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【UFC FOX14】長身リーチで勝るグスタフソン、パワーのジョンソンに速さで勝負

Gustafsson vs Jonson【写真】一見、攻撃力だけをみればジョンソンの方が高いような感じもするが、要素は精度、当たってナンボの格闘技。手が多いのはグスタフソンの方か(C)GONGKAKUTOGI

24日(土・現地時間)、スウェーデンはストックホルムのテレツー・アリーナでUFC Fox 14「Gustafsson vs Johnson」が行われる。UFCにとって、今大会は2011年4月にロジャース・センターを使用したカナダ・トロント大会以来のスタジアム・イベントとなる。

サッカーやコンサート会場として使用されるテレツー・アリーナはサッカーで3万1000人以上、コンアートで45000人の収容人員を誇る。そんなビッグな会場のメインで戦うのが、同国を代表するMMAファイターのアレクサンダー・グスタフソンとアンソニー・ジョンソンだ。グスタフソンは昨年3月のジミー・マヌワ戦以来、約10カ月のインターバルを空けての実戦復帰となる。

長身、リーチの長さと独特の打撃と組技のコンビネーションを武器に、MMAで初めてジョン・ジョーンズをテイクダウンしたファイターとしても記憶に残っているグスタフソン。その一昨年9月にJJと対戦した時は、王者の顔面……特に唇を大きく腫らせるなど、JJを最も苦しめたファイターといえる。その一方で、ハイキックやスピニングバックエルボーを被弾するなど、防御面の不足で世界に手が届かなかった。それだけの攻撃力を、自らが相手の技を受けることなく生かすことができれば、このジョンソン戦もグスタフソンのモノになる可能性が一段と高まる。

ジョンソンは体重超過の常連で一度はUFCをリリースされたもの、以降この2年半でTitan FC~WSOF、そしてUFCと戦場を変えつつ7連勝中を達成している。もともとウェルター級で戦っていたこともあり、上背やリーチでは到底グスタフソンに敵わないタンク体系のジョンソンだが、その瞬発力とパワーはライトヘビー級随一だ。そのリーチ差に関しては同じブラックジリアン所属の長身ファイター、コリン・ジョージを仮想グスタフソンに見立て、距離の詰め方などトレーニングを重ねてきた。

グスタフソン陣営としては、ジョンソンのパワーを警戒しつつ、長期戦になればスタミナが続かないという見立てでいるようだ。そこを突くにはまずは防御。JJ戦で欠けていた部分となる。自らの攻撃を仕掛けて、相手の攻撃を受けない。グスタフソン本人が自らの武器と宣言している「速さ」を攻撃面だけでなく、防御面に生かすことが欠かせない。

グスタフソンの打撃が届く距離は、少しの踏み込みでジョンソンのKOパワーがさく裂する距離ともなる。オーソのジョンソンだが、左ミドルや左ハイという強烈な蹴り技も有している。だからこそ、グスタフソンは自らの攻撃を入れてからの角度、立ち位置の変化が必要となってくる。ジョンソンは初回に強い打撃を入れることで、精神的にも優位に立ち、その結果KOだけでなく、判定勝ちもできるファイターだ。それだけに初回のジョンソンの攻撃を空回りさせることがグスタフソンにとっては不可欠。序盤でペースを握られると、母国のスタジアムショーで非常に厳しい戦いを大観衆の前で強いられることとなる。

■ UFC FOX 14対戦カード

<ライトヘビー級/5分5R>
アレクサンダー・グスタフソン(スウェーデン/1位)
アンソニー・ジョンソン(米国/3位)

<ミドル級/5分3R>
ダン・ヘンダーソン(米国/9位※ライトヘビー級)
ゲガール・ムサシ(オランダ/8位)

<ライトヘビー級/5分3R>
フィル・デイビス(米国/5位)
ライアン・ベイダー(米国/7位)

<フェザー級/5分3R>
アキラ・コラッサーニ(スウェーデン)
サム・シシリア(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ニコラス・ムサケ(スウェーデン)
アルベルト・トメノフ(ロシア)

<ウェルター級/5分3R>
ケニー・ロバートソン(米国)
スルタン・アリエフ (ロシア)

<フェザー級/5分3R>
アンディ・オグル(英国)
マクワン・アミルカーニ(フィンランド)

<ライトヘビー級/5分3R>
ニキータ・クリロフ(ウクライナ)
スタニスラヴ・ネドコフ(ブルガリア)

<ライト級/5分3R>
マイルベク・タイスモフ(ロシア)
アンソニー・クリストドウロウ(ギリシャ)

<フェザー級/5分3R>
ミルサッド・ベキッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)
ポール・レッドモンド(アイルランド)

<ヘビー級/5分3R>
ビクトー・ペスタ(チェコ)
コンスタンティン・エロキン(ロシア)

<フライ級/5分3R>
ニール・シーリー(アイルランド)
クリス・ビール(米国)

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