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【New Era APmma】フィリピン、ストリーグルが語っていた矢地戦

Mark Striegl

【写真】インタビューは4月某日、マーク・ストリーグルの育った二子玉川で行われた。彼がこの街を離れたあと、駅の南側にFutako Tamagawa riseが完成しているが、「僕にとってニコタマは、タカシマヤのある北側がテリトリーだ(笑)」とのこと(C)MMAPLANET

急激に成長を遂げるアジア太平洋のMMA。MMAPLANETでは、「New Era APmma」としてアジア太平洋地区のファイター、関係者のファイターを紹介していきたい。

第5弾は米国とフィリピンのハイブリッドで、世田谷育ちのマーク・ストリーグルが登場する。18日のPXCで当初予定されていた矢地祐介とのフェザー級王座決定トーナメント戦に備え、4月に日本で集中トレーニングを行ったストリーグル。その後、対戦相手がタクミに変更し、さらに自らの負傷で試合出場がなくなってしまった。

そんなストリーグルが、5月の矢地戦に対して、どのような想いでいたのか――をここで掲載しておきたい。

――この時期に日本にやってきた目的を教えてもらえますか。

「5月18日の試合に備え、良いトレーニングがしたくて、ショートキャンプを張り、前のチームメイトである和術慧舟會の人達と練習しているんだ。こうやって久しぶりに日本で練習して、新しい体の使い方や新しい技術を確認している。

もともとヤチと対戦することが決まる前から、日本に来ることは決めていた。そうしたらヤチと対戦することが決まったので、凄く良かったと思う」

――矢地選手は3月にプロ修斗環太平洋選手権で、マークの師匠といえる星野勇二選手を破っています。

「ホシノさんだけでなく、ワタル・ミキというチームメイトも破っている。特にホシノさんは僕にとって特別な存在だし、今回の試合に関しても凄くサポートしてくれて、意義深いファイトになるよ。

ホシノさん、僕の師匠に勝った相手と戦うんだ。特別な試合だし、凄くシリアスなものだよ。ミキの分もリベンジしたいし、それが僕が日々真剣にトレーニングに向かいあう要因になっている」

――構えこそ違えど、星野選手も美木選手もレスリングベースで、彼らの試合から参考になることも多いのではないでしょうか。

「あまりゲームプランについては語ることはできないけど(笑)、とにかく自分らしくアグレッシブに戦うことが大切になる。ヤチはとてもスピードがあるファイターだから、速さという要素も対戦になってくるだろうね」

――マークが現在、ベースとしているバギオシティは標高1000メートルの高地にありますし、スタミナは相当自信があるのではないですか。

「もちろん。だから、試合前はバギオで最終調整をしようと思い、この時期に日本にやってきたんだ。ヤチは判定勝ちの多いファイターだから、距離を大切にして戦う。僕もスタミナと耐久力をつけて、スピードを持続できるよう戦いに備えるようにするよ」

――この試合はトーナメント戦の準決勝ですが、もう一方のネイト・ソーレル×キム・ジャンヨンというカードと比較すると、事実上の決勝戦ではないかと。

「ハハハ。ハワイ人の方はあまり分からないけど、キムはKTTの強豪だよ。ケイタ・ナカムラ(中村K太郎)に勝っているし、油断できない相手だと思うよ。ただ、このトーナメントはPRIDEスタイルのワンデー・トーナメントではないので、ファイナルの相手のことは次の試合に勝ってから考えようと思っている。

PXCはマニラとグアムを交互に行なったり、グアムをマニラ大会で挟む形で今は開かれているから、決勝もマニラになると思う。マニラで戦うということはファンの声援は僕に集まるだろうけど、それがホームタウンアドバンテージになるかどうか、ちょっと分からない。試合前にはプレッシャーになるだろうね。

でも、ケージに入るのは僕と対戦相手だけだ。チームメイトやコーナーマンはいても、最終的には自分がどう戦うかに掛かってくる。いずれにせよ、ホームタウンのファンの声援は僕を勇気づけてくれるだろう」

――前回の私のマニラ滞在を思い出すと、減量中の外国人ファイターには少し厳しい食生活になるのではないかと……。

「フィリピンはBBQのような食べ物が多いからね(笑)。ボイルド・チキンのような食べ物を見つけることは難しいよ。僕も前の試合ではスーパーで買い物をして、自分で調理して食事の用意をしていた。それも一つのチャレンジだったよ(笑)。今回は日本からも食材を持って帰ろうと思っているんだ。日本では2週間に渡り、本当に良いトレーニングを積むことができた」

【Bio】
1988年6月23日、東京都世田谷区出身。
MMA戦績12戦12勝0敗。ファイトコープスMMA所属、フェザー級

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