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【ADWP2019】77キロ級の北欧=トミー・ランガカー✖豪州=リーヴァイ・ジョーンズレアリーに要・注目!!

ADWP2019【写真】77キロ級はランガカー✖ジョーンズレアリーの非ブラジル人柔術家に注目(C)SATOSHI NARITA&IBJJF

24日(現地時間・水)から26日(同・金)にかけて、アラブ首長国連邦アブダビのムバダラ・アリーナにて、UAE柔術連盟主催のアブダビ・ワールド・プロフェッショナル柔術チャンピオンシップ2019が開催される。同大会のレビュー2回目は、中量3階級の見どころを紹介しよう。


【69キロ以下級】
昨年王者のパウロ・ミヤオ(PSLPBシセロ・コスタ)がエントリー。今年はヨーロピアン(優勝)やパン(同門のイアゴ・ジョルジに優勝を譲る)だけでなく、世界的強豪が集まる招待プロ大会においても全勝と絶好調、優勝候補大本命だろう。

その強力なライバルとして挙げられるのが、昨年のヨーロピアン王者のマーシオ・アンドレ(ノヴァウニオン)。昨年はその後、世界選手権で米国の新星シェーン・ヒルテイラーに敗れる等やや振るわなかったアンドレだが、強力なトップゲームを武器に対パウロでは過去2戦2勝している実力者だ。

大会公式ページの記載によると、本階級のブラジル人ポイントランキングの最上位はジョルジ・ナカムラ(GTチーム)なので、パウロとアンドレの二人がぶつかるのは前日予選か。この、世界選手権の決勝戦の舞台で行われてもまったくおかしくない一戦の勝者が、本戦に進出することとなる。

また、非ブラジル人強豪選手としてすでに本戦出場が決定しているのが、昨年準優勝の米国代表ジャンニ・グリッポ(アリアンシ)。パウロやアンドレとは毎回紙一重の接戦を行う実力者であり、実際昨年のカサイ・プロ大会ではパウロに競り勝っており、こちらも有力な優勝候補だ。さらに、そのグリッポと同門のアイザック・ドーダーラインの名前もある。黒帯になってからビッグタイトルは獲っていないドーダーラインだが、今年のパン大会で世界王者のシェーン・ヒルテイラーを追い詰めてみせたことからも、ワールドクラスの実力を持っていることは疑いのないところ。グリッポとドーダーラインの二人が、非ブラジル人ブラケットを制する可能性は極めて高いだろう。

【77キロ以下級】
昨年この大会で優勝し、続く世界大会でも大活躍をみせたノルウェーのエスペン・マティエセンが欠場のこの階級。しかし、かわりに同門にして一年早く北欧旋風を巻き起こしたトミー・ランガカー(KMRBJJキムラ)がエントリーしている。通常は1階級上で戦い、無類の極め力によって世界の超強豪から一本勝ちを量産してきたランガカー。この階級でどれだけの活躍を見せるのか。見逃せない参戦となる。

そして、この階級にはもう一人必見の選手がいる。今年のヨーロピアンで世界絶対王者ルーカス・レプリを下して世界を驚かせ、さらにパン大会では世界準優勝のヘナート・カヌートに決勝で完勝してみせたオーストラリアの超新星、リーヴァイ・ジョーンズレアリー(ユニティ)だ。その主武器は、絶対王者レプリのニースライス・パスをも凌駕した恐るべきキレのベリンボロ。この必殺技は、やはり卓越したベリンボロ使いであるマティエセンを同門に持つランガカーにも通じるのか。両者の戦いが実現したら、まさに世界中の柔術関係者が注目する新世代対決となるだろう。

なお、本年度に階級のエントリーリストには、この二人の注目度に匹敵するようなブラジル人ビッグネームは見当たらない。それだけにブラジリアン柔術という競技の国際化をもっとも象徴する階級となりそうだ。

パン優勝後には、ブラジレイロと世界選手権も制してIBJJF系国際大会グランドスラム達成を目指す意図さえあると公言した22歳の若者。今回このUAE柔術連盟主催大会まで制するとなると、その偉業の価値はさらに高まることとなるが、ランガカーはその大きな壁として立ちはだかることとなる。

【85キロ以下級】
昨年の本大会王者にして、さらに世界選手権ミドル級も初制覇したイザッキ・バイエンス(アリアンシ)が今年もエントリーし、2連覇を狙う。昨年トミー・ランガカーとの接戦を制してミドル級世界王者の座に就いたバイエンスは、今年のヨーロピアンでもランガカーと再戦。驚異的な反応速度とスクランブル力を武器に、ランガカーのサブミッションやスイープ狙いに瞬時に反応してみせて再び名勝負を制したのだった。さらにパン大会では元世界王者のオターヴィオ・ソウザを下して優勝。恐るべき層の厚さを誇るミドルの世界の頂点を往く存在だ。

そしてそのバイエンスと並ぶ本命といえるのが、一昨年にこの大会と世界選手権ミドル級の両方を制したガブリエル・アウジェス(グレイシー・バッハ)だ。天下一品のスイープ、トップからの無類の圧力、強烈な極めの強さと全てにおいて突き抜けた力を誇りしばらくは独走状態に入るかと思われたが、昨年は世界選手権でランガカーにチョークを取られかけての場外逃避で反則負けをする等、やや精彩を欠いた。しかし、今年のプロ大会 King of Mats ではバイエンスに完勝して優勝。復調を見せつけている。

公式サイトによると、この階級のブラジル人選手のポイントランキング1位は、一昨年の茶帯世界王者にして、今年のヨーロピアンミディアムヘビー級を制したウドソン・マテウス(ブラザ)。ということは、バイエンス✖アウジェスというミドル級世界一決定戦というべきカードが前日の国別予選で実現し、その勝者が本戦の準決勝で階級上の上昇株マテウスと戦う可能性が高い。

さらにこの階級には、昨年準優勝にして、主催国アラブ首長国連邦の第一人者ファイサル・アル・キトビ(チーム777)や、レスリング力で頭一つ抜けている米国代表のDJジャクソン(ロイド・アーヴィン)等の非ブラジル人強豪もエントリー。彼らのうちの一人が、過酷な同国人同士の争いをくぐり抜けたブラジル人選手と決勝で合間見えることになるだろう。

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