【写真】ケージというファクターのなかで、松本と川名の特徴が如何に生きたファイトとなるか(C)MMAPLANET

23日（土）に千葉県浦安市の舞浜アンフィシアターで開かれるプロフェッショナル修斗公式戦「MOBSTYLES Presents FIGHT&MOSH」。今大会は首都圏で開催される初のケージ使用のプロ修斗公式戦で、弘中邦佳が返上した世界ウェルター級（70.3キロ）王座決定戦として松本光史×川名雄生が組まれている。

中井祐樹、宇野薫、五味隆辞、ヨアキム・ハンセン、ヴィトー・シャオリン・ヒベイロ、川尻達也、中蔵隆志という錚々たるチャンピオンの系譜が見られる──伝統の修斗世界ウェルター級王座を争う松本と川名は昨年7月に環太平洋王座を賭けて対戦している。王者・松本×挑戦者・川名という図式で行われた一戦は、1Rから互いにテイクダウンを取り合う接戦に。2Rも松本が先にテイクダウンを奪うも、川名も終盤にテイクダウン→バックを奪って反撃に転じる。

3Rは川名が先にテイクダウン&トップキープで試合を有利に進め、バックを巡るポジションで松本がポジションを奪い返し、得意のフロントチョークへ。互いに見せ場を作り合った一戦はジャッジ1名が川名にポイントをつける形でのドローとなり、松本が辛くも王座防衛に成功している。

その後、川名は9月のVTJで元DEEPライト級王者の中村大介を撃破。中村のサブミッションをテイクダウン&ポジションキープで潰し続け、最終的に中村をパウンドアウトするという完璧な勝利で世界戦をアピールした。一方の松本も今年1月に環太平洋王者として臨んだ2度目の防衛戦では、挑戦者ABをリアネイキッドチョークで斬って落とし、ドロー防衛に終わった初防衛戦での雪辱を晴らしている。

両者ともに間に1試合ずつ挟んだ上での約9カ月ぶりの再戦。前回の対戦を踏まえて、両陣営が対策を練る部分はあるにせよ、そこまで大きな変化はないだろう。前回同様にテイクダウン・トップポジションの奪い合いを軸にした試合展開が予想される。と、なればやはりケージ&5分5Rという試合形式が試合展開に影響を及ぼすはずだ。

ケージでの実戦経験となればPXC、HEAT、VTJで試合を重ねてきた松本の方が上だ。川名もVTJで2試合戦い、直近の試合もVTJではあるが、対戦相手の中村がリング・ケージやルールに依存しないファイトスタイルのため、参考にならない部分もある。

リングでのテイクダウン・スクランブルの攻防ではほぼ互角の両者が、ケージで戦うとなった場合にどうなるのか。過去の試合経験という側面で考えれば松本に有利に働くだろう。最近でこそ打撃スキルの向上が目立つ松本だが、もともとテイクダウン・トップキープの強さには定評があったファイターである。2014年9月の「HEAT33」以来となるケージでの戦いで、修斗公式戦（リング）では見ることがなかったスキルを発揮すれば、それが差となって出るはずだ。

対する川名としてはケージ対策を練ることはもちろん、打撃・サブミッションの思い切りの良さを駆使しながら試合を進めたい。現在は修斗を主戦場に戦う川名だが、修斗での再デビュー前は判定決着なしのZSTで戦ってきたファイターだ。もともとフィニッシュへの意識が高いだけに、ケージでの再戦だからこそ、フィニッシュを意識した動きで松本を翻弄したいところだろう。

約9カ月という短いスパンではあるものの、ケージでの再戦になるからこそ、前回とは違う両者の技術、元来持っている強さが勝負の鍵を握り、未来への扉を開くチャンピオンシップとなる。

■Shooto MOBSTYLES Presents FIGHT&MOSH 対戦カード

＜修斗世界バンタム級（※56.7キロ）選手権試合／5分5R＞
[王者] 菅原雅顕（日本）
[挑戦者] 扇久保博正（日本）

＜修斗世界ウェルター級（※70.3キロ）王座決定戦／5分5R＞
松本光史（日本）
川名雄生（日本）

＜ライト級（※65.8キロ）／5分3R＞
斎藤裕（日本）
キム・ミンジェ（韓国）

＜ライト級（※65.8キロ）／5分3R＞
宇野薫（日本）
ファン・チョンホ（韓国）

＜バンタム級（※56.7キロ）／5分3R＞
ランボー宏輔（日本）
前田吉朗（日本）

＜フェザー級（※61.2キロ）／5分3R＞
土屋大喜（日本）
CORO（日本）

＜ライト級（※65.8キロ）／5分3R＞
高橋遼伍（日本）
内藤太尊（日本）

＜ライト級（※65.8キロ）／5分2R＞
美木航（日本）
青井人（日本）

＜インフィニティリーグ･バンタム級（※56.7キロ）／5分2R＞
オニボウズ（日本）
藤田寿大（日本）

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