【UFN56】TUF BR王者アウベス、微妙な判定でジョバーンを破る
<ウェルター級/5分3R>
ワルリー・アウベス(ブラジル)
Def.3-0:29-28, 29-28, 29-28
アラン・ジョバーン(米国)
TUF BR03ミドル級優勝のアウベスは、いきなり右ハイを放ち、近距離でフックを連打する。ジョバーンの蹴りを受けそうになったアウベスは、ショートの連打を振り回す。背中をマットにつけたジョバーンが起き上がって来たところでギロチンに抱えたアウベスだが、ここは極め切れず試合はスタンドへ。ジョバーンをケージに押し込むアウベスが首相撲を取ろうとすると、思い切りの良い左フックを受けそうになる。左エルボーを入れるなど、持ち直したジョバーン。残り1分45秒で、両者が距離を取りオクタゴン中央へ戻る。
アウベスは右フックから左ミドルというコンビネーション。ジョバーンが左フックを2発入れる。目を気にするアウベスは左エルボーを受け、ケージに下がる。と、アウベスの右ハイがジョバーンの顔面を掠める。残り15秒、ジョバーンの左ミドルを受けたアウベスの動きが止まる。ラッシュを掛けたジョバーンだが、すぐにタイムアップとなった。
2R、ジョバーンはすぐに左ミドルを放つも、アウベスがキャッチしてテイクダウン。ラバーガードのジョバーンが細かいパンチを下から入れる。ジョバーンはゴゴプラッタを狙うも、ガードを戻したところでアウベスが足を一本抜く。同体で起き上がった両者は、ここで距離を取り直す。ジョバーンは左ローから左ハイ、そしてアッパーを見せる。アウベスは勢いのある右フックを振るうも、踏み込みがない。右から左のワンツーを2度決めたジョバーンが、左アッパーを入れる。
アウベスは右フックで抵抗するが、動きが遅い。ジョバーンが左ボディを2度決める。目に指が入ったとアピールして、しゃがみこむアウベス。多分に時間稼ぎ、MMA版マリーシアか。動きを戻したアウベスが、後回し蹴りを放ったところで2Rが終了した。
最終回、ローが急所に入ったとアウベスが座り込む。ダメージのほどはうかがい知れないが、ジョバーンとしては体力回復の機会を与えてしまって勿体ない。再開後、案の定動きが良くなったアウベスがパンチを振るって前に出る。ジョバーンも負けじと左のパンチ、蹴りを見せるがアウベスも右フック、右ハイを放つ。と、ここでアウベスが一息をつき、肩で息をするようになる。ジョバーンは右フック、アウベスも右を返す。
ジョバーンがパンチを3つ、腰が高くなったアウベスに左を入れる。目に指が入ったとアピールするアウベスだが、これはレフェリーが認めない。と、ジョバーンが左エルボーから、ボディと顔面にパンチを打ち分ける。ジョバーンのワンツーからローを受け、まっすぐ下がるアウベスは左ストレートを被弾する。ローで体がよれるアウベス、ジョバーンがパンチをまとめる。残り30秒、足を使うアウベスをジョバーンが追いかけ、最後はワンツーを入れてタイムアップに。
初回はアウベス、最終回はジョバーン。接戦となった2Rもジョバーンのラウンドでもおかしくないが――果たして。ジャッジの裁定はスプリットでアウベスが手にした。初回の序盤以外は、プレッシャーを与えていたのはジョバーンのように感じられたが……。疑問の残る裁定結果となった。