【ACB89】アルベルト・デュラエフが打撃、TD、寝技と全局面でストルスを寄せ付けず王座防衛も……
<ACBミドル級選手権試合/5分5R>
アルベルト・デュラエフ(ロシア)
Def. by unanimous
ピョートル・ストルス(ポーランド)
まず左ローを蹴ったデュラエフ、さらに左ボディフックを打ち込む。右ローを返したストルスは鋭い左ローを貰う。ヒザ蹴りの関節蹴りも見せたデュラエフが左フックをヒットさせる。続くワンツーは空振りになり、ローのか蹴り合いに。両者慎重な姿勢のなか、前に出たデュラエフがワンツーをヒットさせ、左フックを当てる。距離を詰めてワンツーからの右を入れたデュラエフが初回を取った。
2R、左右のフックで前に出たデュラエフが初回と同様に圧力をかけようとする。左フックからの右ストレートをヒットさせたデュラエフだが、攻め急ぐことはない。真っ直ぐ下がるストルスは、デュラエフのパンチを被弾する場面が増える。デュラエフは左ボディフック、左フックから右フックを当てる。直後に組みつきボディロックテイクダウンを決めたデュラエフがサイドから抑え込む。
背中を見せて逃げようとしたストルスの動きに合わせて、バックマウントとマウントを行き来したデュラエフがスタンドでバックマウント。腹這いにさせ背中を伸ばさせると、胸を合わせようとしたストルスの動きを潰してRNCへ。ストルスは最後に胸を合わせスクランブルでバッに回りタイムアップに。
3R、前に出て来たストルスに左フックを入れたデュラエフが、左ジャブを当てる。ストルスは空振りが多く、ワンツーから左フックを被弾。デュラエフは右アッパーの空振りから左フックを当ててダウンを奪う。殴られながら立ち上がったストルスが、一旦距離を取り直すもワンツーを再び打たれる。足を使うストルスをゆっくり追いかけるデュラエフは、左フックを打ち込む。下がりながら左フックをテンプルにヒットさせるなど、攻勢のデュラエフだが、慎重すぎる会場の空気が散漫になってしまった。
4R、デュラエフは見る態勢に入ったか。単発でしかパンチを見せない。それでも左ボディフックを打ち込むなど、精度でストルスを上回る。パンチを受けても追撃がないため、劣勢ながらストルスもパニックにならず戦うことができている。右を当て、距離を取り直すデュラエフ。ボディを当てても、次がなくストルスが組みついていく。ストルスは再び組みつくが、彼もまた逆転に繋がる動きを見せないまま試合は最終回を迎えることとなった。
5R、一発はあるが一発で済ませるチャンピオンが組んでケージにストルスを押し込む。離れても、すぐにダブルからケージに移動したデュラエフは、組む展開を望むファイトに。残り90秒、シングルレッグでテイクダウンに成功したデュラエフはバックコントロールから胸を合わせてシングル。頭を押さえて防いだストルスは、右を受けても前に出る。このまま足を使ったデュラエフが、文句なしの判定勝ちを収めたが、ACBに求められるバケモノ振りは感じられない防衛劇だった。