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【VTJ07】グォン・サンスと対戦、中村優作「日本で一番分かりやすくて面白い試合をするのは僕」

Yuchaku Nakamura【写真】分かりやすくて、面白い発言が出た中村優作。毎試合だが、特にこのキャリアの相手に星を落とすことはあってはならない (C)MMAPLANET

13日(日)に浦安市舞浜のアンフィシアターで開催されるVTJ 7th。6月の大阪大会でカナ・ハヤットをボディへのヒザ蹴りでKOした中村優作が、フライ級転向3戦目の韓国のグォン・サンスと戦う。

今夏も再びアルファメール、そしてCSWと米国で出稽古に行っていた中村。TAM JAPANの盟友がROAD TO UFC決勝戦の舞台に立つことも決まった。そのような状況で迎えるグォン・サンス戦について尋ねた。

── VTJ舞浜大会が近づいてきました。3度目のフライ級、現在のコンディションを教えてください。

「コンディションはめちゃめちゃいいです!」

──対戦相手のクォン・サンスはまだMMAキャリアは少ないですが、成長盛りの韓国人ファイターです。

「オファー自体は7月頃にあったのですが、この選手と戦うことが決まったのは、本当に発表のちょっと前、1週間もなかった頃です。対戦相手の情報がほとんどなくて、ただムエタイでの戦績が良いので打撃が強い選手なんだと思います」

──6月のVTJの勝利後、PXCかVTJで戦いたいという話がありましたが、その言葉通りになりました。

「今言ったように早々にオファーをいただけたので。海外に関してはアルファメールのマイケル・ナカガワ君と話をしていて、ここで勝ったら来年にタチパレスかタイタンFCに売り込んでくれるそうなので、この試合は負けられないですね」

──なるほど。RTUで渡米していた盟友の田中教路選手とライオンの子、石原夜叉坊選手に合流する形で米国で練習を行いました。

「今、世界のトップを走っている選手達、ジョセフ・ベナビデスとかですね──彼らと自分の差が去年の滞在時と比べて、どれだけ埋められているかを確かめに行きました。あとはレスリング技術の向上ですね。ただ、最初はノリピー達がCSWにいたのでロサンゼルスへ行き、そこからサクラメントに移動しました。米国ではアルファメール以外で練習したのは初めてでした」

──CSWはアルファメールとはまた違った印象かと思います。

「トリッキーな攻撃をしてくる選手が多くてやり辛かったです。日本ではあまりいないタイプの選手が多くて、そういう攻撃に慣れるという意味でもCSWに行けて良かったです。

アルファメールとは全然、雰囲気が違いました。アルファメールではスパーの時に、ホンマにみんな顔つきが違うてくるし、必死で倒しにくるんです。CSWは真剣だけど楽しくスパーしている感じでした。正直危機感というのは、あまりなかったです。

アルファメールに行ってからは、常に気を張っとかないと倒されてしまう。アルファメールというチームは、特別なんだと改めて実感しました」

──そのアルファメールでは田中選手と石原選手が先に帰国し、1人で残っていたそうですね。

「まぁ、1人になっても気持ち的な部分はそんなに変わりませんでした。自己中な2人がいなくなって、ホッとしてる自分がいましたけど(笑)、本当に2人とも我が強いので(笑)」

──ハハハハ。そして中村選手はマイケル君の家に一人の残り……。

「いや、マジでマイケル君と肉体関係があるとか、書かんといてくださいよ。そのキャラ設定は捨ててくさい」

──それは『押すな、押すな』と同じでフリでは(笑)?

「まぁ、オイシイのであれば……って、マイケル君がエェ被害者ですよ(笑)」

──了解しました。では帰国後も東京にいるTAMとは別行動で、大阪でルーツといえる日本拳法の稽古などもしていたようですね。

「米国でも確信したのですが、日本拳法の動き、突きや踏み込みは本当に世界でも通用します。MMAに武道を入れたスタイルで僕は勝っていきたい。なので、週に一度は日本拳法の稽古をしています」

──それは楽しみです。そして、石原選手のUFC日本大会出場も決まりました。チームメイト2人がUFCファイターになった。正直なところ焦りは感じないですか。

「ないです。僕には僕のタイミングがあると思っています。夜叉坊はこのタイミングやっただけで、僕は僕が出るべきタイミングで、UFCに上がれると確信しています」

──日本では大晦日の地上波TV局の中継がある大会の復活が噂されています。

「めちゃめちゃ興味があります。実現するなら、絶対に出たいです!! 元々子供の頃PRIDEを見てこういったビッグイベントの舞台に立ちたいという思いがずっとありました。大晦日にテレビ中継のある大会で、試合をすることは本当に僕にとって目標の一つでもあります」

──なるほど。では今回の試合の地、舞浜はかつてNKホールで修斗、VTJのビッグショーが行われていた場所です。そこで試合をすることに、何か思い入れはありますか。

「昔すごい選手達が出ていた同じ会場で、しかもVTJという素晴らしい大会で戦わせていただけることが本当に嬉しいです!!」

──では、最後にVTJでのグォン・サンス戦、どのような試合を見せたいか、ファンに一言お願いします。

「今、日本で一番面白くて、分かりやすい試合をするのは僕だと思っています。KOを期待して、見ててください!!」

Kwon Ssang Soo (C) Sustain【グォン・サンスinformation】
韓国。1991年1月17日生まれ
ムエタイ戦績16戦13勝3敗
MMA戦績2戦1敗1分

10年前の5月にPRIDE武士道で川尻達也と対戦したキム・インソクの教え子。

双子の兄グォン・ミンスもキックからMMAに転向。5月のTOP FC07で兄弟揃って出場も兄ミンスは勝利、サンスは敗れた。

韓国のキック団体、キョックドウギ(格闘技)51キロ新人王、ムエタイでは54キロ新人王。同連盟のジュニア・フェザー級1位にランクされる。

■ VTJ07 対戦カード

<フライ級/5分3R>
菅原雅顕(日本)
清水清隆(日本)

<ライト級/5分3R>
中村大介(日本)
川名雄生(日本)

<フライ級/5分3R>
前田吉朗(日本)
征矢貴(日本)

<バンタム級/5分3R>
安藤達也(日本)
佐藤将光(日本)

<フライ級/5分3R>
中村優作(日本)
グォン・サンス(韓国)

<ライト級/5分3R>
福本よう一(日本)
星野大介(日本)

<バンタム級/5分2R>
竹中大地(日本)
ジョン・チョンイル(韓国)

<フェザー級/5分2R>
内藤太尊(日本)
ユン・ミンウク(韓国)

■VTJ NEXT

<フライ級/3分3R>
水野陵(日本)
田村淳(日本)

<女子アトム級/5分2R>
玉田育子(日本)
浅倉カンナ(日本)

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