏み入れることとなる。対戦相手はイヴォルブMMA所属のアメリカン・レスラー=ジェイク・バトラーだ。既に伝えてきたように計量方法が変わり、その過程にあって23日の中国・長沙大会では従来の階級より1階級上の体重で試合が組まれるという状況にあったONE。

その例によれば水野は過去5試合をミドル級で戦ってきたので、本来ならライトヘビー級のリミットとなる205ポンドでミドル級選手と戦うことになるが、彼の試合は95キロ契約でライトヘビー級リミットより2キロほど重い。そしてバトラーは元々ライトヘビー級のファイターだけ、ややアンフェアという見方も成り立つ。実際、今大会ではこれまでフェザー級で戦ってきたイブ・タンとエリック・ケリーの試合はライト級とされ、フライ級で戦っていたゲヘ・エウスタキーオはバンタム級と称された階級でサイフル・メリカンと戦う。

この辺りは非常に曖昧で、ケリーとタンがONEホームページ上でライト級と明記されている山田哲也×エドゥアルド・フォラヤンと同じ体重で行われるのかも、定かではない。いずれにせ、ミドル級から1階級以上重いウェイトで、1階級の上のバトラーと戦う水野は、減量という面では安全性が増しても、ファイト自体を切り取ると危険度は高いマッチメイクといわざるを得ない。

【写真】マウントを奪いにいくが、バックコントロールの方が戦いやすそうなバトラー(C)MMAPLANET

【写真】マウントを奪いにいくが、バックコントロールの方が戦いやすそうなバトラー(C)MMAPLANET

バトラーのテイクダウンを如何に防ぎ、打撃を入れることができるかが水野にとってこの試合の胆となる。バトラーは米国人MMAファイターに多いカレッジ・スタイルよりも、フリースタイルで結果を残してきたファイターだけに、抑えはMMA転向後に柔術に身に着けた動きからヒザ蹴りなどが中心で、スクランブルしようという相手をコントロールすることはそこまで得意ではない。

それでも倒した相手には前述したヒザ蹴り以外にも、容赦のないエルボーやパンチを叩きこんでいくだけに、水野としてはスタンドでバトラーの突進を受け止めないような位置取りが非常に大切になってくる。そして倒されても、如何にすぐに立ち上がることができるか。打撃はパワフルだが、まだまだ粗いバトラーに組ませてスクランブルを続けると、よりパンチの軌道は外側に膨らみ、強引なテイクダウンが増えてくるに違いない。その局面まで持っていけば水野はヒザをボディに突き刺し、ガードが甘くなった顔面にもパンチを入れることができるようになる。とにかく、如何に組ませないかが水野にとっての勝負となる95キロ契約マッチだ。

■ ONE38対戦カード

<ライト級/5分3R>
エリック・ケリー(フィリピン)
エブ・ティン(ニュージーランド)

<ライト級/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
山田哲也(日本)

<95キロ契約/5分3R>
ジェイク・バトラー(米国)
水野竜也(日本)

<バンタム級/5分3R>
ジェヘ・ユースタキオ(フィリピン)
サイフル・メリカン(マレーシア)

<ライト級/5分3R>
サミ・アミン(エジプト)
サミール・ムラベット(ベルギー)

<ライト級/5分3R>
レイナー・キンシオン(マレーシア)
ケアヌ・スッバ(マレーシア)

<ライト級/5分3R>
クリスチャン・リー(シンガポール)
マムード・モハメド(エジプト)

<ミドル級/5分3R>
ジェイムス・コウアミ(カナダ)
アギラン・タニ(マレーシア)

<ライト級/5分3R>
サイー・フセイン・アサリエフ(ロシア)
レアント・ファブリザ・レーニア(インドネシア)

<49キロ契約/5分3R>
アミーラ・バドル(エジプト)
ジェニー・ファン(台湾)

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