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【Shooto2023#05】「正直、新井丈とやりたい。1位は新井丈だと思っています」ヤックル真吾前の山内渉

【写真】爽やかキャラは変わらず。言葉も丁寧。腰も引く。でも言いたいことはしっかりと口にします(C)MMAPLANET

本日23日(日)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるShooto2023#05で山内渉がヤックル真吾と対戦する。

格闘DREAMERS出身、完全に好青年キャラの山内はアマ修斗で苦戦していたことが、信じられないような快進撃をプロになってからは見せてきた。プロデビューから1年4カ月で5連勝、今回は8カ月の試合間隔が空いてのヤックル戦だ。プロモーション間を渡り歩いてきた苦労人との対戦を前にし、計量直後というタイミングでタイトルを視野に入れた山内の話を訊いた。


──昨年11月の清水清隆戦以来、8カ月振りのファイトとなります。これだけ試合間隔が空いてしまったのは、何か理由があったのでしょうか。

「あの試合のあとタイトルマッチができるかと思って待っていたら、新井丈選手がフライ級に上がってきたことで……ちょっと流れが見えなくなって。5月にも試合がなかったという感じでした」

──その時点で、誰とタイトルマッチを戦うという青写真を描いていたのですか。

「宇田悠斗がDEEPに行ってしまったので、関口(祐冬)君と戦うつもりでした」

──これほど早くがタイトル戦を語る位置に山内選手が来るとは。アマチュア修斗でもがいていた期間とさほど変わりないかと。

「確かにそうですね(笑)。格上とばかり組んでくれたので、ありがたかったです。自分でもこんなに直ぐにここまで来るとは思っていなかったのですが、マッチメイクに感謝しています」

──それは勝ち続けてきたことですから。しかし、いつもながらケージの外と中の印象が全然違いますね。

「アハハハ。それよく言われるんですが、自分では分からなんですよね。真面目に試合をしているだけなんで(笑)」

──では、この試合に向けてどのように準備をしてきましたか。

「以前はFight Farmだけで練習していたのですが、最近はフライ級の選手と練習をするために出稽古も増やしています。川口REDIPSで猿飛流選手とやらせてもらったり、XFIGHTでも須藤(晃大)君、鈴木崇矢とも練習してきました。このところ行けていなかったのですが、西千葉にあるジークジムでもやらせてもらっていました。同階級とやることが増えたので、その面で結構成長できたと思います」

──タイトルを目指す上で、ここで対戦するのがヤックル真吾選手になったことはどのように捉えていますか。いわば修斗的なステップアップをした選手ではなく、外敵です。

「いつもそうですが、対戦相手に何かあるとかは余りなくて。一つ間違えると、格闘技なんで負けますし。いきなりランカーと試合をしているのも、運が良いんだろうし(笑)。僕は下から急に来た選手だからって、油断とかは絶対にしないです。誰でも同じように別に何とも思わないです。

これを勝てばタイトル戦を組んでもらえるなら、戦って勝つだけです。試合は緊張もするし、疲れるのでそんなにやりたいとは思っていないのですが(苦笑)、空き過ぎは良くないので。なんか普通に試合ができることが大きいですね。でも、ここは絶対に落とせないのでその面では緊張します」

──ではヤックル選手、どこに気を付けないといけないですか。

「沖縄出身なのが関係しているのか、フィジカルが強そうです。爆発力があるので、怖いタイプの選手です。集中力を切らさないで、そこだけ気を付けていつも通り戦えば問題なく勝てると思っています。一発大きなのを貰わない。そこは注意して戦います。

ずっと倒すつもりでいたのですが、前回の清水選手との試合から絶対に決着をつけないといけないと思うようになりました。上に行くには完全決着しないといけない。だから一歩踏み込んで打ちました。今回も踏み込んで、打撃も寝技も思い切っていこうかなって」

──MMAを回せる山内選手ですが、フィニッシュする時に意識は打撃になるのか、グラウンドになるのか。どちらでしょうか。

「やっぱり打撃ですね。ただ、寝技もやっているのでそこはどちらでも……ただFIGHT FARMだし、打撃で行きたいですね(笑)」

──ヤックル選手に一発があったとしても?

「打撃の方がリスクはあります。一発でひっくり返ることもあるので。その点でもスリルというか面白いかと思います」

──そこに踏み込めていけるのですね。

「内藤さんとの試合まで、踏み込めていなかったです。相手の打撃を警戒し過ぎてしまって。それだと倒せないと分かったので、清水さんとの試合で踏み込んで当てることができて──感覚が掴めた感じです」

──それでこそ髙谷裕之の弟子だと。

「髙谷さんも田村(彰敏)さんもイケイケで、ガンガン殴るスタイルだったので横着した試合はできないです。それに僕もしたくないですし。ガンガン行くという髙谷さんと田村さんのスタイルが、自然とFIGHT FARM勢には刷り込まれているので」

──明日はフライ級王座にも影響を及ぼす、ストロー級王者の防衛戦があります。タイトル戦は誰と戦いたいと思っていますか。

「正直、新井丈とやりたいです。この間、実質1位の関口君に勝ったので1位は新井丈だと思っています。言い方は悪いですが、2番に勝ってチャンピオンというのは変な話なので。一番強いヤツを倒して、チャンピオンになりたいです。

関口君との試合を見るまで、新井丈って何ができるのか分からなかったです。でも、あの試合で腰の強さとか圧力を掛け方とか見ているだけじゃ分からない何かがある。向き合ってみないと感じられない何かが──。そこに飲み込まれて皆、負けてしまう。そこが新井丈の強味ですね」

──ではストロー級の試合でも勝ち続けてほしい。

「そうですね、明日の試合も防衛してほしいです。一番に勝つのが、僕的にも一番スッキリするので」

──タイトル戦では山内が見たい。そう思われるためにも、明日はどのような戦いを見せたいと思っていますか。

「絶対に完全決着します。3Rあるので、倒す機会が訪れます。そこを逃さず、焦ることなく結果的に倒せたという試合をしたいです」

■視聴方法(予定)
7月23日(日)
午後5時30分~ ABEMA格闘チャンネル


         
■Shooto2023#05計量結果

<修斗世界ストロー級選手権試合/5分5R>
[王者] 新井丈:52.0キロ
[挑戦者] 安芸柊斗:52.0キロ

<バンタム級/5分3R>
藤井伸樹:60.8キロ
竹中大地:61.0キロ

<フライ級/5分3R>
山内渉:56.7キロ
ヤックル真吾:56.5キロ

<フライ級/5分3R>
関口祐冬:56.5キロ
内藤頌貴:56.6キロ

<バンタム級/5分3R>
加藤ケンジ:61.1キロ
スソン:61.1キロ

<ライト級/5分3R>
結城大樹:65.6キロ
オーディン:65.7キロ

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
藤野恵実:52.0キロ
エンゼル☆志穂:51.8キロ

<インフィニティリーグ2023女子ストロー級/5分2R>
宝珠山桃花:51.9キロ
吉成はるか:51.9キロ

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
浜松ヤマト:65.6キロ
磯部鉄心:65.8キロ

<インフィニティリーグ2023フェザー級/5分2R>
上原平:65.6キロ
CHAN-龍:──キロ

<ストロー級/5分2R>
根井博登:52.0キロ
里見拓磨:51.9キロ

<新人王決定T一回戦フライ級/5分2R>
大石航輔:56.6キロ
木下皓介:56.4キロ

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