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【Pancrase367】ネオブラ決勝敗退から3連勝の荒田大輝、笹晋久戦は「実力を証明してタイトルマッチを」

【写真】ネオブラッドトーナメントが荒田を成長させてくれた(C)SHOJIRO KAMEIKE

4日(日)、東京都港区のニューピアホールで行開催されるPancrase367で、荒田大輝が笹晋久と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

荒田は2024年のネオブラッドトーナメントは決勝で山口怜臣に敗れるも、以降は3連勝中。今年3月に山木麻弥に判定勝ちしてから約7カ月のブランクをつくったが、現在はバンタム級3位とベルトを狙えるポジションに就いている。ネオブラで優勝できなかった際、今後が見えなくなるほど絶望を感じたという荒田。そんな彼を救ったものとは? さらに3連勝を生み出したウェルラウンダーへの成長について訊いた。


あの時のベスト4――自分と山口選手、宮城選手、白井誠司選手が、ここからパンクラスのバンタム級を盛り上げていく時代

――試合を5日後に控えてのインタビューとなります。まずは現在の心境からお願いします。

「ちょっと期間が空いてしまったので、今は凄く楽しみです」

――3月に山木選手を下してから約7カ月もの試合間隔が空いた理由は何だったのでしょうか。

「3月の試合で眼窩底を骨折してしまったんです。この期間にパンクラスのバンタム級は暫定チャンピオンが決まったりしていて、凄く悔しかったですね」

――特に暫定王座を争った宮城成歩滝選手と山口怜臣選手は、2024年に同じネオブラッドトーナメントに出場していた、いわば同期のファイターたちです。

「そういう選手たちがベルトに絡んでいるのは、シンプルに悔しかったです。でも自分なら、もっとスカッと勝っていたと思います」

――やはり2024年のネオブラ出場者に対しては、ライバル意識は強いですか。

「それはメチャクチャ強いです。特にあの時のベスト4――自分と山口選手、宮城選手、白井誠司選手が、ここからパンクラスのバンタム級を盛り上げていく時代だと思っているので」

――2年前の話になりますが、あの時にネオブラで優勝できなかった要因は何だったと思いますか。

「本当に格闘技を舐めていましたね。当時は『優勝できるっしょ』みたいな感じで作戦も何も考えずに、自分の実力だけを信じてしまっていました。減量も2週間ぐらいでパッと落として、『ネオブラで優勝できなかったら、この先もないでしょ』っていうぐらいの気持ちで戦っていたんです」

――しかし、ネオブラで優勝することはできませんでした。

「絶望していました。決勝で負けた瞬間、先が見えなくなって……そのあとはメチャクチャ泣いていましたね」

ネオブラ決勝で負けたあと、あいみょんのライブがメチャクチャ心に沁みました

――絶望した状態から、MMAを続けようと気持ちを切り替えたキッカケは?

「ネオブラ決勝の日に、あいみょんのライブに行くことになっていて」

――……あいみょん!?

「ネオブラで優勝して大会が終わったらすぐライブに向かう、という流れだったんですよ。負けちゃってメンタルも終わっていたけど、立川ステージガーデンから横浜Kアリーナまで行って、あいみょんの歌を聞いて立ち直りました。いやぁ、メチャクチャ沁みましたね」

――あいみょんの歌で、どのようなところが心に沁みたのでしょうか。

「あいみょんのライブに行くのが、そもそも初めてで。生歌を聞くことができたのもそうだし、知らない曲を聞いても全部が沁みました」

――そして、自分もMMAを続けよう、と。

「あいみょんのライブって、たくさんの人が来て、盛り上がっているじゃないですか。自分もそんなファイターになりたい、ここで腐っていてはダメだと気持ちを切り替えることができました。だから、お客さん目線ですね。お客さんに元気を与えられるファイターになりたい、と」

――なるほど。ネオブラ決勝で敗北後、翌年4月のギレルメ・ナカガワ戦、7月の安藤武戦、そして3月の山木戦と連勝を続けています。しっかりと打撃を効かせ、相手が打ち返してきたところをテイクダウンし、グラウンドでもアタックし続けることができる。そんなウェルラウンダーとして成長してきた印象です。

「はい、やっぱり格闘技を舐めていたから……テイクダウンすれば勝てるという甘い考えだったんです。ネオブラで負けたあとはイチから見直して、ちゃんと全部やるようになりました」

――これはパラエストラ八王子の選手を取材する際、いつも同じ話になるのですが……なぜか代表の塩田GOZO歩さんが育てる選手は、GOZO代表の現役時代とは全く違うファイトスタイルになっています。

「アハハハ、そうらしいですね」

――長身で右ストレートを軸としたスタイルの選手が多いパラエストラ八王子にあって、荒田選手は他の選手とも少し異なりませんか。

「いや、それが実は同じスタイルでもあって……。自分は打撃のセンスがないと思ったから、ずっと基礎だけを練習していました。するとジャブが巧くなって、ジャブから試合を組み立てることができるようになったんです」

