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【DWCS S05 Ep10】音無しの14分から後ろ回しカカト蹴りでKO。一発必倒のビリャリーニョ、契約なるか

<フェザー級/5分3R>
ジョナス・ビリャリーニョ(ブラジル)
Def.3R4分00秒 by KO
ケイナン・カワイハエ(米国)

自らの左ハイで姿勢を乱したカワイハエがすぐに立ち上がり、左の相打ちでビリャリーニョに打ち勝つ。飛び前蹴りから左ジャブを伸ばしたビリャリーニョに対し、右を入れて組んだカワイハエがケージに押し込む。右腕を差してテイクダウンを狙いカワイハエ、右を差し返したビリャリーニョはヒザをボディに3発受ける。カワイハエはダブルアンダーフックへ。残り1分でビリャリーニョがエルボーを放って離れる。蹴り技中心のなかビリャリーニョが右、カワイハエは右のカウンターを狙いラウンド終了となった。

2R、鋭い右ミドルを入れたビリャリーニョが、カワイハエのダブルレッグに倒されようになりながらケージを利して留まる。離れたビリャリーニョと、カワイハエのゆっくりとしたリズムのなかの打撃戦だが、前者の精度が上回る。カワイハエはミドルを蹴り、前に出る。ビリャリーニョは左フックにダブルレッグを合わされるも、ここもケージを背負って耐え、試合はすぐに打撃の間合いに。

両者揃ってスピードが増しカワイハエは右を見せてダブルレッグ。バックを伺うが、ここもビリャリーニョが胸を合わせる。と、ビリャリーニョのヒザが急所に入ったと思いきや、両者揃ってヒザを急所に受けダブルノックダウン状態に。世にも珍しい状況で、ビリャリーニョが先に回復する。カワイハエはなかなか立ち上がれず正座で回復に努める。2分20秒を経過し、再開に応じたカワイハエは左ミドルをキャッチしてケージに押し込み、思い切り左ミドルを決める。直後にカワイハエはテイクダウンを選択するが、倒れなかったビリャリーニョが離れて右ミドルを蹴る。どうしても攻撃が単発の両者、一発狙い単調で粗い試合となった。

最終回、ビリャリーニョの跳びミドルからワイルドがパンチの交換を見せた両者。組みから離れたビリャリーニョが右フックをヒットさせる。思い切り左を振るうなかで、ビリャリーニョの右ジャブが当たる。飛び蹴りのビリャリーニョに、カワイハエが左ボディショットを入れ、パンチの股間のなかでシングルレッグへ。結果、ケージに詰まった状態となり時間が過ぎる。試合が打撃の間合いに戻ると、ビリャリーニョが右ジャブを当てる。ミドルに右を打ったカワイハエが、左を見せてから左ハイを狙う。

肩の辺りに蹴りを受け、拍手を送ったビリャリーニョがスピニングバック・ヒールキックを決め、カワイハエは足をもつれさせマットに崩れ落ちた。

「足首をケガをしていて、痛めるのを恐れて一発を狙っていたんだ。コーナーに時間を確認しながらね。パーフェクトタイミングだった」と勝利を振り返ったビリャリーニョ──一発KO狙いを成就させた見事なKO劇が、それまでの試合内容を払拭して契約を実現させるか。約1時間後の審判の時を待ちたい。


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