【Road to ONE02】試合直後の青木真也の話。魅せるためにリスクは? 「格闘技をやっているということ」
【写真】試合直後、控室となった会議室で (C)KEISUKE TAKAZAWA/MMAPLANET
7日(金)に行われたRoad to ONE02。MMAPLANETでは1日を経てからメインで世羅智茂と対戦し、時間切れドローとなった青木真也にマイクの意図などを尋ね、彼の言葉を掲載した。
ここではクローズドショー、開催場所さえアナウンスされないという異様な状況での試合を終えた直後の青木の談話から、試合に関しての部分だけを抜粋してお送りしたい。
──世羅選手とのグラップリングマッチ、時間切れドローとなりました。
「語れるものじゃない」
──語れるものじゃないというのは?
「人に見せられるものじゃなかったですよね。攻めないから、試合が動かないッスよね。あぁ、こういうのかって。動かなくて、負けない試合をされた感じですよね。まぁまぁ、それで良いなら、それで良いけど。勝負はしたかった感じはしましたね」
──青木選手も手堅かったですよね。
「手堅かったです。来ないもん。カウンター待ちされているから、試合にならないですよ」
──そこで隙を見せようが、自分から動くことはできなかった?
「そうですね……最後は少し動かせたけど、そういう風にしても乗ってこないですよね」
──世羅選手のクローズドが、オープンになった瞬間も青木選手はスッと動くことはなかった。そして、セコンドからもオープンになっているという指示がなかったです。
「そうですか? 僕はクローズドで待たれた感じがします。でも、セコンドの声がなくてもそれは分かりますし。オープンにしても仕掛けはなかったですからね。そのままステイ、ステイ、ステイにされましたね」
──この試合、グラップリングを普段見ていないファンも視聴する機会だったと思います。そして、その視聴者は『青木、攻めろよ』という印象を持ったかもしれないです。
「そうですね、僕はこれで全局面で圧倒しちゃっているから。僕の概念では。僕が上からコントロールしていて、相手が掛け逃げをしている。まぁ、意識の差ですよ。この1つの試合じゃなくて、大会ごと背負って見ているつもりだから。全部まとめて大会を見ているつもりだから、もうちょっとお互い良いモノを創れたとは思います」
──う~ん、ただそこで足関節に入るとかやってしまうと、実は青木選手らしくない。あのままステイし続ける、それが青木真也の格闘技だと思います。
「ずっとステイ、相手が掛け逃げしてもステイする。これはこれで我慢比べなんです」
──我慢比べになるとになると譲れない?
「根負けはしないです」
──逆にブレイクがあっても良いのかもしれないですね。そういう意味では。仕切り直すために。
「良いかもしれないけど、それは戦うほうの意識だからブレイクがあっても同じ形になるんじゃないですかね。だから結論としてEBIはオーバータイムの決着戦があるという。そこに行き着くってことで」
──それでも魅せたいモノは見せられましたか。
「もうチョットかな。とりあえず及第点です。こういう時は仕方がない。だからマイクで誤魔化しました。そういうことです」
──繰り返しますが、良いモノを創るために勝負から外れるリスク、魅せるためのリスクは試合でおかさないと。
「それが、ちゃんと格闘技をやっているということだし」
──では、このような状況が続くとすれば青木選手は次は何を目指しますか。
「ここでMMAをやるかも。それはあるかと思います。もう寿命が短いから、勝負したいかな。もう別にいつ死んだって、いつ辞めたって良いって言いましたけど、本当に思っていますから。だから試合しても、良いのかなって思います」
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