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【UFN153】シンデレラ・ストーリー=WardogからUFCへ。欧州勢集結大会で、チョ・ソンビンがデビュー

Jo Sung Bin in Wardog【写真】中央でベルトを持つのがWORDOG時代のチョ・ソンビン (C)WARDOG

6月1日(土・現地時間)、スウェーデンはストックホルムのエリクソングローブ・アリーナで開催されるUFN on ESPN+11:UFN153「Gustafsson vs Smith」。メインとセミに同国MMA界のツートップ=アレクサンダー・グスタフソンとイリル・ラティフィの揃い踏みが予定されていたが、後者の負傷欠場が決まった。


タイトル・コンテンダーのヴォルカン・オデズミア戦を母国で迎えるというビッグチャンスをラティフィは2日前に背中の負傷で棒に振ることに。代役は見つからず、、オデズミアも欠場となり、同じくライトヘビー級のジミ・マヌワ✖アレクサンダル・ラキッチがセミファイナルに繰り上がることとなった。

そんな母国大会のトリを務めるグスタフソンは、今回が通算4度目のストックホルム大会のヘッドライナーとなる。昨年12月にジョン・ジョーンズと空位だったUFC世界ライトヘビー級王座を争い、3RでTKO負けを喫したグスタフソン。半年ぶりの実戦は3月にJJのベルトに挑戦して、判定負けを喫したアンソニー・スミスとのライトヘビー級トップコンテンダー生き残り合戦といえる。

UFC欧州大会はヨーロッパ全土からファイターが集結する特徴を持ち、今回もスウェーデンは当然として、英国、オーストリア、フィンランド、デンマーク、ドイツ、セルビア、スペイン、イタリアと、欧州9カ国の選手が出場し、なかでも開催国スウェーデンからはラティフィの欠場を受けてなお、5人のファイターがオクタゴンに上がる。そのうちの1人ダニエル・ティーマーと戦うのが、今大会がUFCデビューとなる韓国のチョ・ソンビンだ。

ジョー・サンビンの名でA-TOYS Challenge Fight(ACF)でMMAデビューを果たした──ある意味、日本、いや大阪育ちのMMAファイターのチョ・ソンビン。MMA初戦でACFフェザー級チャンピオンとなり、Wardogでもフェザー級王座を獲得するなど2連勝で関西の小型ケージを巣立っていった。その後、中国のKunlun Fightでも3連勝を果たし、母国のトップFCと契約。

(C)TOP FC

(C)TOP FC

ここでチョ・ソンビンは真価が問われる元修斗環太平洋フェザー級王者の中村ジュニア戦で事前の予想を覆し、テイクダウンを切り右アッパーカットで豪快なKO勝ちを収める。

この時点で7試合連続フィニッシュ勝利を記録すると、昨年2月にホン・ジュンヨンを4Rにヒザとパンチで倒して、ついにTOP FCフェザー級チャンピオンに輝いた。

二枚目、豪快な打撃のフィニッシュだけでなく、サブミッションでの勝利も4度というチョ・ソンビンは、シンデレラ・ストーリーのごとく日本のインディMMAから世界の最高峰に辿り着いた。そんな彼の兄弟UFCファイターのティーマーとのオクタゴン初陣、万感の想いで見ている日本のMMA関係者もいるに違いない。

■ UFN153対戦カード

<ライトヘビー級/5分5R>
アレクサンダー・グスタフソン(スウェーデン)
アンソニー・スミス(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ジミ・マヌワ(英国)
アレクサンダル・ラキッチ(オーストリア)

<フェザー級/5分3R>
マクワン・アミルカーニ(フィンランド)
クリス・フィッシュゴールド(英国)

<ライト級/5分3R>
クリストス・ギアゴス(米国)
ダミア・ハゾヴィッチ(デンマーク)

<フェザー級/5分3R>
ダニエル・ティーマー(スウェーデン)
チョ・ソンビン(韓国)

<ウェルター級/5分3R>
セルゲイ・カンドスコ(米国)
ロステム・アクマン(スウェーデン)

<女子バンタム級/5分3R>
トーニャ・エヴィンガー(米国)
リナ・ランズバーグ(スウェーデン)

<ライト級/5分3R>
スティーヴィー・レイ(英国)
レオ・サントス(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
ニック・ハイン(ドイツ)
フランク・カマチョ(グアム)

<女子フェザー級/5分3R>
ドゥダ・サンタナ(ブラジル)
ビー・マレッキ(スウェーデン)

<ライトヘビー級/5分3R>
デビン・クラーク(米国)
ダルコ・ストシッチ(セルビア)

<ライト級/5分3R>
ダニーロ・ベルアルド(イタリア)
ジョエル・アルバレス(スペイン)

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