――他の選手はオーソドックスで、左ジャブがあるから右が強くなる。

「はい。自分はサウスポーで、右ジャブがあるから打撃もテイクダウンも組み立てることができるようになりました」

――荒田選手は、格闘技のベースは何なのでしょうか。

「柔道ですね。幼稚園の年長組から大学2年まで柔道をやっていました。中学の時は東京都大会で優勝し、茨城の高校に進学して茨城県大会で優勝したこともあります。それで大学は柔道の推薦で入ったんですけど、中学生の時にはRIZINを見た時に格闘技をやりたいと思い始めていて。格闘技に専念するために大学は2年で中退しました」

――中学生の時、どの試合を見て格闘技をやりたいと思ったのですか。

「どの試合というか、天心×メイウェザーがあった大晦日の大会(2018年)を観に行ったんですよ。今考えたら、大晦日に1人でさいたまスーパーアリーナに行くとか、結構ヤバいヤツですね(苦笑)」

――いやいや、まぁまぁ……。

「あの時はMMAのことも分かっていなくて、とにかく戦っているファイターがカッコ良かったです。だから自分も『こういう大会で戦ってみたい』という気持ちになり、どんどん格闘技を見るようになりました。そんななかで自分の柔道を生かすならMMAじゃないかと思って。ただ、高校時代は茨城で寮に住んでいたので絶対に無理だったんで。だから大学に入ったらMMAを始めよう、と」

――大学時代に東京へ戻り、柔道と並行してMMAを?

「そうです。最初はパラエストラ八王子で、柔術から始めました。でもやっぱり大学~部活~パラエストラ八王子というのはキツくて、MMAに専念するために中退したんです」

しっかりとフィニッシュして、バンタム級に荒田大毅がいることを見せつけます!

――そのパラエストラ八王子のファイター特有といいますか、しっかりとナックルと当てて「効く」と同時に「痛い」と感じるようなパンチを、ナカガワ戦では披露しています。さらに山木戦ではボトムになった時、しっかりとした柔術の技術を見せていました。

「柔道時代も寝技は多少好きだったので、柔術もその流れで……という感じですね。ただ、柔道の寝技というのも亀になった相手を絞めに行くぐらいだったから、ボトムからの展開は八王子に入ってから教わったものです。

それと打撃も、やっぱりジムの先輩たちがKO勝ちしているのを見て、メッチャ憧れました。自分も同じようになりたくて、ジムの練習が終わったあとも皆でミットを持ち合ってパンチの練習をしたりとか。それが今、やっと形になってきたなって感じます」

――打撃、柔術に加えてダブルレッグの入り方も、とても綺麗ですよね。相手の打撃を誘いながら、しっかりと上半身を起こした状態で胸から入っていました。

「ありがとうございます。打撃とテイクダウンのフォームは、よくそう言ってもらえます。自分としては、レスリングに関しては教わったとおり打ち込みしてきただけで――MMAだから、相手のヒザとかをもらわない入り方とか。ジムでGOZOさんと、中村倫也選手の弟さんの剛士さんに教わったことは、凄く大きいですね」

――ではこの3試合で、自身のスタイルは固まってきたと感じていますか。

「う~ん、まぁまぁって感じですね。自分はもっとボコボコにして勝ちたいと思っています。やっぱり試合中は疲れてしまうから、セーブしてしまうところもあって。練習ではもっとアグレッシブに、イケイケでやれているので、試合でもそういうのを見せたいです。次の試合ではしっかりと実力を証明して、タイトルマッチをアピールしたいですね」

――タイトルマッチをアピールするためにも、次の笹戦ではどのような試合を見せたいですか。

「笹選手はベテランで、しっかりと技術がある。地味に押さえつけてくることもできるのは、怖い部分でもありますよね。そこにハマらないよう、自分の試合をしたいです。しっかりとフィニッシュして、バンタム級に荒田大毅がいることを見せつけます!」

■視聴方法(予定)
2026年10月4日(日)
午後13時15分~ U-NEXT

■Pancrase367 計量結果

<ライト戦/5分3R>
葛西和希:70.55キロ
ナチン・サット:70.15キロ

<ストロー級/5分3R>
氏原魁星:52.4キロ
リッカルド・パーラ:52.35キロ

<バンタム級/5分5R>
荒田大輝:61.4キロ
笹晋久:61.15キロ

<女子アトム級/5分3R>
沙弥子:47.55キロ
ヒメナ・オソリオ:47.4キロ

<フライ級/5分3R>
小林了平:57.1キロ
時田一生:56.8キロ

<フェザー級/5分3R>
名田英平:66.05キロ
沢木純也:66.05キロ

<フェザー級2026ネオブラッドT決勝/5分3R>
宮下将:66.25キロ
眞弓田涼介:66.05キロ

<バンタム級2026ネオブラッドT決勝/5分3R>
山野邉嵐:61.65キロ
渡邉泰斗:61.45キロ

<ストロー級2026ネオブラッドT決勝/5分3R>
鎌倉朋哉:52.45キロ
笹生誠哉:52.65キロ

<ストロー級/5分3R>
齊藤翔太:52.25キロ
檀原諒平:52.05キロ

<ライト級/5分3R>
小野瑛大:70.2キロ
下山楓人:70.1キロ

<63キロ契約/5分3R>
濱本透斗:62.3キロ
渋井宏行:62.9キロ

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