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【DEEP DREAM】ライカと対戦する杉山しずか<01>「買いかぶられすぎていた」

Sugiyama vs Raika【写真】ライカ×杉山。杉山は海外に縁のある選手だが、MMAPLANETは初登場となる(C)GONGKAKUTOGI

31日(水)埼玉県さいたま市中央区さいたまスーパーアリーナで開催されるDREAM IMPACT2014~大晦日Special~。

いよいよ開催が迫ってきた日本MMA界の大勝負= DEEP DREAM 、MMAPLANETでは駆け込み企画として、同大会に出場する選手7名をピックアップしインタビューを行った。

第四弾はライカと対戦する杉山しずかにインタビューを試みた。日本の女子MMA界にあって常に注目される存在でありながら、ここ一番を落としてきた彼女の大晦日出場の意気込みとは。

――大晦日は元ボクシング世界3階級制覇のライカ選手と、MMAルールで対戦することになりました。この試合は杉山選手が希望したことで実現したそうですね。

「はい。私のほうから、ライカ選手と対戦したいとお願いしました。ライカ選手がMMAをやると聞いた時、体重も近いので、試合をするなら私かな、と思ったんです。ただ、来年あたりに対戦できたらいいな、と考えていたんですけど、大晦日の舞台で試合が組まれて嬉しいです」

――大晦日の試合といえば、1年の総決算的な意味合いもあるかと思います。杉山選手の2014年は、これまで2勝1敗。その1敗は5月に、端貴代選手とDEEPジュエルスのミドル級王座(61.2kg以下)を争い、判定負けを喫したものです。杉山選手のなかで、ベルトを取り逃したことに関しては、どのように受け止めていますか。

「負けはしたんですけど、私にとっては意味のある敗北だったのかな、って思います」

――意味のある、と思うことができた理由は何ですか。

「試合前はなんとなく“勝てるかな”と思っていたんですけど……あとから考えたら、もう少し相手のことを研究しなければいけなかったし、端選手のほうが勝ちに来ていました。そんななかでも、自分が弱いと思っている部分以外は、もう少しやり方を変えればいけるかな、って考えることができたんですよ」

――なるほど。まず端選手に“勝てるかな”と思っていたポイントは何だったのでしょう?

「端さんがなぜ強いと言われているのか、技術的な部分が何も分かっていなかったんです(苦笑)」

――反対に、自分の弱い部分とは?

「寝技ですね。そこは端さんのほうが上でも、打撃は自分のほうが体格も上だし、何とかなると思っていて……」

――国内の女子総合格闘技界でいえば、48キロと52キロの階級が主軸であったなかで、57キロから61キロあたりで戦える杉山選手の体格は、ひとつの強みだったと思います。ただ、それでもジュエルスの新人王トーナメントや、端選手とのタイトルマッチなど、重要な試合で星を落としている、という印象は拭えません。

「はい。勝たなきゃいけない試合で勝てなかった。それは性格というか……どうしても甘えが出てしまうんですよね。練習にもムラがあったり」

――甘え、ですか。

「スパー中、相手の向こうに人がいたらタックルで押し込むことができなかったり、試合ではルール上で認められている攻撃でも、練習だと躊躇してしまう、とか」

――その甘えが、試合でも出ている?

「試合中は、全く意識していないんです。でも、練習ではそういう時に、ひと呼吸置いてしまう。よく練習中に“そこは止まるところじゃない!”と怒られます」

――それは山崎剛さんが代表を務めるリーバサルジム代々木Me,Weの所属になってからも?

