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【UFN70】混迷のフロリダ大会、武道×五輪スポーツの激突=リョート×ロメロがメイン

Lyoto【写真】リョートにとってはマチダ空手の真価が問われる敗戦後のタフなマッチメイクだ (C)MMAPLANET

27日(土・現地時間)、フロリダ州セミノールのハードロック・ホテル&カジノでUFC Fight Night 70「Machida vs Romero」が開催される。メインはミドル級リョート・マチダ×ヨエル・ロメロの一戦が組まれている。

当初の予定ではTUFブラジル04の決勝戦をラインナップに加え、サンパウロで行われることが計画されていたが、フロリダに開催地を移して開かれることになった同大会は、その後も混乱に見舞われた。

米国国務省領事局のシステムダウンにより就労ビザが発給できないという事態に陥り、日本から出場しハニ・ヤヒーラとの対戦が決まっていた金原正徳のように渡米できない選手が現れる事態に。GENERTIONS from EXILLE TRIBEのLAとNY公演が急遽中止されるなど、かなりの大事となった今回の『事故』により、TUFブラジル決勝出場メンバーも含め、対戦カードが直前で変更されることとなった。

そんな混迷の大会のメインを張るリョートは4月のUFC FOX15でルーク・ロックホールドに敗れたばかり、RNCでの一本負けとはいえその前に相当数の打撃を被弾しており、ダメージの蓄積は心配されるところだ。

一方、ロメロの方は同大会でホナウド・ジャカレと対戦が決まっていたが、直前に負傷欠場、タイトル戦線へ割り込むために仕切り直しの一戦が今回のリョートとの一戦となった。マイアミにはリトルハバナがあることで分かるようにフロリダはキューバ系移民が多く住む州であり、ブラジル人も決して少なくないが、ロメロにとっては所属するATTもありホームといえる状況だ。

2000年シドニー五輪、フリースタイルレスリング85キロ級シルバーメダリストのロメロ。世界選手権では金メダル1つ、銀2つ、そして銅2つと5度もメダルを獲得している。MMA戦績は9勝1敗、38歳にしてレスリング時代とほぼ同じ体重=ミドル級で戦ってきた。

当然、テイクダウン能力は高い。それ以前に優れたフィジカルが可能とした、サウスポーからのパンチの圧力が強い。レスリング対策、ヘナー・グレイシーに師事する柔術と組み技対策を怠ることはないリョートだが、ケージ際の攻防、そしてスクランブルと寝技で削られてきた点は否めない。

そのような展開に持ち込まれないためにも、当然のように大切になってくるのが距離とスピード。判定勝ちを考慮に入れ、以前よりも近距離での戦いと手数が増えているリョートだが、圧倒的な突進力を武器にする──言い換えれば、前に出る力とテイクダウンで勝利を重ねてきたロメロが相手だからこそ、アメリカン・ジャッジが好むボクシングの戦いを一先ず置き、間合いと出合い(カウンター)に徹底した戦いが必要になってくるかもしれない。

サウスポー×サウスポー、五輪レスラー×空手家のMMA。リョートとしては、ロメロの前足を削ることは最重要。その際にパンチにつなげる左ローからコンビネーションか、カウンターを受けないための走り抜くような右ローで内側から削っていくか。何よりキャッチされることを恐れず、前足での中段蹴りを入れ、ロメロの上体を起こすことは不可欠だ。

倒されまい──その意識が強すぎて、テンションを下半身に置くと足は前に出てくれない。殴られまい──という気持ちが強すぎると、姿勢が縮こまり肺を圧縮、スタミナの消耗が早くなる。五輪スポーツサイドからすれば制限は取り払われたゲーム、武道からすればルールのなかでの戦い。MMAの多様性が見られる非常に興味深い一戦だ。

■ UFN70対戦カード

<ミドル級/5分5R>
リョート・マチダ(ブラジル/4位)
ヨエル・ロメロ(キューバ/6位)

<ウェルター級/5分3R>
サンチアゴ・ポンジニビョ(アルゼンチン)
ロレンツ・ラーキン(米国)

<ミドル級/5分3R>
アントニオ・カーロス・ジュニオール(ブラジル)
エディ・ゴードン(米国)

<ミドル級/5分3R>
チアゴ・サントス(ブラジル)
スティーブ・ボッセ(カナダ)

<フェザー級/5分3R>
ハクラン・ディアス(ブラジル)
レヴァン・マカシュヴィリ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
アレックス・オリヴェイラ(ブラジル)
ジョー・メリット(米国)

<ウェルター級/5分3R>
レアンドロ・シウバ(ブラジル)
ルイス・ゴンザレス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
スティーブ・モンゴメリー(米国)
トニー・シムズ(米国)

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