「所属が変わっても、自分のなかでは劇的に変わったところがないから、大事なところで負けてしまうんでしょうね。自分としては“こういう試合がしたい”と思っていても、周りから“杉山さんはコレが強いから”と言われると、そう期待されている動きに偏ってしまうんです」

――……。

「結果的に、自分の弱点を補うことができていないんですね。たとえば私は寝技が弱い。柔術やレスリングの練習も、しっかりやらなきゃいけないと思います。でも試合前になると、総合のスパーばかりになってしまう。時間がないから、疲れているから、勝つためには――って、苦手な練習に、時間を割かなくなってしまいます。自分でもそれは“逃げ”だったり“甘え”だということは、分かってはいるんですけど……」

――確かに、人材が決して豊富とはいえない女子格闘技界にあって、杉山選手に対する期待は大きいところもありました。

「重量級は私しかいなかったですからね。でも、買いかぶられすぎていたと思います」

――普段の言動からして、杉山選手はマイペースで、あまり周囲を気にしないタイプなのかと思っていました。

「いや、周りに左右されすぎなのかもしれないですね。もちろん練習でも試合でも、“ココはこうしたほうがいい”という指摘は、受け入れるべきだと思います。ただ、プロモーターさんやファンの人たちに“自分がどう見られているのか”ということも気になってしまうので」

――なぜ、そこまで周囲の目が気になるのですか。

「プロ選手って、そういうものだと思っていたんです。みんなに期待してもらえる選手でなきゃいけない。だから普段も“みんなは私に何を期待しているんだろう?”とか、タイトルマッチでも“ベルトを獲ったらどうなるんだろう?”という気持ちがあっって」

――うーん……では、ライカ選手との試合が発表された時も、“打撃勝負”という意気込みを口にしていましたが、それも周囲の期待を意識してのことですか。

「会見でも言った打撃勝負というのは、パウンドも含めてです。でも、そのためには抑え込むためのテイクダウンや寝技の練習をしなきゃいけないと思っています」

<この項、続く>

■DEEP DREAM IMPACT対戦カード

<DEEPライト級選手権試合/5分3R>
[王者] 北岡悟(日本)
[挑戦者] 吉田善行(日本)

<フェザー級/5分3R>
廣田瑞人(日本)
TBA

<DEEP×パンクラス対抗戦 バンタム級/5分3R>
大塚隆史(日本/DEEP)
石渡伸太郎(日本/パンクラス)

<DEEP×パンクラス対抗戦 フェザー級/5分3R>
横田一則(日本/DEEP)
ISAO(日本/パンクラス)

<DEEP×パンクラス対抗戦 バンタム級/5分3R>
北田俊亮(日本/DEEP)
中島太一(日本/パンクラス)

<DEEP×パンクラス対抗戦 フライ級/5分3R>
柴田“MONKEY”有哉(日本/DEEP)
清水清隆(日本/パンクラス)

<DEEP×パンクラス対抗戦 ライト級/5分3R>
岸本泰昭(日本/DEEP)
高橋“Bancho”良明(日本/パンクラス)

<フライ級/5分3R>
和田竜光(日本)
神酒龍一(日本)

<フライ級/5分3R>
元谷友貴(日本)
マット・マンザナレス(米国)

<フェザー級/5分3R>
長倉立尚(日本)
ジョージ・ヒックマン(米国)

<フェザー級/5分3R>
加藤友弥(日本)
キル・ヨンボック(韓国)

<女子DEEPフェザー級(48キロ)/5分2R>
浜崎朱加(日本)
V.V Mei(日本)

<女子DEEPフライ級(45キロ)/5分2R>
しなしさとこ(日本)
濱田リカ(日本)

<女子DEEPライト級(52キロ)/5分2R>
藤野恵実(日本)
富松恵美(日本)

<女子DEEP 59キロ契約/5分2R>
杉山しずか(日本)
ライカ(日本)

<フライ級/5分3R>
前田吉朗(日本)
越智晴雄(日本)

<バンタム級/5分2R>
釜谷真(日本)
原田ヨシキ(日本)

<無差別級/5分2R>
藤沼弘秀(日本)
佐藤光留(日本)

■オープニングファイト

<フライ級/5分3R> 
小島壮太(日本)
小林聖人(日本)

<バンタム級/5分2R>
咲間“不良先輩”ヒロト(日本)
ROY(日本)  

<ウェルター級/5分2R>
秀虎(日本)
佐藤天(日本) 

<フライ級/5分2R>
加藤直之(日本)
堀内佑馬(日本)

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